ホラー映画に登場するキャラクターの中でも有名なブギーマン 。それはこの映画『ハロウィン』から誕生しました。一言も話すことなく聞こえてくるのはマスク越しの息遣いのみ。そして突然姿を現すブギーマン 。ハロウィンの日を15年間待ち続けた男が戻った場所。それは15年前の事件の場所、自分の家だったのです。
『ハロウィン』作品情報
タイトル | ハロウィン(Halloween) |
監督 | ジョン・カーペンター |
公開 | 1979年8月18日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間31分 |
Rotten Tomatoes

あらすじ
15年前に実の姉を殺害した少年マイケルが、収容されていた精神病院から脱走して故郷に向かった。
万聖節の夜、子守をするはめになった女学生ローリーは白塗りの不気味な仮面をつけた男の姿を目にする。
そのころマイケルの担当医ルーミスもその地ハドンフィールドに到着していた……。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/18702)
ブギーマン
Mezco Toyz ハロウィン (1978) マイケル・マイヤーズ フィギュア
映画『ハロウィン』といえばあのマスクを被ったブギーマンです。
殺人鬼として確立されたキャクターの先駆け的存在でもあります。
6歳の時に姉を殺してしまったマイケル・マイヤーズは、そのまま精神病院に収監されてしまいます。
その施設で様々な研究が行われ、その結果マイケルの担当だったルーミス医師は彼の目の奥に危険なものを感じていました。
ルーミス医師は8年間の研究後7年間マイケルを監禁していましたが、ある日マイケルは脱走してしまいました。
それはマイケルが殺人事件を起こしてから15年後の出来事でした。
その15年間彼は一言も発せず無言でいたのです。
マイケル・マイヤーズが家で姉を殺したのは1963年ですが、マイケルが施設を脱走するまでの15年間マイケルの家は放置されていました。
その家を15年ぶりに売りに出すことにしたのが、主人公のローリーの父親でした。
15年間全く手がつけられなかったマイケルの家。
荒れ果てて誰も近づかなくなり、やがてその家は子供達の間で「お化けが出る」と言われるようになりました。
そしてさらにマイケルの事件が重なり、ハロウィンの日にはブギーマン が姿を見せるという噂が誕生したのです。
しかしそれが本当のことになってしまいます。
15年後の1978年のハロウィン先日に施設を抜け出したマイケルはハロウインの日に自分の家に戻ってきました。
ルーミス医師いわく、理性や良心がなく善悪を理解していないマイケル。
正気をかき無表情で青白い顔をしたマイケル、それはまさにマイケルの被ったマスクそのものです。
ブギーマン は不死身だといったトミー。
彼の言葉通りナイフで刺されても、拳銃で6発撃たれても彼は生き続けているのです。
遊星よりの物体X
『ハロウィン』の中で子供達が夢中になって見ているホラー映画は『遊星よりの物体X』です。
ハワード・ホークスが手がけ1951年に公開された『遊星よりの物体X』。
ホラー映画の金字塔とされている作品です。
この作品をハロウィンの夜に、トミーとリンジーは見ていました。
氷の中で見つけた謎の「物体」の脅威や恐怖を描いたのが『遊星よりの物体X』でした。
『ハロウィン』の中では『遊星よりの物体X』シーンが何度も登場し、脅威や恐怖をブギーマンの行動と結びつけていました。
突然姿を現し画面に映り込んでくるブギーマン。
どこにいるか分からない恐怖が、『遊星よりの物体X』の謎の「物体」と結びついてしまいます。
『ハロウィン』の監督のジョン・カーペンターはのちに、この『遊星よりの物体X』をリメイクし『遊星からの物体X』という作品を作ります。
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映画『ハロウィン』で使用されていたことから考えても、ジョン・カーペンターがどれほど『遊星よりの物体X』が好きだったかということも分かります。
まとめ
多くの作品に影響を与え、また殺人鬼のキャラクターをメジャーにした作品でもある『ハロウィン』。
公開当時から大ヒットしその人気はいまでも続いています。
またブギーマンも人気キャラクターの1つになりました。
グロテスクな恐怖ではなく、音楽と不気味さで心理的に恐怖を与える『ハロウィン』はその恐怖をいつまでも見た人の心に残しました。
1978年の映画ですがいつ見ても「怖い」と感じることができる作品で、1980年代のスプラッター映画ブームの先駆けとなったのが『ハロウィン』です。