第8話のタイトル「La Gran Mentira」とは「大きな嘘」という意味です。パブロは降伏したかのように見えましたが、実は大きな嘘をコロンビア政府にもコロンビアの国民にもついていました。しかしまだそれに気がついていないコロンビア政府。彼が勝利を掴む道のりが8話では描かれていました。
『ナルコス』シーズン1第8話「ラ・グラン・メンティラ」
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致命的なミスを犯したことで政府は対パブロ戦略の変更を余儀なくされる。
方や、パブロは自らの帝国内部に潜む裏切り者の脅威に直面する。
(出典:https://www.netflix.com/title/80025172)
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パブロ対コロンビア政府
カリージョ大佐率いる麻薬カルテル特捜班の捜査を受け、追い詰められていくパブロでしたがギリギリのところで逃げ出していました。
パブロからの要求をはねつけていたガビリア大統領でしたが、そんな時特捜班は大きなミスを犯してしまいました。
いつも通りCIAの衛星から電話を傍受したという連絡を受けたカリージョ大佐。
向かったところはパブロが誘拐した人質の隠れ家でした。
激しい銃撃戦が繰り広げられる中、人質だった元大統領の娘ディアナに銃弾が当たりなくなってしまいました。
この出来事はコロンビア国民を大きな悲しみで包みました。
そしてまたガビリア大統領の心を揺るがす出来事にもなってしまったのです。
戦いに疲れていたコロンビア国民。
それは大統領も同じだったのかもしれません。
この出来事を機に、大統領はパブロの要求をのむことにしました。
パブロの要求は
[box class=”green_box” title=””]・引き渡し廃止を問う投票
・麻薬密売の罪だけの刑
・警察近づけない専用刑務所への収監[/box]
冷静に考えるととんでもない要求でしたが、コロンビア政府はこの要求をのんでしまったのでした。
パブロの新たな敵
パブロが刑務所に入ることは、外にいる人間にとってはとても危険なことでした。
それは今まで特捜班を率いてきたカリージョ大佐やその部下もですし、またパブロと協定を結んでいたオチョア兄弟にとっても同じでした。
オチョア兄弟に近づいたカリ・カルテルのパチョ・エレラ。
オチョア兄弟の妹を使って、パブロの右腕でもあった従兄弟のグスタボ を警察に売ります。
これでオチョア兄弟は減刑されることになり、政府からも追われることは亡くなりました。
パブロの捜索を中止するように命令されたカリージョ大佐は部下の命を守るためグスタボ にパブロの居場所を吐かせようとします。
しかしグスタボ は最後までパブロの居所を吐きませんでした。
結局グスタボ は命を落としてしまい、これにはパブロも大きなショックを受けていました。
さらに身内の誰かがパブロの居場所を密告してしまい、パブロの家族も危険にされされてしまいます。
パブロはこの時初めて新たな敵の存在に気がついたのでした。
パブロの勝利
グスタボ の死にショックを隠しきれないパブロ。
グスタボ のお葬式が行われておる頃、コロンビア政府では犯罪人の引き渡しの投票が行われていました。
コロンビア国内で続くパブロとの戦いに疲れていた人たち、さらにはアメリカ政府に関与されることに抵抗を持っていた人たち。
結局、犯罪人引き渡しは反対多数で廃止されることになりました。
この瞬間パブロは勝利を手につかんだのでした。
ここまでパブロは大きな犠牲を払ってきましたが、最終的にはコロンビア政府を動かしてしまったのです。
廃止決定後パブロは逮捕されて刑務所に向かうことになります。
しかしそれは自分が作った専用の刑務所で警察は近づけず、パブロの部下が見張っている刑務所です。
もはや刑務所というよりはパブロのお城です。
パブロは降伏したように見えていましたが、大きな勝利をつかんでいたのでした。
まとめ
パブロが麻薬密売を自首し刑務所に入るという形で、落ち着いたかのように見えた第8話。
しかしこれはコロンビア国内にとっては平和ではなかったのです。
パブロは刑務所内で安全に暮らせ、そこから部下達に指示を出しながら商売を続ける気でした。
しかも罪は麻薬密売だけという、テロ行為などの罪は受けなくてもいいのです。
パブロが捕まって安心できる暮らしが待っているのではなく、政府はパブロに屈したことになってしまったのです。
パブロは「大きな嘘」をついて、勝利を手にしたのでした。