映画『桐島、部活やめるってよ』映画部 前田君の映画愛


高校生のリアルなヒエラルキーを描いた映画『桐島、部活やめるってよ』。学生生活の中で目立つ存在ではない映画部の前田君とその友人。しかし彼らの映画に対する想いは、誰よりも熱いものでした。ここではそんな前田君の好きな映画を紹介します。

『桐島、部活やめるってよ』作品情報


桐島、部活やめるってよ

タイトル桐島、部活やめるってよ
監督吉田大八
公開2012年8月11日
製作国日本
時間1時間43分

あらすじ

(引用:MIHOシネマ

前田君の映画愛

映画部の前田君の愛読書は雑誌「映画秘宝」というだけあって、好きな映画もかなりマニアックな作品が多いようです。

ゾンビ

そんな前田君が自ら脚本を手がけ作ろうとしていた作品は、「生徒会・オブ・ザ・デッド」でした。

この作品はタイトル通り、「ゾンビ」が出てくる作品です。

顧問の先生が「受験とか恋愛とか友人関係」などの高校生のリアルを作品にしなさいというと前田君に伝えると、すかさず「先生はジョージ・A・ロメロを見たことありますか?」と言い返していました。

前田君はロメロ監督の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の名前をあげ、多くのゾンビ作品はロメロ監督の作ったゾンビが元になっていることを訴えようとしていました。

>>>映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』についてはこちら

さらに映画の後半、前田君たちが屋上で撮影しているとみんなが屋上にやってきます。

撮影の邪魔をされた前田君は映画部の仲間に「こいつらみんな食い殺せ」と叫びました。

前田君はロメロ監督の『ダイアリー・オブ・ザ・デッド』のように、ドキュメントタッチで撮影しようとしていたのです。

 休日の映画

ゾンビ愛に溢れる前田君が休みの日に映画館で見ていた映画は『鉄男』でした。

塚本晋也監督の1989年の映画を休みの日に真剣な目つきで見ていた前田君。
見終わった後は満足そうな表情を浮かべていました。

映画が終わった後、『鉄男』を見ていたかすみちゃんに偶然出会った前田君は、映画の話をします。

かすみちゃんが「前に同じような映画を見た」と言うと、前田君は映画のタイトルを次々と口にします。

・「ザ・フライ」
・「エイリアン
・「ボディ・スナッチャーズ」
・「遊星からの物体X

かすみちゃんには「分からない」と言われてしまいますが、これらのタイトルを聞くだけで前田君の好きな映画のジャンルが分かるシーンになっていました。

映画部の仲間

「生徒会・オブ・ザ・デッド」の脚本を書き上げた前田君でしたが、顧問の先生には反対されてしまいます。

でもどうしても「生徒会・オブ・ザ・デッド」を撮りたい前田君は、「作りたいものを作ろう」と絵映画部の仲間を説得しました。

仲間たちは「いいですよ」と、前田君の意見に賛成してくれてすぐに撮影がスタートしました。

どこか頼りない映画部のメンバーですが、みんな映画が好きなようです。

特に前田君の友人の武文は、前田君と一緒に「映画秘宝」について盛り上がるほどの仲です。

休みの日に「スクリーム3」を見る武文と前田君の映画の趣味もあっていますね。

ちなみに武文は「スクリーム3」よりも「スクリーム2」の方が面白かったと言っていました。

まとめ

学校では影の存在だけど好きなものに熱中している前田君は、誰よりも輝いていました。

「好きな映画と撮影している映画が一瞬つながることがあるから」と言う理由で映画を撮り続けている前田君。

彼の気持ちは「生徒会・オブ・ザ・デッド」の台詞「戦おう、俺たちはこの世界で生きていかなければならないのだから」に込められています。

「映画が好き」それが前田君にとっての幸せなのです。


桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)