警察官だったマーフィは一度死にますが、ロボコップと姿をかえ復活します。デトロイトの街を守るロボコップでしたが、彼の中のマーフィの記憶は消されていました。しかし完全には消えていなかったマーフィの記憶。全てを取り戻した時、マーフィの復讐が始まるのです。
『ロボコップ』作品情報
タイトル | ロボコップ(RoboCop) |
監督 | ポール・バーホーベン |
公開 | 1988年2月11日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間42分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
(引用:MIHOシネマ)
[box class=”red_box” title=”アカデミー賞受賞”]・特別業績賞[/box]
治安を守るロボコップの誕生
デトロイト西署に配属になった警察官のマーフィ。
彼は相棒のルイスとパトロール中に殺されてしまいました。
しかし彼の体を使ってオムニ社は警察ロボットを誕生させます。
6ヶ月後にデルタ・シティの建設に取り掛かるオムニ社は、なんとしても街の安全を守る必要があったのです。
現在の警察官では街の治安を守れないと感じたオムニ社は、警察ロボットを作り街を守ろうとしたのです。
そこで開発されたのがロボコップだったのです。
特殊なチタン合金で覆われたロボコップ。
その握力は400フィートポンドで骨が砕けるほどです。
さらに最高の反射機能とコンピュター記憶装置を搭載したロボコップは、街の治安を守るようにプログラムされていました。
ロボコップの仕事、それは「市民を守り法を執行すること」です。
彼の中には4つのルールがプログラムされています。
[box class=”blue_box” title=””]1.公共への奉仕
2.弱者の保護
3.法の従順
4.安全装置(オムニ社の社員に逆らうと回路が切れる)[/box]
そしてロボコップからは、マーフィの記憶は消去されていました。
完全にロボコップとして生まれ変わったマーフィは、治安を守るためのロボットになったのです。
ちなみにロボコップの食事は、ペースト状のベビーフードです。
ニュースとCM
映画『ロボコップ』の特徴の1つは、映画の途中に流れるニュースとCMです。
それは恐ろしいニュースであり、過激なCMでもありまし。
ニュースでは
[box class=”blue_box” title=””]・アフリカで反核暴動が激化し、白人政府軍がフランス製中性子爆弾の使用を発表
・宇宙ステーションで停電が起こり、宇宙ステーションにいた大統領が無重力状態で浮いてしまう
・メキシコ反乱軍鎮静のため、アカプルコ基地を襲撃
・防衛レーザー砲が演習中に誤射し、113人死亡。その中に元大統領が2名含まれる。[/box]
一方、CMでは
[box class=”blue_box” title=””]・スポーツ・ハート
・ゲームの中で核攻撃ができるビデオゲーム
・車(大きいことはいいことだ)[/box]
実はどれも、当時のアメリカを揶揄するようなニュースやCMになっています。
『ロボコップ』が製作された1988年当時アメリカはレーガン政権でした。
レーガン政権でアメリカはグラナダに侵攻したりニカラグアに軍事介入したりと強行政策をとっていました。
またレーガン大統領は、戦略防衛構想スターウォーズ計画として宇宙空間からソ連のミサイルを撃ち落とすという計画を発表しました。
そんな当時のアメリカのことを、オランダ人である監督のポール・バーホーベンは、映画の中で皮肉的に表現していたのです。
さらに冷戦末期のこの頃、核兵器の数は増え続けていて、いつ核戦争が起きてもおかしくなかったのです。
そんな状況が、核のニュースや核兵器を使ったゲームなどに現れているのです。
まとめ
ポール・バーホーベン監督らしい皮肉が随所に込められた作品『ロボコップ』。
市民を守るロボコップの誕生や警察の体制などの物語だけでなく、ニュースやCMなどででも当時の世界情勢に対する皮肉が描かれています。
普通に見ても面白い『ロボコップ』ですが、当時のアメリカの状況や世界の状態を知っておくと、この映画に込められた皮肉に気がつき違う視点で映画を楽しむことができます。