大統領選挙の予備選の真っ只中。理想を信じアメリカを正しくしようとした広報官。彼は自分の尊敬する知事のために選挙戦を戦っていましたが、たった1つの大きな失敗により彼の人生は180度かわってしまったのです。それは彼の信念をも変えてしまうのです。
『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』作品情報
タイトル | スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜(The Ides of March) |
監督 | ジョージ・クルーニー |
公開 | 2012年3月31日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間41分 |
Rotten Tomatoes
『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』あらすじ
スーパー・チューズデー ~正義を売った日~ [Blu-ray]
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ペンシルベニア州知事としての確固たる実績に清廉潔白なイメージ、おまけに申し分ないルックスで有権者の心を掴み、民主党予備選の最有力候補に躍り出たマイク・モリス。
いよいよ迎えた天下分け目のオハイオ州予備選を目前に、陣営は緊張と熱気に包まれていた。
そんなモリスの選挙キャンペーンをベテラン参謀のポール・ザラとともに支えるのは、弱冠30歳にして周囲も一目置く辣腕ぶりを発揮する広報官のスティーヴン・マイヤーズ。
彼もまた、モリスの語る理想に心酔する一人だった。
ところがスティーヴンは、ライバル陣営の選挙参謀から巧みな引き抜き工作を仕掛けられる。
そんな中、選挙スタッフの美人インターン、モリーと親密な関係となり、束の間の安らぎを得るスティーヴンだったが…。
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=341570)
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大統領選挙の予備選
アメリカ大統領を選ぶ選挙。
4年に一度行われる選挙ですが、それは本選と呼ばれ民主党・共和党の2大政党の候補者から大統領を選びます。
(2大政党の立候補者でなくてもいいのですが、150年以上どちらかの党から大統領になっています)。
この本選の前にあるのが予備選で、それぞれの党の大統領候補を決めるのが予備選です。
『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』では民主党内の大統領候補を決める予備選が描かれていました。
ジョージ・クルーニー演じるモリス知事とプルマンが民主党の大統領候補の椅子を争っていました。
モリスは高い理想を掲げる政治家。
汚いことをやらずにクリーンに選挙戦を戦おうとしていました。
そして彼の選挙をサポートする広報のスティーヴン。
彼はそんな理想を掲げるモリスを支持し、彼をなんとしても大統領にしたいと考えていたのでした。
モリスが民主党候補になれば大統領も間違いないと言われている中で、激しい選挙戦が行われていました。
国民への政治的な訴えとは別に、その裏で卑劣な戦いがあったのです。
モリスを信じ彼ならアメリカを良くすることができると信じきっていたスティーヴン。
しかし彼は現実を知り、また自分自身も1つのミスを起こしてしまったのでした。
歯車が狂ってしまったその時、選んだ道は!
優秀な才能を持っていたスティーヴン。
彼の才能は対立候補も彼に目をつけるほどでした。
そしてスティーヴンを引きにこうと彼に電話をかけ、会いたいと伝えたのでした。
迷うスティーヴンでしたが、会いに行ってしまいました。
これが彼の犯した過ちだったのです。
敵の参謀と会ってしまったことで、彼の中世は崩れてしまったのでした。
もちろんスティーヴンは敵側に寝返る気はありませんでしたが、忠誠心がないとみなされてしまいます。
それと同時期に尊敬していたモリスが、選挙のインターンと関係を持っていたことを知ったスティーヴン。
しかも彼女は妊娠していました。
モリスのために必死でもみ消しをしますが、スティーヴンは忠誠心のなさでクビになってしまいました。
怒りを覚えるスティーヴンを襲ったさらなる悲劇。
それはインターンの子の死でした。
この出来事が彼を全くの別人に変えてしまったのです。
今まで理想を求めて綺麗な選挙を行って来ていたスティーヴン。
しかし全てのネタを持ってモリスを脅し、参謀の地位に返り咲いたのでした。
さらに脅されてしまったモリス。
彼もまた自分の信念を曲げて、スティーヴンを迎え入れさらに嫌いな議員を副大統領にすることを約束したのでした。
彼らは魂を売ってしまいましたが、きっと選挙には勝つでしょう。
こうやって国のトップになる。
そこには正義はない世界なのです。
大統領選挙のリアルな裏側が描かれていて、改めて選挙とななんなのか考えさせられました。
まとめ
大統領になるために、全てを投げ打って戦う人たち。
そこには決して綺麗な世界とは言えませんでした。
最初は理想を掲げていても戦いが始まると、思い通りにはいかなくなるのです。
そしてまた相手を陥れようと色んな駆け引きが行われるのです。
そんな政治の世界を描いた『スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜』。
たった1つの過ちで、政治は人をも変えてしまう世界なのです。