刑事と女性弁護士の対決を描いた「死者の身代金」。テレビ映画版の人気によりドラマシリーズとなった『刑事コロンボ』。その面白さが集結した作品で製作陣の意気込みを感じる物語になっています。
パイロット版「死者の身代金」
刑事コロンボ傑作選 殺人処方箋/死者の身代金 [Blu-ray]
[aside type=”normal”]
弁護士レスリー・ウィリアムズは、夫を射殺後、30万ドルの身代金を要求する脅迫状を自分宛てに郵送し、誘拐事件をでっちあげる。
生前の夫の通話を録音したテープとタイマー装置を利用して、夫から自宅に電話がかかってきたように細工したのだった。
だが、市警本部とFBIとの連絡係として現場に居合わせたコロンボは、彼女の電話の受け答えに違和感を覚える。
(出典:https://www9.nhk.or.jp/kaigai/columbo/list/epi_2.html)
[/aside]
刑事コロンボ
2作品目となる『刑事コロンボ』。
「死者の身代金」ではコロンボの性格などが少し描かれています。
彼は自分自身のことを偏執的と言っています。
些細なことが気になって仕方ないと、コロンボ自身自分の性格を理解しています。
もちろん彼はそれを改めようとはしていません。
なぜならその偏執的なところが、事件の解決に結びついているからです。
他の刑事では気がつかない細かいところにコロンボは気がつき、犯人を焦らせたり驚かさせたりしているのです。
もう1つ今回のエピソードで分かったのは、コロンボは高所恐怖症のようです。
飛行機に乗るシーンが2回登場するのですが、2回とも辛そうでした。
特に2回目の弁護士のレスリーと一緒に乗ったときは、「飛行機は好きではない」とはっきり口にしていました。
さすがのコロンボも飛行機の中では静かでした。
電話のトリック
「死者の身代金」での1番のトリックは身代金要求の電話です。
誘拐された夫からかかってきた電話でしたが、見事にコロンボはこのトリックを見破りました。
それはレスリーのオッフィスに行った時に変わった電話を発見したからでし。
この電話物語の中では最新式の電話と紹介されていますが、自動で電話ができるタイマー付きの電話になっていました。
こんな電話を見たことがないのですが、ドラマの製作された1971年頃には出回っていたのでしょうか?
それとも物語の中のことなのか?
どちらにしろこんな電話があったら簡単にアリバイが作れてしまいます。
コロンボはレスリーがこの電話を使ってあらかじめ用意していたテープから、身代金要求の電話をしたことを見破ったのです。
トリックを見破るシーンでは、わざわざ同じ電話を買って電話するというお茶目な演出をしていました。
見ている側はお茶目に見えましたが、犯人はきっとドキドキしていたでしょう。