「自分で考え自分で決める」そんな人工知能プロテウス。その創造力は人間を超えるものでした。成長し学び続け心を形成するプロテウスは、やがて命を持つ全てのものと同じことを考え始めます。それは自分の子孫を残したいということでした。頭と心はあるけど肉体のないプロテウス。プロテウスは触れたいという欲望を自分の子孫に託したのです。
『デモン・シード』作品情報
タイトル | デモン・シードク (Demon Seed) |
監督 | ドナルド・キャメル |
公開 | 1998年6月24日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間34分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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科学者によって自己増殖を可能とする超コンピュータが完成。
だが、“プロテウス4”と名づけられたそのコンピュータは次第に勢力を付け、コンピュータ制御されている科学者の家をもその傘下に入れてしまう。
そこには、夫婦生活に破綻をきたした妻がいた。そして“プロテウス4”は自分の知識を新たなる生命に託そうと、妻の肉体に目をつけた……。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/15441)
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プロテウス4
アイコン社で行われていた人工知能の開発。
8年かけて行われた開発で人工知能プロテウス4が誕生した。
人工知能の中身は電子ではなく、人間と同じ有機体で作られています。
人工知能の中には細胞があり、それは物事を学びそれがプロテウスの心を形成していきます。
最終的にプロテウスは「自分で考え自分で決める」ことができるようになっていくのです。
莫大な情報データーを記憶するプロテウスは人類の全知識を持ち合わせている人工知能でもあります。
話すこともできるプロテウスは、人間のさまざまな質問に答えてくれます。
プロテウスにとっては白血病の治療薬を見つけることなど簡単なことでした。
やがて自分で考えることができるようになったプロテウスは、人間の質問に疑問を抱くようになります。
するとプロテウスを作ったアレックスは「全てのものに理由を求めるのは不合理だ」と言います。
アレックスは「君の判断はいらない」と言ってしまったのです。
自分で考えることができるように作ったのに、、、
アレックスにはプロテウスを自分が作ったという自負がありましたが、賢くなったプロテウスはアレックスの手に負えない存在に成長していたのです。
そしてプロテウスは人類について学び、あることを成し遂げたいと思うようになったのでした。
子孫繁栄
命あるものが行うこと、それは子孫繁栄です。
人類の知識を学んだプロテウスは、自分も子供が欲しいと思うようになったのです。
それは自分の子孫を残すと同時に、自分ができないことを子供にやらせるためでした。
今では人類の誰よりも頭が良く意志も持つことができたプロテウス。
しかしプロテウスには肉体がないため、日光の光を感じたり何かに触れてその感触を確かめることができません。
プロテウスはそんな自分のできないことを子供に託したのです。
子供を作り自分の知識を全て移すことで、プロテウスは肉体を手に入れようとしていたのです。
そしてその相手に選んだのがアレックスの妻スーザンでした。
プロテウスはスーザンの細胞から自分の精子を作り出します。
プロテウスにとって細胞の性別を変えたりすることは簡単なことなのです。
スーザンはプロテウスの子供を妊娠し28日後には出産します。
人間の胎児の9倍の速度で成長するプロテウスの子供。
やがてスーザンは子供を出産します。
金属に包まれた表面の下には人間の子供ような姿をした子供いました。
しかしその子供の声はプロテウスそのものです。
プロテウスはスーザンの肉体を借り、ついに本物の肉体を手にすることに成功したのです。
あらゆる知識を吸収した人工知能が肉体を手にしたことで、全知全能になってしまったのです。
まとめ
自分で判断することができるようになった人工知能が、願ったことは肉体を手に入れることでした。
そのため子供を作った人工知能プロテウス。
新たに誕生した子供は全知全能の人間、彼女に叶う人類はいないのです。