映画『パージ 』今の社会に生きる私たちを投影したパージの世界


2022年のアメリカ。新たな建国の父により「パージ」の日が制定された。浄化を意味するパージ。その日は人間の中の猛獣性を解放して良い日だった。パージに反対する人、参加する人、支持するだけの人そしてパージのターゲットになる人。様々な反応を示す国民は現代社会に生きる私たちを投影しているように見える作品が『パージ』だ。

『パージ 』作品情報


パージ [Blu-ray]

タイトル パージ(The Purge)
監督 ジェームズ・デモナコ
公開 2015年7月18日
製作国 アメリカ
時間 1時間25分

Rotten Tomatoes

あらすじ

1年に1晩だけ犯罪を合法とするパージ法。

その施行により犯罪率も失業率も劇的に改善し、アメリカはかつてない平和な時代を迎えていた。

セキュリティ・システムを販売する会社のセールスマン、ジェームズ・サンディンは、売り上げも好調で、妻メアリーと2人の子どもと幸せな日々を送っていた。

そんな中、今年も“パージ”の日を迎える。

それでもサンディン家には、ジェームズ自慢の堅牢な防犯システムが備わっており、なんの心配も必要ないはずだった。

ところが、息子のチャーリーが、家の前で助けを求める見知らぬ男性を家の中に入れてしまう。

やがて男性を標的にしていた暴徒たちが玄関前に現われ、男性を引き渡すようジェームズに迫ってくるのだったが…。

(出典:https://www.allcinema.net/cinema/353045)

パージの日

経済の崩壊により貧困者が増え、アメリカでは犯罪が増えている。
そのために政府がとったのは「パージ」の日を作ることだった。

その日1日だけは、殺人が許されることになった。
警察・消防署・医療機関も機能しない1日。
その日はアメリカ全土で殺人が行われ、自分の中の荒れた部分を解放しようという日だった。

パージの日が作られて以来、アメリカの経済は回復を続けている。
いつしかパージの日はアメリカ国民に支持される日となっていた。

パージとは浄化を意味する。
もっと調べると「Purge」とは「一掃する・除去する・処分する」という意味がある。

要するに自分たちにとって必要ない人を一掃する日なのだ。

アメリカの建国の父がこのパージを定めた。
ということは政府にとっていらない人たちを一掃する日ということを意味する。

経済の回復を邪魔する人たちを一掃するのがこのパージの日なのだ。
だから結局は貧しい人がいつも除去されてしまう。
それが政府の目的だから。

現代社会の構図

パージの世界は2022年。
アメリカで『パージ』が公開されたのは、2013年なので近未来を描いた作品だったが実は今の社会を描いている。

しかもそれはアメリカだけでなく、全世界に共通する「格差」だ。

主人公のジェームズのようにお金の持ちような人達は、豪華な警備システムでパージ参加者から身を守ることができる。
(ただしジェームズの家の警備システムは脆かったが。。。)

しかもジェームズは警備システムを販売して儲けている。
パージのおかげで儲けることができるのだ。
だからパージに反対しない。
でも積極的に参加もしない。

ただただ無事にその日をやり過ごせばいいと考えているのだ。
金儲けのためなら政府のいいなりになる、それがジェームズだ。

一方息子のチャーリーは違った。
彼はターゲットを助けようとした。
彼は政府に対し疑問を感じ、動いたのだ。

そして大人に反対されようとも最後まで、自分の意思を貫いた。
だからその気持ちが両親に通じたのだ。

ホラー映画『パージ』の中には、今現代の社会の構図が浮き彫りにされている。

自分がどの立場になるのか。
それは自分次第だ。

まとめ

社会が間違っている方向に動いている時、あなたはどうするのか?

そんな厳しい現実を描いたのが『パージ』だった。

権力に寄り添うのか戦うのか、それとも権力を利用するのか。

『パージ』が描いたのは、いまの私たちの社会だった。