映画『アンタッチャブル』でみるアル・カポネとエリオット・ネスと禁酒法


禁酒法時代にシカゴを仕切っていたギャングのアル・カポネ。実質的なシカゴの市長と言われたカポネと彼を捕まえようとしたエリオット・ネス。二人の戦いを描いた『アンタッチャブル』を通して禁酒法時代のシカゴを見てみたいと思います。

『アンタッチャブル』作品情報


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タイトル アンタッチャブル(The Untouchables)
監督 ブライアン・デ・パルマ
公開 1987年10月3日
製作国 アメリカ
時間 1時間59分

Rotten Tomatoes

あらすじ

1930年、禁酒法下のシカゴ。

財務省から派遣された特別捜査官エリオット・ネスは街を牛耳るギャングのボス、アル・カポネに敢然と戦いを挑む。

ベテラン警官のマローンを始め、射撃の名手ストーン、税理士のウォレスといったメンバーに支えられ、ネスの捜査が始まる。

しかし巨悪カポネの差し向けた殺し屋によって、ひとり、またひとりと犠牲者が……。

(出典:https://eiga.com/movie/4231/)

アカデミー賞受賞
助演男優賞:ショーン・コネリー

エリオット・ネス

禁酒法時代。
財務省の特別捜査官としてシカゴにやってきたエリオット・ネス。
彼の任務は「密売酒とそれにからむ暴力事件の対処に乗り出す」ことでした。
そしてそれはアル・カポネとの戦いを意味していました。

映画『アンタッチャブル』はエリオット・ネスが書いた自伝が基になっています。

アンタッチャブル (ハヤカワ文庫 NV 39)

自伝はベストセラーとなり、テレビドラマ化されそちらもまた大ヒットしました。

当時アメリカ国家の敵とされていたアル・カポネを逮捕するために、政府はエリオット・ネスをシカゴに送ります。
ネスは密造酒の流通を取り締まり、カポネの収入源を断つことが目的でした。

映画の中ではネスのチームには3名部下がいましたが、実際ネスは11名選びました。
映画の中で描かれているように、カポネはネスを買収しようとしまうがネスは当然断ります。

このことが彼らを『アンタッチャブル』と名付けるきっかけになったようです。
文字通り「手出し出来ない奴ら」という意味で、カポネの買収には乗らずに戦い続けたチームだったのです。

アル・カポネ

実質的にシカゴの市長だったアル・カポネ。
裁判所・警察・市議会員などを買収しシカゴの街はカポネによって牛耳られていました。

「彼を恐れて誰も声をあげない」状態が続き、シカゴは腐りきった街になっていたのです。

そんなカポネを追い詰めたのは、人殺しでや禁酒法の違反ではなく脱税でした。
彼は300万ドル以上の年収をあげていましたが、表向きは収入が上がっていないようにし税金を収めていません。
これが脱税容疑となり、最終的には逮捕されるとになったのでした。

裁判でも陪審員を買収しようとしたことは『アンタッチャブル』の中でも描かれています。
結局これは身内の密告により失敗に終わってしまいます。
買収した陪審員を入れ替えられてしまい、カポネには懲役11年の判決が下されました。

禁酒法の失敗

1920年〜1933年までアメリカで施行された禁酒法。
この法律は結果的には失敗に終わってしまいます。

密造酒によりギャングの勢力を拡大させただけでなく、酒税を取れなくなった政府の財政は悪化してしてしまいます。

YOKO
禁酒法は治安悪化と財政悪化を招く結果に終わってしまったのです。

国民にも支持されていなかった法律でしたが、宗教的なことからお酒を禁止してしまいます。

今まで飲んでいたものを突然取り上げられてしまった国民達。
彼らはなんとしてでもお酒を飲みたいと思うようになってしまいました。

結局13年間で廃止されてしまった禁酒法。
多くの人が望まなかった法律だったのかもしれません。

学びのポイント

アメリカで1920年〜1933年で施行された禁酒法。

この法律によって治安が悪化したシカゴの街、そしてそのシカゴを牛耳ったアル・カポネ、彼を捕まえようとしてエリオット・ネスを描いたのが『アンタッチャブル』です。

エリオット・ネスとカポネ一味の戦いはフィクション要素が多いですが、この作品をみるといかに当時のシカゴがカポネによって仕切られていたかが分かります。

彼を捕まえることがどれほど大変だったか、命がけの任務だったのかを知ることができます。

しかし逆にいうと彼を捕まえることが、政府にとっては絶対的に任務だったことも分かります。
どんなことでもいいので、カポネの罪を見つけて彼を逮捕することが当時の政府にとっては絶対でした。

そしてそれは結局は政府の作った禁酒法が作り上げてしまったものだったのです。