禁酒法時代にシカゴを仕切っていたギャングのアル・カポネは実質的なシカゴの市長と言われていましたが、そんな彼を捕まえようとしたのが財務省の特別捜査官エリオット・ネス率いるアンタッチャブルでした。ここでは映画『アンタッチャブル』を通して、カポネ逮捕までの経緯をみていきます。
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『アンタッチャブル』作品情報
タイトル | アンタッチャブル(The Untouchables) |
監督 | ブライアン・デ・パルマ |
公開 | 1987年10月3日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間59分 |
[box class=”red_box” title=”アカデミー賞受賞”]助演男優賞:ショーン・コネリー[/box]
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アル・カポネ
1920年に制定された「禁酒法」。
この法律によりアメリカではお酒の製造・販売・輸送が禁止されましたが、これをチャンスとしたのがギャング達でした。
彼らはお酒の密売によって勢力を拡大していきます。
中でもシカゴは勢力拡大を続けるギャング達によって激しい抗争が行われていて、それは一般市民も巻き込むものでした。
その中でのしあがっていったのが、アル・カポネです。
当時のシカゴの様子は1932年に公開された映画『暗黒街の顔役』で描かれていた、主人公はアル・カポネをモデルにしています。
まだまだギャングが世の中を牛耳っている時代に製作されたことで、当時の様子を知ることができます。
ギャング戦争の中でのし上がりついにはトップまで上り詰めたカポネは、やがてシカゴという街を支配するようになります。
映画『アンタッチャブル』の中でも描かれていますが、実質シカゴの市長はアル・カポネと言われるほど色んなところにカポネの手が伸びていたのです。
当時のカポネの残虐さは映画『聖バレンタインの虐殺/マシンガン・シティ』でも描かれています。
1929年2月14日に実際に起きた事件を描いたこの作品では、カポネの恐ろしさと自ら手を下さない賢さなどを知ることができます。
カポネ逮捕まで
シカゴの街を支配し市民を危険に巻き込むアル・カポネを逮捕するためにシカゴにやってきたのが、財務省の特別捜査官エリオット・ネスでした。
当時のシカゴ警察にはカポネの手が伸びていて機能していない状態でした。
エリオット・ネスはシカゴでの密造酒の流通を摘発しカポネを捕まえようとします。
『アンタッチャブル』の中でもその様子は描かれていて、ネス達はお酒の密売を次々と摘発していきます。
しかしそれが直接的にカポネ逮捕に繋がることはありませんでした。
カポネ逮捕に至ったのは脱税によるものでした。
カポネはお酒の密売だけでなくもぐり酒場(スピークイージー)や賭博場などを経営していて多額の利益を上げていました。
しかしそれらのお金の流れがカポネにつながる証拠は一切ありません。
そんな時捜査官達はカポネの帳簿係を捕まえることに成功します。
これがカポネ転落の始まりでした。
帳簿係の証言によりお金の流れの詳細を入手し、カポネを告訴することに成功したのでした。
この時カポネは『アンタッチャブル』で描かれているように、実際に陪審員を買収しようとしますが、失敗に終わってしまいます。
その結果アル・カポネには懲役11年の刑が下されました。
まとめ
1920年代〜1930年代にシカゴに実在したギャングのボス アル・カポネの逮捕までを描いた作品『アンタッチャブル』。
この作品では当時カポネによって支配され腐敗していたシカゴの様子と、そんなカポネを逮捕しようと命をかけて戦うアンタッチャブルのメンバー達の姿が描かれています。
お酒の密売だけでなく殺人なども犯していたカポネですが、実際彼の逮捕に至ったのは脱税という罪でした。
しかしそれでもカポネが刑務所に入ったのは事実ですし、またこのことがきっかけでカポネは衰弱していったのです。