ミュージカルの傑作と言われる作品の『巴里のアメリカ人』。ジーン・ケリーの代表作の1つであると同時に、多くの人に愛されている作品でもあります。ラストの18分間のジーン・ケリーのダンスは時代を超えて語り継がれるシーンとなりました。
『巴里のアメリカ人』作品情報
タイトル | 巴里のアメリカ人(An American In Paris) |
監督 | ヴィンセント・ミネリ |
公開 | 1952年5月2日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間54分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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パリで画家修業を続けるジェリーが、歌手のアンリと友情を結ぶ。
やがてジェリーは、リズという美しい娘と出会い、恋に落ちてしまう。
しかし、リズがアンリの婚約者であると知ったジェリーは、いさぎよくリズのことをあきらめるが……。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/18571)
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[box class=”red_box” title=”アカデミー賞受賞”]・作品賞
・撮影賞
・美術賞
・衣装デザイン賞
・作曲賞
・脚本賞[/box]
ジーン・ケリー
『巴里のアメリカ人』といえば、ジーン・ケリーの代表作の1つです。
8歳の頃からダンススクールに通い始めたジーン・ケリーの軽快なステップを『巴里のアメリカ人』の中でも披露しています。
『巴里のアメリカ人』ではジーン・ケリーは振付も担当しています。
その彼に見出されたのがジーン・ケリーの相手役を務めたレスリー・キャロンです。
バレーダンサーだった彼女の踊りを映画の中で見ることができます。
第24回アカデミー賞で8部門にノミネートされて、6部門で受賞した『巴里のアメリカ人』。
同じ第24回アカデミー賞でジーン・ケリーは名誉賞を受賞することになりました。
1950年代のハリウッドの黄金期を支えたジーン・ケリー。
『雨に唄えば』やこの『巴里のアメリカ人』の印象が強く歌と踊りの上手い俳優のイメージがありますが、それ以外にも監督や脚本など多岐に渡っての才能の持ち主だったのです。
その才能が認められてジーン・ケリーは『巴里のアメリカ人』が多くの賞を受賞した時の同じ第24回のアカデミー賞で名誉賞を受賞したのでした。
『巴里のアメリカ人』で披露してくれる彼の華麗なステップや踊りは、見ている私たちを虜にしてしまいます。
リズと出会い浮かれて幸せそうなジェリーの気持ちは、彼の軽快で使いな歌とダンスを見ているだけで充分に伝わってきました。
ラスト18分間のダンスシーン
『巴里のアメリカ人』で最も印象に残るのがクライマックスのジェリーとリズのダンスです。
そのダンスは18分間も続きますが、めまぐるしく変わる背景と色とりどりな世界で全く飽きさせないダンスになっていました。
書き割りの背景の前で踊るジェリーを見ていると、おとき話の中に引き込まれたかのように感じてしまいますが、実際これはジェリーの想像の世界で起きていることなので作り手のイメージとかなりマッチしているのです。
自分のもとを去っていったリズを思い想像の中で楽しくリズとダンスをするジェリー。
最初は淡い色の世界でしたが、ジェリーの気持ちの盛り上がりを示しているかのようにどんどんカラフルな世界になっていきます。
ダンサーたちのきているカラフルな衣装。
そしてジェリーとリズの楽しそうなダンス。
想像の中では二人は幸せな時間を過ごしてることが分かるシーンとなっています。
ジーン・ケリーのステップに応えるように、レスリー・キャロンが踊るバレーのステップもとても見応えがあります。
トップダンサー達によるエンターティメントが、ラスト18分間にこれでもかというほど詰め込まれています。
このシーンだけで『巴里のアメリカ人』がなぜ時代を超えて多くの人に愛される映画なのか充分に理解できるほど、有名でありまた惹きつけられるダンスシーンなのです。
まとめ
多くの人に愛され続ける『巴里のアメリカ人』。
それはジーン・ケリーとレスリー・キャロンによる美しく華やかなダンスを見ることができる作品だからです。
特に有名なラストのダンスはいつ見ても、何回見ても飽きることなく世界を堪能することができるシーンです。
二人の楽しさが画面を超えて伝わってくるのが、このラストシーンなのです。
だからこそ『巴里のアメリカ人』は時代を超えて語り継がれるミュージカル作品となっていったのでした。
見る価値十分のラスト18分間。
ぜひその楽しい世界を味わって見てください。