映画『T-34 ナチスが恐れた最強戦車』輸送がダメなら自走でスターリンの元へ

砲火に耐えられる戦車として作られたソ連のT-34戦車。1940年の閲兵式でこの戦車をスターリンに見せるために、開発者達は1週間で800kを走行するという挑戦に出ます。しかし彼らの前に窃盗集団、ドイツ軍の手下、さらには味方のはずのソ連軍が立ちはだかり行く手を阻止しようとするのです。

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目次

『T-34 ナチスが恐れた最強戦車』 作品情報


T-34 ナチスが恐れた最強戦車(字幕版)

タイトル T-34 ナチスが恐れた最強戦車 (Tanki )
監督 キム・リー
公開 2019年3月15日
製作国 ロシア
時間 1時間35分

あらすじ

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1940年、ソ連は世界最強クラスの性能を持つ戦車T-34の開発に成功。

設計技師のコーシュキンたちは、最高指導者スターリン立ち会いのもとで行われる軍事パレードでお披露目するべく、完成したばかりの試作機に乗りモスクワを目指す。

しかし、情報を掴んだナチスが妨害に乗り出し……。

(出典:https://eiga.com/movie/90340/)

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T-34戦車

砲火に耐えることができる本物の戦車として開発が始まったT-34。
ソ連のハリコフ機関車工場で開発が始まりました。

厚く傾斜した装甲は、ソ連軍の45mm対戦車砲では全く歯が立ちません
戦車の装甲を担当した女性カタエヴァは「76mm砲でも平気」と言っているほどでした。

のちにこのT-34戦車は独ソ戦で大活躍を見せ、ドイツ軍に脅威をもたらせたと言われています。
今までのソ連の中戦車のどの装甲より分厚い装甲で、ドイツ軍の攻撃を防ぎ続けた戦車でもあったのです。

T-34は防御面だけでなく、攻撃も非常に優れた戦車です。
初期型のT-34には76.2mm砲が装備されました。(T-34/76)

さらに改良型では85mm砲を装備しています。(T-34/85)

1940年にミハイル・コーシュキンによってT-34戦車は、第二次世界大戦が終わるまでの間に57,000輌が生産され、ソ連軍の主力戦車となっていったのです。

ミハイル・コーシュキン

1939年のノモンハン事件で日本軍と戦ったソ連軍。
ソ連軍はその戦いで戦車を使用しましたが、ソ連軍の戦車は日本軍の対戦車砲に簡単に破壊されてしまいました。

そのためソ連軍は攻撃に耐えることが出来る本物の戦車がいると考え、ミハイル・コーシュキンが新たな戦車の試作に取り掛かりまました。

幾度となく開発を重ねた結果、戦車T-34は1940年の1月に誕生します。

1940年3月、コーシュキンは自分の作った最強の戦車を、閲兵式でスターリンに披露しようと考えます。
しかし戦車の輸送が禁止になったため、コーシュキンは自走で閲兵式の行われるモスクを目指すことを計画します。

ハリコフ〜モスクワまでその距離800km。
1週間後に控えた閲兵式目指して、2輌のT-34は出発したのです。

この距離を整備なしで走れる戦車は当時のソ連にはなく、装甲だけでなく足回りの耐久性にも優れた戦車でした。

この自走の後、いくつかの改良を加え1940年9月にT-34の第一号が完成しました。
それまでハリコフの機関車工場では他の戦車も作られていましたが、全てをストップしてこのT-34の製作に取り掛かります。

生産当初から多くの期待を背負った戦車でもあったのです。

ちなみにT-34の開発者のミハイル・コーシュキンは、1940年9月26日に亡くなっています
それはT-34の第一号が完成してから11日後のことでした。

もともと肺炎を患っていた彼は、1940年3月のハリコフ〜モスクワまでの自走で肺炎を悪化させたようです。
それでも彼は最後まで夢をあきらめず、T-34が完成するのを見てから旅立ちました。

彼がT-34の800kmの自走を成功させたことで、その後の戦況が大きく変わり、ソ連軍は勝利を納めることになったのです。

T-34はミハイル・コーシュキンが命がけで作った戦車でもあったのです。

 

 まとめ

ソ連軍の主力戦車T -34の完成までを知ることが出来る映画『T-34 ナチスが恐れた最強戦車』。

T -34には開発者の夢と命が詰まっていました。

その後のソ連軍の戦いを知っていると、この自走がどれだけ大切で大きな意味があったのかということを感じることができます。

映画『T-34 ナチスが恐れた最強戦車』は、T-34の誕生の瞬間に触れることが出来る映画でもありました。

 

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