いじめられっ子のダニエルを助けたことから、彼に空手を教えることになったミヤギ。稽古が始まった日からミヤギとダニエルの信頼関係がスタートします。空手だけでなく人生においても大切なことを教えるミヤギ。最初は不信感を持っていたダニエルも次第にミヤギの教えに感銘を受けていくのでした。
『ベスト・キッド』作品情報
タイトル | ベスト・キッド(The Karate Kid) |
監督 | ジョン・G・アヴィルドセン |
公開 | 1985年2月16日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 2時間06分 |
Rotten Tomatoes
『ベスト・キッド』あらすじ
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ひよわな転校生ダニエルが恋した少女は、カラテの高校チャンピオンが狙っている娘でもあった。
ある日不良グループにからまれた彼は、ミヤギと名乗る老人に助けられる。
ミヤギは、自分を守るために使うのならカラテを教えよう、と言うが……。
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=20916)
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師匠ミヤギの教え
王道の青春スポーツ映画なのに、4本もの続編が作られリメイク版も製作された『ベスト・キッド』。
この映画が多くの人に愛されたのは、師匠であるミヤギの教えがあります。
彼はダニエルに空手を教えただけでなく、人生において大切なことを教えます。
その教えは若者だけでなく大人の心にも響く教えで、多くの人に愛されいまでもミヤギの言葉を名言とされています。
沖縄出身のミヤギ。
第2次世界大戦中に妻と子供を収容所で失くします。
心に深い傷を負ったミヤギでしたが、父から教えてもらった空手の心を忘れず「心のバランス」を取りながら生きています。
ミヤギは空手をダニエルに教えながらも、バランスの大切さを教えていました。
空手だけでなくずべてに通じるバランス。
人生はバランスなのです。
ミヤギ自身も戦次中の深い悲しみは忘れることはできません。
でもそれに負けることなくバランスを取りながら、受け入れているのです。
ダニエルはそんなミヤギを見て、また1つ成長しました。
さらにミヤギは目や耳や頭を使って考えることが大切だともダニエルに教えます。
空手の帯の色や免許など見た目のものではなく、自分の本質で勝負することを教えたのです。
そんなミヤギの教えにダニエルだけでなく、映画を見た人たちも感動し『ベスト・キッド』はいつまでも名作とされているのです。
パット・モリタ
映画の中でダニエルに空手を教えるミヤギを演じたのは、パット・モリタさんです。
カリフォルニア州で生まれた日系アメリカ人2世です。
彼はこの作品でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。
アジア系アメリカ人としては初のノミネートになりました。
彼は日系人として第二次世界大戦中は収容所で過ごしています。
映画の中ではミヤギの妻と子供が収容所で亡くなったことになっていますが、彼自身が収容所で過ごした経験があったのです。
多くの人の心に残る教えを残したミヤギ。
もしかするとパット・モリタさんの心と重なる部分もあったのかもしれません。
大人気 ラルフ・マッチオ
『ベスト・キッド』で主役を演じたラルフ・マッチオは、この映画で一躍だ人気となります。
その甘い顔立ちはアメリカの女の子達を虜にし、アイドル的存在となりました。
その人気ぶりは『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のシーズン3の第3話でも描かれています。
雑誌に載っているラルフ・マッチオ。
彼のことを「超イケてる」と言っていました。
ラルフ・マッチオはパット・モリタとともに『ベスト・キッド』の続編にも同じ役で出演しています。
1980年代に人気を得たアイドル的俳優の1人がラルフ・マッチオなのです。
まとめ
いまでも名作の1つとして語られる『ベスト・キッド』。
それは単なるスポーツ青春映画ではなく、どの時代にも通じる人生のアドバイスを教えてくれる映画でもありました。
「人生において大切なのはバランス」。
多くの人がこの映画でバランスの大切さを学んだでしょう。
そしてまたバランスを失いそうになった時は、なんども見直して失いそうになっているものを取り戻しているはずです。
人生のパートナー的映画、それが『ベスト・キッド』なのです。