生まれた時から全世界で自分の生活がライブ放送されているトゥルーマン。世界一有名なことを本人は知りません。外の世界へ出ないように操られた男が自分の中の探究心と恐怖心との間で悩み続けます。しかし彼は自分の運命は自分で決めようと、外に飛び出したのです。
『トゥルーマン・ショー』作品情報
タイトル | トゥルーマン・ショー(The Truman Show) |
監督 | ピーター・ウィアー |
公開 | 1998年11月14日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間43分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
(引用:MIHOシネマ)
世界一の有名人 トゥルーマン
生まれた時から全世界で自分のことがライブ放送されているトゥルーマン。
彼の誕生を17億人が見て、彼が初めて歩いた時は220カ国で放送されました。
全世界で有名なのが、トゥルーマンなのです。
彼の顔を知らない人はいないくらい世界中で有名です。
もちろんトゥルーマン自身はそのことを知らずに30歳まで育ちますが、だんだん自分の周りがおかしなことに気が付き始めました。
彼の人生を全世界で放送することを決めた時から、彼は大きな島の中に閉じ込められていました。
外に出ることのないように、幼い頃から外へ興味を持たないように教育されトラウマさえ植え付けられてしまいます。
その1番が父親を海で亡くすということでした。
その作戦は成功し、彼は水が怖くて海に囲まれたこの島から出ることができません。
それでも恋した女性のためにフィジーを目指そうとしますが、周囲は何としても彼のフィジー行きを阻止しようと動き出すのです。
子供への執着
「トゥルーマンショー」のプロデユーサーのクリストフは、生まれた時から30年間トゥルーマンの全てを見続けてきました。
そしてそのうち彼のことを自分の子供、自分の所有物と思うようになってしまったのです。
何としても自分の思うように彼を操りたいクリストフは、彼を自分の作り出した世界で生きさせようとします。
「外よりもこの島にいる方が安全だ」そうトゥルーマンに思い込ませたのでした。
トゥルーマンに恐怖心を植え付け、島での生活しか考えないようにします。
しかし大人になるにつれてトゥルーマンは、外へ興味を持つようになったのです。
自分の知らないところへ行ってみたいと思うようになりました。
一方クリストフは自分の手から離れようとするトゥルーマンを許しません。
子供に執着する父親のようになったクリストフ。
トゥルーマンを自分の手元に置いて、全てを監視しておきたいのです。
彼は息子を自分でコントロールしようとする父親になってしまっていました。
息子vs父親
外に出て自分の知らない世界を見てみたい息子。
安全で自分の目の届くところに息子をおいておきたい父親。
それがトゥルーマンvsクリストフの戦いでした。
父親は息子に次々と障害をぶつけます。
愛するがゆえの障害でしたが、父は息子はその障害を乗り越えられないと思っていました。
一方息子はも覚悟が決まっていました。
どんな障害も「俺は負けない」と言って乗り越えて行きました。
障害を乗り越える息子を父親は心配そうに見ています。
父親には息子は恐怖に怯えていて、絶対に自分の元を離れていかないという自信がありました。
しかし息子は父親の知らないところで立派な大人になっていました。
父親が作り出した世界を飛び出して行きます。
その時のトゥルーマンの笑顔は、自信に満ち溢れた清々し笑顔でした。
それを見てクリストフはショックを受け落胆します。
自分を捨てて出ていった息子を理解できなかったのです。
彼はいつまでの子離れができない父親になってしまっていたのです。
まとめ
全世界が見ている自分の人生。
まさか自分の生活が全て作られたものだったとは知らなかったトゥルーマンでしたが、それを知った時彼は外に出ていくことを選びました。
それは息子が父親を超えた瞬間でもあったのです。
大人になる、それは子供が親を超えることなのかもしれません。