銀行強盗が職業のように父から子へ受け継がれているボストンのチャールズタウン。そこで生まれ育った男は、人生に挫折し結局犯罪に手を染めてしまいます。そんな自分の過去と決別したい男は、愛する女性に出会いもう一度自分の人生を、歩み始めることを決めました。
『ザ・タウン』作品情報
ザ・タウン 〈エクステンデッド・バージョン〉 [Blu-ray]
タイトル | ザ・タウン(The Town) |
監督 | ベン・アフレック |
公開 | 2011年2月5日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 2時間5分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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全米屈指の強盗多発地区、ボストンのチャールズタウン。
この街に生まれ育ったダグは、かつては輝かしい将来を夢見ていたものの、今では父親と同じ道を進み、気心の知れた幼なじみたちを率いて銀行強盗を繰り返す日々。
毎回周到な準備で鮮やかに仕事をやり遂げてきた彼らだったが、ある時、やむを得ず一時的に人質を取って逃走を図る。
しかし、解放した女性クレアが、同じ街の住人だったことから、自分たちの正体に気づかれたかもしれないと不安がよぎる。
そこで探りを入れるため、偶然を装い彼女に近づくダグ。
しかし、不覚にも恋に落ちてしまう。
やがて、FBI捜査官フローリーの追及がダグへと迫る中、足を洗ってクレアと新たな人生に踏み出したいと考え始めるダグだったが…。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/338015)
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過去との決別
ボストンチャールズタウンで生まれ育った男ダグ。
彼はこの街で銀行強盗を行なっていました。
しかしクレアという女性と出会い、町から出て新しい人生を歩み始めたいと思うようになりました。
ダグが決別したかった過去とは?
犯罪を取り巻く全て
銀行強盗が当たり前のチャールズタウン。
しかも父から子供へと受け継がれています。
ダグの父親も銀行強盗でしたが、いまでは刑務所に入っています。
ダグも父から銀行強盗を受け継いだ1人です。
そんなダグが決別したかったものは、自分のいる犯罪を取り巻く環境でした。
父と別れ、親友と別れ、ギャングのボスとも決別します。
それは愛する人とと別れなければいけないという傷も追いますが、それでも彼は生まれ変わるためにこの町を出ました。
この町を出て初めて、犯罪から決別することができたのです。
それは決して罪との決別ではありません。
ダグは自分の犯してきた罪は背負い続けます。
「罪から逃れられない」という覚悟はできています。
「罪を背負いながら」にどと犯罪に手を染めないために、町から去ったのです。
過去の夢との決別
ダグは20歳の頃、アイスホッケーの選手としてドラフトされました。
自分の夢を見つけ、犯罪とは関係ない世界で輝いていた頃です。
しかしその夢は壊れてしまいます。
レギュラーになることなく、クビになってしまいました。
夢に挫折してしまいました
ダグはどこかまだその挫折を引きずっていたのです。
栄光と挫折を味わったダグ。
その傷が癒されないまま、この町に残り続けていました。
ダグはそんな過去の挫折と決別するためにも、町を出る必要があったのです。
母との決別
もう1つダグを町にとどめていたのは、幼い頃に家を出ていった母親でしょう。
子供の頃母親を探し、ダグは町を歩き回りました。
そして色んな人にははの行方を聞きました。
ダグにとってこの町には母の面影が残っているのです。
そしてそれっきり会っていない母親を、待ち続けてもいました。
しかし母親はダグが子供の頃に自殺していました。
ギャングのボスに薬漬けにされていたのです。
その事実を知ったダグは、ギャングのボスを殺し、母親探しをやっと終えることができたのです。
だからダグは、この町を離れる決意ができたのでした。
まとめ
生まれた町に留まり続けていた1人の男性ダグ。
彼の心にはこの町に残る理由がありました。
しかし愛する人との出会いが、心の中のものと決別する勇気をくれました。
そしたやっとダグはチャールズタウンを出て、罪を背負いながら新たな人生を歩み始めたのです。
そんな男の旅立ちの映画、決別の映画が『ザ・タウン』です。