伝説の傭兵「ザ・ミスト」と呼ばれるリシャール・ブルメール 。息子を守ることを条件に姿を消した彼ですが、息子が捕まってしまいます。息子を助けるために再び表舞台に戻ってきたブルメール。彼は素晴らしい戦闘能力で敵を倒し息子を救い出そうとしますが、その様子はまるで映画のような出来事の連続でした。
『ザ・ラスト・マーセナリー』作品情報
タイトル | ザ・ラスト・マーセナリー (The Last Mercenary) |
監督 | デビッド・シャロン |
公開 | 2021年7月30日 |
製作国 | フランス |
時間 | 1時間50分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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当局を追われた謎のシークレット・エージェントが、国際的なテロ組織の策略により濡れ衣を着せられた息子を救うため、本国フランスに戻り奔走する。
(出典:https://www.youtube.com/watch?v=jY8DVzfON_I)
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まるで映画のような物語
冒頭、人質となった男性を助け出す傭兵リシャール・ブルメール。
どこかで見たことあるような『ザ・ラスト・マーセナリー』は、映画の中で「まるで映画のようだな」というセリフが2回も出てくるほど、一度は見たことあるような展開の物語でした。
派手なアクションやカーチェイス。
さらにはストーリー展開まで。
でもそれをこの『ザ・ラスト・マーセナリー』は隠していません。
「映画のような映画ですよ」と最初から視聴者に伝えてくれています。
冒頭から映画『スカーフェイス』好きの男性が登場し、車のナンバーは『スカーフェイス』の主人公「トニー・モンタナ」でした。
しかも、映画のラストの方にはたくさんの映画ポスターが出てきます。
[box class=”red_box” title=””]・「ジョーズ」
・「ウォーゲーム」
・「ターミネーター」
・「007/美しき獲物たち」
・「ブラッド・スポーツ」(ジャン=クロード・ヴァン・ダム出演)
・「ロッキー・ザ・ファイナル」[/box]
などなど。
さらには、なぜか「ストレンジャー・シングス未知の世界」の出演者たちの等身大パネルまで。
Netflixへの感謝の意味もあるのかもしれませんが、『スカーフェイス』も1983年の映画ですが、ポスターの映画を見ても1980年代の作品が多数あります。
そして「ストレンジャー・シングス未知の世界」の舞台も1980年代ですから、『ザ・ラスト・マーセナリー』は1980年代の映画のような作品ですよというメッセージのようにも感じました。
1980年代といえば、主演のジャン=クロード・ヴァン・ダムが、アクション俳優として大活躍していた時代です。
あの頃のように、彼の復活を意味する作品がこの『ザ・ラスト・マーセナリー』なのです。
あの頃と変わらず素晴らしいアクションと、衰えていない肉体美を見せてくれたジャン=クロード・ヴァン・ダム。
ここから再び、彼の時代が始まるのかもしれません。
最後の傭兵
タイトルの「The Last Mercenary」の意味は「最後の傭兵」。
フランス政府の傭兵として活躍してたブルメールは、ある時政府に裏切られて敵地に置き去りにされてしまいます。(「けん玉作戦」)
そしてそれを最後に、彼は姿を消しました。
ただし、自分の息子を守ることを政府に約束させます。
姿を消したブルメールは「ザ・ミスト」というあだ名のように、決して誰にも捕まらずに傭兵として仕事をし続けました。
その仕事ぶりから「伝説の男」と呼ばれるようになっていたブルメールでしたが、息子が捕まったことで再び表舞台に姿を見せたのです。
傭兵としては最強の男ですが、父親としてはダメな父親。
一方息子も24歳になって車の免許もなく、仕事もしていません。
その息子の友人のダリラは強気ですが、麻薬の売人として生活しているし、彼女の兄もどこか抜けています。
さらに何も知らずに今回の事件を引き起こした外務省のラザールも、馬鹿にされていました。
そんな彼らが1つになってフランスを守ろうとするのです。
そうこの『ザ・ラスト・マーセナリー』は、弱者たちの反撃でもありました。
国を守ろうとしているのに政府に追われるブルメールたち。
1人1人は弱いけど、5人で力を合わせて彼らは悪に挑みます。
『ザ・ラスト・マーセナリー』は、そんな世間から逸れた者たちが活躍する、アクション映画でもありました。
まとめ
派手なアクションを次々と披露する、1980年代の頃のアクション映画『『ザ・ラスト・マーセナリー』。
それはジャン=クロード・ヴァン・ダムが輝いていた時代を思い出させる映画でもありました。
あの頃、1人で敵を倒しう続けていた彼は、今度は仲間とともに敵に挑みます。
傭兵としてはどこか頼りない彼らですが、5人集まればどんな敵でも倒せるのです。