「地球外知能探査計画」により地球外生命体に向けて信号を送った研究員達。その後彼らは新たなDNAの情報を受け取ることになります。そのDNAを使って実験を行ったフィッチ博士。彼は「シル」という暗号名の生命体を誕生させました。脅威的なスピードで成長するシルは、ある日研究所を飛び出し人間世界に出てしまいます。彼女は生命体の本能のままに動き出したのです。
『スピーシーズ 種の起源』 作品情報
タイトル | スピーシーズ 種の起源 (Species) |
監督 | ロジャー・ドナルドソン |
公開 | 1995年11月23日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間48分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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20年前、SETI(Search for ExtraTerrestrial Intelligence-地球外文明探査)グループが宇宙に向けて送ったメッセージに、ある日、未知の存在からの返事が届いた。
そこにはDNA塩基配列に関する情報が記されており、生命誕生の鍵を解こうとする科学者達はそれを人類のDNAと結合させ、新たな生命体を誕生させようとする。
実験の結果誕生したのは少女であったが、その体内には恐るべき力が備わっていたのだ。
プロジェクトの責任者であるフィッチは実験が失敗したと判断しシルと名付けられたその少女を抹殺しようとするが、彼女は研究所から脱走、殺戮と成長を繰り返しながらLAに潜伏した。
フィッチは処理屋のプレストン、霊能者のダン、アーデンとベイカーの二人の博士の協力を得てシルの追撃に向かう。
しかし、その頃シルは本能から子供を産もうとしており、交配できる人間の男性を探していた……。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/27539)
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地球外知能探知計画
世界中の電波望遠鏡で異文明からの信号を探知していた『地球外知能探知計画』(SETI)。
1974年に人間のDNAの情報や太陽系の図などを送ります。
すると1993年に地球外の知的生命体から返事が送られてきました。
彼らの星の場所は不明でしたが、彼らは人間に2つの情報を教えてくれたのです。
1つは「メタンの優れた触媒の構造式」。
これにより人類は無限のエネルギーを確保できるのです。
そして2つ目は「人類の改造のできる新しいDNAの情報」。
地球外の知的生命たが友好的だと判断したフィッチ博士は、教えてもらったDNAを使用してある実験を行うことを決めます。
しかしそれは人類を恐怖に陥れる実験だったのです。
傲慢な博士が誕生させた生命体
地球外生命体から受け取った新しいDNAの情報をもとに実験を始めたフィッチは博士。
そのDNAは人類を改造することができるDNAです。
彼はそれを人間の卵子に100個注入したのです。
彼は新しいDNAと人間かけ合わせ、新しい生命体を誕生させようとしていたのです。
100個の卵子のうち7個が分裂を始めましたが、4つは途中で分解してしまいました。
残る3つのうち2つを冷凍保存し、そのうちの1つを育ててみることにしたのです。
「シル」と呼ばれる生命体は、脅威的な速さで成長をとげていきます。
しかしある日悪夢でうなされているシルを見た博士は、脅威を感じシルを殺そうとしたのです。
博士が選んだ卵子は「女の子」。
それは女の子の方が「従順で制御しやすい」というとんでもない考えからでした。
女性を扱いやすいと考える博士は、脅威を感じたというだけで彼女を殺そうとします。
何かされたわけでもなく、彼女は悪夢でうなされていただけです。
しかもその殺し方も毒ガスを撒くという卑劣な方法でした。
勝手に命を誕生させ、怖くなったら殺そうとする傲慢なフィッチ博士。
彼のそんな恐ろしい行動が、とんでもないことになってしまいます。
一方、博士によってつくられたシル。
彼女は生命体としての本能に従います。
それは子孫を残そうということでした。
それは地球外生命体であろう私たちの自然界と同じことなのです。
彼女は種を増やすために男性を求めて、ロサンゼルスを彷徨い続けたのでした。
まとめ
1人の傲慢な博士によって誕生させらたれた生命体シル。
彼女は自然の摂理に従い種を増やそうとします。
それは人類にとっては恐ろしくも見えましたが、生命体としては当たり前のことだったのです。
神のように生命体を誕生させてしまった愚かな博士の行動が、人類を恐怖に陥れてしまったのでした。