新人麻薬捜査官のジェイク。彼はその勤務初日に現実を突きつけられます。正義感が強く市民を守りたいジェイク。しかしそれはベテラン捜査官のアロンゾにとっては戯言にしか聞こえないかったのです。そしてこの街の現実を教えるためにジェイクを連れ回すアロンゾ。彼はジェイクに「羊を守るための狼」になることを教えたのでした。
『トレーニングデイ』作品情報
タイトル | トレーニングデイ(Training Day) |
監督 | アントワーン・フークア |
公開 | 2001年10月20日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 2時間2分 |
Rotten Tomatoes
[box class=”red_box” title=”アカデミー賞受賞”]・主演男優賞:デンゼル・ワシントン[/box]
あらすじ
(引用:MIHOシネマ)
羊を守る狼
ベテラン麻薬捜査官のアロンゾ。
彼は新人麻薬捜査官ジェイクに「羊を守るために狼になれ」と言います。
いつも殺されるのは善良な羊たち。
そしてその羊を襲う狼を捕まえるために狼になる必要があるとジェイクに教えました。
つまり大物の悪者を捕まえるためには悪者になれということです。
警察官のジェイクにとってそれは汚職刑事になることを意味します。
汚職刑事のアロンゾはその方法で多くの大物犯罪者を捕まえていました。
ジェイクの勤務初日、アロンゾはトレーニングデイとしてジェイクに麻薬捜査官の実態を教えようとしたのです。
しかしそれ以外にアロンゾにはある目的がありました。
実は彼は先週ラスベガスでロシア人の大物マフィアを殺していたのです。
ロシア人に命を狙われていましたが、アロンゾはお金を渡すことで解決しようとしていました。
100万ドルが必要になったアロンゾ。
彼は綿密に計画を立てていました。
[box class=”glay_box” title=””]・ジェイクに押収した葉っぱを吸わせる
・売人を捕まえボスの名前を聞き出し家を突き止める
・ボスの家からお金4万ドルを盗み出す
・4万ドルを検事達に渡し情報屋ロジャーの逮捕状を得る
(大物の薬の売人のロジャーはアロンゾや検事達が悪に手を染めていることを知っている)
・ロジャーの家に行きお金を奪うと彼を殺しジェイクの正当防衛と見せかけた
・ジェイクは葉っぱを吸ったため血液検査をされると証言を信じてもらえない
・もしジェイクが仲間にならない場合はギャングに頼んで殺してもらう
・奪ったお金をロシア人に渡しトラブル解決[/box]
この計画で無事にロシア人とのトラブルを解決できると考えていたアロンゾ。
それは羊を守る狼ではなく、狼と戦うために本物の狼になってしまった姿でした。
そんなアロンゾの正体を知ったジェイクは、狼に立ち向かうことを決めたのでした。
正義感
トレーニングデイの中アロンゾの姿を見て、現実を知って驚きを隠せないジェイク。
しかし彼はアロンゾの「羊を守るために狼になれ」と言う言葉に見せられてしまいます。
そして横暴で強硬な手段を繰り返すアロンゾに、歯向かいませんでした。
それでも心の中ではアロンゾのやり方に違和感を感じています。
なぜならジェイクは正義感の塊だったからです。
「麻薬を一掃して住み良い街にする」そのために麻薬捜査官になったジェイク。
しかし彼の前に現れた先輩アロンゾはとんでもない人でした。
アロンゾのやっていることは違法なことばかり。
それでもアロンゾに逆らえないジェイクでしたが、彼は自分の正義だけは守り通します。
アロンゾが渡すお金を受け取りませんでした。
そのことがアロンゾを怒らせ命を奪われそうになりますが、彼が助けた女の子によって救われることになるのです。
アロンゾは何もせずに、ジェイク1人で襲われている女の子を助けます。
その正義感が最終的にはジェイクを救いました。
そしてアロンゾに立ち向かうことを決めたジェイクは、狼を捕まえる覚悟を決めました。
そこでも彼はアロンゾを殺しませんでした。
お金だけを奪い彼の元からさっていきます。
結局本物の狼になってしまったアロンゾはロシアの狼に殺されてしまいます。
それでもアロンゾは汚職刑事とされず、捜査中に殺されたと公表されます。
組織全体が汚れているこの街の警察。
果たしてジェイクは羊を守るために狼になるのでしょうか?
まとめ
悪を捕まえるためには悪が必要だと考えていたアロンゾ。
彼はそのおかげでたくさんの悪を捕まえてきましたが、最終的には自分がその悪に飲み込まれてしまいました。
しかしジェイクのいる組織では他にも狼はたくさんいます。
市民を守るために出来ること、そしてやらなければいけないこと。
正義感の強いジェイクの前にあるのはいらばの道なのです。