映画『ワンダーウーマン 1984』で描かれた世界は1984年のアメリカ。冷戦という時代の中で、「願いを叶える石」が世界を核戦争へと突入させてしまいます。ここではそんな世界が緊張状態にあった1984年という時代を見ていきたいと思います。
『ワンダーウーマン 1984』作品情報
タイトル | ワンダーウーマン 1984(Wonder Woman 1984) |
監督 | パティ・ジェンキンス |
公開 | 2020年12月18日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 2時間31分 |
あらすじ
(引用:MIHOシネマ)
スターウォーズ計画
映画『ワンダーウーマン 1984』で舞台となった1984年は、アメリカとソ連を筆頭に冷戦真っ只中の時代でした。
1981年にアメリカの大統領に就任したロナルド・レーガンは、1983年スターウォーズ計画と呼ばれる「戦略防衛構想」を立ち上げます。
それはアメリカや同盟国に向けられた弾道ミサイルを、人工衛星の攻撃によって破壊するという目的のもので、冷戦下の中でソ連に対する対抗手段でもありました。
結局、この計画は実用化されないまましないまま終了してしまいますが、『ワンダーウーマン 1984』の中でアメリカの大統領が「どの国よりも核兵器を配備したい」と願うのは、当時の世界の状況を表した言葉でもあったのです。
劇中では「スターウォーズ計画と似たもの」として「グローバル放送衛星」が開発されたことになっていて、このシステムを使ってマックス・ロードは世界中と繋がることに成功しました。
ブレイクダンス
1984年のアメリカの街中を歩くダイアナと蘇ったスティーブ。
スティーブは見るもの全てに驚きを隠せない状態です。
そんなスティーブが驚いたものの1つに「ブレイクダンス」があります。
路上で踊るダンサーに攻撃されたと思ったスティーブは、ダイアナを守ろうとしていました。
「ブレイクダンス」は1980年代前半に世界中で話題となりました。
大ヒット映画の『フラッシュダンス』(1983年)『フットルース』(1984年)の中でもブレイクダンスが披露され、当時の若者の多くが夢中になりました。
ちなみに、バーバラがスポーツジムで来ていたレオタードも当時の流行りで『フラッシュダンス』の中でもレオタードをきた女性達が登場しています。
初代ワンダーウーマン
『ワンダーウーマン 1984』の中で描かれる、自ら犠牲となりアマゾンを救った伝説のアマゾン最強戦士「アステリア」。
アステリアはギリシア神話に登場する女神の1人でもあります。
そんなアステリアが映画のラストに登場しますが、アステリアを演じたのは初代ワンダーウーマンを演じたリンダ・カーターでした。
ドラマ版『ワンダーウーマン』は1975年〜1979年まで放送され、全てのエピソードでダイアナことワンダーウーマンをリンダ・カーターが演じています。
1970年代後半でアメリカで巻き起こっていたフェミズム運動と重なり、「戦うヒロイン」としてリンダ・カーター演じるワンダーウーマンはフェミニズムのアイコンとなりました。
『ワンダーウーマン 1984』の中でダイアナは力を使ってジェット機を透明にしますが、ドラマ版『ワンダーウーマン』の第1話ではダイアナは「透明飛行機」にスティーブを乗せてワシントンに向かっていました。
まとめ
冷戦時代の核と隣り合わせの1984年を描いた映画『ワンダーウーマン 1984』。
混沌とする世界情勢と同時に、街中では当時の流行を感じることができるようになっていました。
また初代ワンダーウーマンを演じたリンダ・カーターが登場したことで、往年の「ワンダーウーマン」ファンが喜ぶ作品にもなっていました。
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