1978年の映画『ハロウィン』をリメイクした2007年のロブ・ゾンビ版『ハロウィン』

1978年の映画『ハロウィン』をリメイクした2007年に公開された『ハロウィン』。この作品には、1978年版では描かれなかった、マイケルの幼い頃の様子が描かれています。なぜマイケルは巨悪な殺人鬼になってしまったのか?なぜマイケルの心は壊れてしまったのか?監督ロブ・ゾンビがマイケルの心の闇に迫っています。

目次

『ハロウィン』(2007年)


ハロウィン [Blu-ray]

タイトル ハロウィン(Halloween)
監督 ロブ・ゾンビ
公開 2008年10月25日
製作国 アメリカ
時間 1時間49分

あらすじ

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アメリカ、イリノイ州の田舎町ハドンフィールドに暮らす孤独な少年、マイケル・マイヤーズ。

学校では友だちもなくイジメの対象、家でも母は恋人と喧嘩ばかりして顧みてくれず、姉も冷たく当たるばかり。

そして10月31日のハロウィンの夜、マイケルはかわいがっていた幼い妹ひとりを残し、ついに一家惨殺の凶行に及ぶ。

その後、彼は厳重警備の精神病院に収容され、ルーミス医師の治療を受け始める。

17年後、巨漢の青年へと成長したマイケルは精神病院を脱走、愛する妹を追ってハドンフィールドへと向かうのだったが…。

(出典:https://www.allcinema.net/cinema/331548)

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少年マイケル・マイヤーズ

1978年に大ヒットしたホラー映画『ハロウィン』。

不気味なマスクを被った殺人鬼ブギーマンは観客を恐怖に陥れ、その後数々の続編が作られるほどブギーマンはアイコン化していきました。

そんなホラー映画の金字塔とも言える作品をロブ・ゾンビ監督はリメイクします。

2007年版では、1978年の作品では描かれなかったマイケル・マイヤーズの幼い頃の生活が描き出されています。

1978年の作品では幼いマイケルは、ハロウィンの夜に姉を殺害し精神病院に入れられます。

一方、2007年版では同じようにハロウィンの日を描いていますは、こちらの作品ではハロウィンの朝から描かれ、マイケルがハロウィンの日、朝からどんな生活を送っていたかが分かるようになっています。

この1日を見るだけでマイケルの心が壊れてしまった理由を知ることができます。

[box class=”red_box” title=””]・母親の恋人は酔っ払い
(マイケルの父親は亡くなっている)
・冷たい姉
・いじめっ子[/box]

マイケルの唯一の理解者は母親でしたが、母親は仕事が忙しくマイケルは孤独を感じ心を閉ざしていきました。

母親以外でマイケルが心を許していたのは、生まれたばかりの妹だけです。

ちなみに、1978年版の『ハロウィン』では妹の存在は描かれてなく、続編の1981年に公開された『ハロウィンII』でマイケルの妹の存在が暴かれます。

孤独と怒りを抱えるマイケルは、ついにハロウィンの日にその怒りを解放し殺人鬼へと変貌してしまうのです。

1978年版の『ハロウィン』では、少年マイケルは姉だけを殺害していましたが、
2007年版では
[box class=”red_box” title=””]・いじめっこ
・母親の恋人
・姉の彼氏
・姉[/box]4人を殺害し、精神病院へ入ることになったのです。

>>>1978年版『ハロウィン』についてはこちら

1978年版と2007年版

2007年版の『ハロウィン』は1978年版の『ハロウィン』の冒頭と終わりに新しい物語を付け加えた作品になっています。

前半に幼い頃のマイケル・マイヤーズの物語を加え物語は始まります。

中盤は1978年版の『ハロウィン』と同じ流れで物語は進みます。
登場人物も全く同じです。

精神病院を逃げ出したマイケルは、故郷に戻り殺害を繰り返します。
殺害方法は1978年版とは違っていますが、1箇所だけ全く同じように描かれているシーンがありました。

それはチアガールのリンダの彼氏の殺害シーンです。
扉にナイフで刺した男性を見ながら、マイケルは首を傾けます。

このマイケルの姿は1978年の作品にも出てくるシーンです。

さらに2つの映画で同じといえば、子供たちの見ていた映画です。

1978年版の映画ではトミーもリンジーも夢中になって『遊星よりの物体X』を見ています。

この『遊星よりの物体X』は2007年版にも登場します。

まずはマイケルが幼かった頃、母親の恋人がソファーに寝転びながら見ていたのが『遊星よりの物体X』でした。

さらに、少女リンジーが見ていた映画も『遊星よりの物体X』です。

マイケルの母親の恋人が見ていたシーンと同じシーンがテレビの画面に映っていました。

>>>映画『遊星よりの物体X』についてはこちら

所々に1978年版の匂いを感じさせなが展開する2007年の『ハロウィン』ですが、後半ついにローリーとマイケルが対決し、全てが終わったかのように思います。

ローリーは「あれがブギーマンだったの?」とルーミス医師に聞きますが、1978年版の映画はこの台詞と共に映画が終わります。

それを知っている観客はこれで映画が終わったと感じますが、2007年版の映画はここから先も物語が進むのです。

マイケルとローリーの戦いはここからが本当の戦いになっていくのです。

まとめ

新たに作り直した2007年公開の映画『ハロウィン』。

1978年版の作品をオマージュしながら、マイケルの過去や内面を知ることができる物語となっていました。

2007年の『ハロウィン』を単体で見ても十分に恐怖を感じる作品になっていますが、1978年版と比べるともっと楽しめる作品でもあります。

ぜひ、この機会に1978年版と2007年版 両方の『ハロウィン』を楽しんでみてはいかかでしょうか。

[btn class=”big rich_pink”]『ハロウィン』(2007)を見る[/btn]

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