映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』ネタバレ感想 これが世界で起きている現実


カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した『わたしは、ダニエル・ブレイク』。一度引退を発表していたケン・ローチ監督が引退を撤回してまで伝えたかったメッセージとは何だったのでしょうか?イギリスだけでなく、世界共通の問題がそこには描かれていました。

『わたしは、ダニエル・ブレイク』作品情報

タイトル わたしは、ダニエル・ブレイク(I, Daniel Blake)
監督 ケン・ローチ
公開 2017年3月18日
製作国 イギリス
時間 1時間40分

Rotten Tomatoes

監督の怒りが込められた作品『わたしは、ダニエル・ブレイク』

心臓病で働くことができなくなってしまったダニエル。

国からの支援を受けようとするダニエルですが、認められません。

しかも手続きを行うには、インターネットを使う必要があります。

パソコンを使ったことないダニエルにとってそれは大変な試練でした。

そんな自分の生活も危機に接しているダニエルなのに、シングルマザーでお金のない女性ケイティを助けます。

彼女と彼女の子供達を助けようと、寄り添います。

そんな2人に行政は冷たいのです。

『わたしは、ダニエル・ブレイク』を撮ったケン・ローチ監督は、前作の『ジミー、野をかける伝説』が監督として最後の作品になるはずでした。


ジミー、野を駆ける伝説 [ バリー・ウォード ]

しかしそれを撤回してまで、彼はこの『わたしは、ダニエル・ブレイク』を作りたかったのです。

そしてそこには監督の弱者切捨ての怒りが込められていました。

ダニエルが「尊厳を捨てたら終わりだ」というセリフは、心に重くのしかかる言葉になっていました。

監督は全世界へ向けて強烈なメッセージを残しました。

イギリスの寝室税とは?

映画を見ていると日本人には聞き馴染みのない寝室税という言葉が出てきます。

これは2013年にイギリスで導入された税金で、自宅の寝室に税金がかかるのです。

この税金は生活保護を受けている人が対象となります。

映画の中ではケイティはこの対象になってしまいます。

寝室も数が増えれば増えるほど、税金を支払わなければいけません。

ケイティは子供部屋を持ったので、寝室税がかかってしまうのです。

これはイギリスで問題とされている税金で、生活保護を受けるのは貧困者なのに、その貧困者をさらに追い詰めると言われているようです。

貧困は世界的な問題

イギリスの貧困問題に真正面から取り組んだケン・ローチ監督。

貧困問題はイギリスだけでなく、世界的に問題となっています。

もちろん日本もそうです。

ケン・ローチ監督はパルム。ドール受賞のステージで「映画の伝統の1つは、世の中に異議を唱え、偉大な権力に立ち向かっている人の代わりに声をあげることだ」と言いました。

最近ではそんな貧困問題を扱った作品を多く目にします。

日本で同じくパルム・ドールを受賞した「万引き家族」もそうでしょうし、アメリカの「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」もそうだと思います。


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それだけ貧困層が抱える格差社会の問題は、世界的な問題となっていると言えるのだと思いました。

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