映画『悪魔はいつもそこに』悪魔と戦うことで「許し」を知った青年

敬虔なキリスト教徒信者が多い田舎町で、信者である父親の元で育てられたアーヴィン。彼の祖母も義理の妹も敬虔な信者でしたが、幼い頃の経験からアーヴィンは神を信じられずにいました。信仰から離れて生きるアーヴィンの元に、次々と姿を変えた悪魔が忍び寄ってきます。そしてアーヴィンはそんな悪魔と戦うことになってしまうのです。

目次

『悪魔はいつもそこに』作品情報

タイトル 悪魔はいつもそこに(The Devil All the Time)
監督 アントニオ・カンポス
公開 2020年9月16日
製作国 アメリカ
時間 2時間18分

Rotten Tom

あらすじ

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舞台はオハイオ州の田舎町ノッケンスティフ。

愛する人々を悪から守ろうともがくアーヴィン・ラッセル の周りで、罪深き牧師  、心が屈折した夫婦 、悪徳保安官 ら邪悪な者たちの思惑が渦を巻く。

(出典:https://www.youtube.com/watch?v=a6mnWL_sLEs)

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ロクでもないやつ

幼い頃「ロクでもないやつ」の倒し方を父親に教えてもらったアーヴィン。

父親は自分達家族に迫った悪魔の倒し方を、アーヴィンに見せます。

[box class=”red_box” title=””]・仕返しをしろ
・機を逃すな[/box]

と教わったアーヴィンは父を憎みながらもその教えを忘れることはありませんでした。。

そして父と同じように自分たち家族に迫る悪魔を倒していきます。
特にアーヴィンにとってレノーラは大切な妹でした。

その妹に忍び寄る悪魔をアーヴィンは機会を見つけて倒します。
しかしそれでも大切だったレノーラは、悪魔によって命を奪われてしまいました。

父に教わったように仕返しをすることを決めたアーヴィンの手には、父親が持っていた銃が握られています。
アーヴィンはその銃を手に悪魔に復讐に向かいました。

レノーラの命を奪った悪魔を倒したアーヴィンですが、その後次々と自分の元に悪魔が迫ってきます。
その度に父の銃で悪魔を倒すアーヴィン。
あれほど憎んでいた父親とともに、アーヴィンは悪魔を退治し続けたのでした。

普通の姿をして近寄ってくる悪魔。
その多くは善人の姿でアーヴィン達家族に迫ってきました。

その姿にみんなが騙される中、アーヴィンは機を伺いながら悪魔の正体を暴きます。
誰が悪魔なのか。
アーヴィンは幼いころ見た父親の姿から、悪魔の正体の暴き方を知らぬ間に身につけていたのかもしれません。

許し

母親の病気を治すために神に祈り続けたアーヴィンの父親。
それでも良くならない母のために、アーヴィンの父親は生贄を捧げて祈り続けます。

その生贄はアーヴィンが大切にしていたペットのジャックでした。

それ以来はアーヴィンは父親のことを恨んでいました。
しかも自分を残し母の元に行ってしまった父親。

アーヴィンは父親を恨み憎みながら大人になります。

アーヴィンにとって忘れたいはずの父親でしたが、アーヴィンは父親のことを忘れることができません。

一方、母親を父親に殺されその父親も何処かに行ってしまったレノーラ。
彼女は日々祈ることで、父親を許していました。

そして父と新しい生活を迎えたいと思うようにもなっていました。

祈りを捧げることで「許す」ことを学んでいたレノーラは、牧師の行動に対して一度は死を選びますが、自分の過ちに気がつきました。
祖母は自分を許してくれると、そして悪魔をも許そうとしましたが、残念ながらレノーラは無くなってしまいました。

アーヴィンはレノーラ亡き後復讐に出るのですが、彼は「許す」ことを知りませんでした。

しかし父の建てた十字架に戻りジャックを埋葬した時、初めて彼は父のことを許せたのです。

母といることが全てだった父。
アーヴィンは初めてそんな父親の気持ちに気がつき父親を許しました。

そしてジャックとともに父親の銃を埋葬します。
この時、初めてジャックは父親との思い出にケリをつけることができたのです。

そしてアーヴィンは、もう一度人生をやり直すそうと決めたのでした。

まとめ

父親の呪縛に取り憑かれていたアーヴィン。

父を恨み憎んでいましたが、彼はいつも父と一緒でした。

彼にとってどんなに憎くても父親は父親なのです。

そして悪魔を倒したアーヴィンは、父親を許し人生をやり直しました。

最後の車の中で見せたアーヴィンの顔は、とても穏やかな顔をしていました。

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