ミズーリ州の山奥に住んでいる人々。貧しい彼らの暮らしは周囲の助け合いとそして薬の精製でした。ほとんどが知り合いか親戚にあたるそんな田舎町で起こった父親失踪事件。娘のリーは父親を探しますが、やがて彼女は町で守り続けている1つのルールを知ることになりました。閉ざされた町で暮らす人達の実態が描かれているのが『ウィンターズ・ボーン』です。
『ウィンターズ・ボーン』作品情報
ウィンターズ・ボーン スペシャル・プライス [Blu-ray]
タイトル | ウィンターズ・ボーン(Winter’s Bone) |
監督 | デブラ・グラニク |
公開 | 2011年10月29日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間40分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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アメリカ中西部ミズーリ州のオザーク高原。
現代のアメリカ社会から見捨てられたかのような貧しい寒村。
心を病んだ母と幼い弟妹を抱え、一家の大黒柱として懸命に生活を切り盛りする17歳の少女、リー。
とうの昔に家を出ていた父が、自宅を保釈金の担保にしたまま失踪してしまい、自宅差し押さえの窮地に陥る。
家と家族を守るため、自ら父親の捜索に乗り出すが、親族はじめ村人たちは父親の存在をタブー視するようにリーを追い返す。それでもひるむことなく、ついには危険な闇社会にも足を踏み入れようとするリーだったが…。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/338144)
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ミズーリ州の山奥
映画『ウィンターズ・ボーン』の舞台はミズーリ州の山奥。
そこで暮らす人たちはヒルビリーと呼ばれ、貧しい暮らしを送っていました。
彼らがどれほど貧しいかは映画を見れば一目瞭然です。
主人公のリーの家は中でもかなり貧しいですが、隣人や友人また親戚の家どれをとってもみんな裕福ではありません。
しかもほとんどの男性達がドラッグの商売に手を出していて、彼らもまたドラッグ中毒者です。
ミズーリ州は保守的な州として有名です。
アメリカの内陸地にあるこの場所は畜産業がメインの年でもあります。
映画の中にも出てきますが、馬や豚や鶏を飼っている家がたくさんありました。
山で暮らす人々は狩も狩猟です。
鹿の肉を食べたりしていまし。
リー達は鹿を撮ることができずにリスを食べているシーンもありました。
リーの弟や妹はとても幼いですが、リーは彼らにも銃の使い方を教えます。
父親がいなくなり生活に困ってしまったためでしたが、彼らの家にはみんな狩のための銃があります。
そんな中で生活を送っているのが、主人公のリーだったのです。
閉塞な社会の掟
町中がほとんど親戚の彼ら。
彼らの中には特別な「掟」がありました。
それは一族の結束でもあるのです。
リーの家に警察がやってきた時、隣人の女性が何度も「警察には何を話したの?」と聞きます。
リーは何も話してないかったので、「何も話していない」と答えますが、これが一族の「掟」です。
彼らは自分たちの中で起きたことは、自分たちで解決すると言うルールがあるのです。
警察には何も話さない。
これが彼らのルールなのです。
しかしリーの父親はこの掟を破ってしまい、警察に口を割ってしまいました。
そのため掟破りの父親は消されることになってしまったのです。
リーは父親を探すうちに、自分の周囲のルールに気がついていきます。
そして彼女のそれに従うのです。
それは彼女がこの町で生きていくことを決めたからです。
自分の一族のルールに従ったのです。
父親の一部を警察に持っていったリー。
彼女はこの時家の前に置いてあったと嘘をつきます。
彼女は父親に起きたことを警察に伝えませんでした。
「掟」を守ることで、彼女は一族の結束を守ったのでした。
まとめ
狭い一族の中にある1つのルール。
それは彼らにとっては大切な「掟」でした。
そしてそれに従いながら生きているミズーリ州の山奥に住む人々。
閉鎖的な空間の中で暮らす彼らが、保守的になる一部を知ることができるのが『ウインターズ・ボーン』です。