統計学を元にしてワールドシリーズ優勝に挑んだ球団オークランド・アスレチックス。貧乏球団がなんとかして優勝するために取り入れたのはビル・ジェームズの統計学理論でした。オークランド・アスレチックスのGMビリー・ビーンは、とにかく出塁することだけを考えます。なぜなら塁に出ないと得点は取れないからです。
『マネーボール』作品情報
タイトル | マネーボール(Moneyball) |
監督 | ベネット・ミラー |
公開 | 2011年11月11日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 2時間13分 |
あらすじ
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高校時代は花形選手だったものの、プロでは大成することなく引退したビリー・ビーン。
その後、若くして弱小球団アスレチックスのゼネラルマネージャーに就任するが、長らく低迷を続けるアスレチックスは財政的にも厳しく、選手の補強すらままならない状態だった。
そんな体たらくに喘ぐ2002年、名門イェール大の経済学部を卒業し、インディアンズのスタッフとして独自に選手のデータ分析を行っていた青年ピーター・ブランドと出会う。
自らのチーム強化ヴィジョンに不可欠と見込んですぐさまピーターを引き抜き、彼のデータを重視した斬新な選手評価を基に、安い選手を買って勝てるチームをつくる独自の経営戦略を打ち立てていくビリー。
しかし、その常識破りの方針と、彼の短気で独善的な性格が周囲の反発を招き、チームは結果を出せない状態が続く。
それでも、ビリーは確固とした信念で戦略を貫き通すと、次第にチームは勝ち星を重ね、ある奇跡を呼び起こす…。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/340151)
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オークランド・アスレチックス
アメリカンリーグ西地区に所属するオークランド・アスレチックス。
1970年代にはワールドシリーズで3回連続で優勝するなど強いチームでしたが、FAなどで選手が去ってしまうとその後チームは弱体化してしまいます。
1989年に久々にワールドリーグで優勝しましたが、またも選手が流出しチームは危機を迎えていました。
映画『マネーボール』はそんなオークランド・アスレチックスの2001年の地区シリーズから始まります。
この年ワイルドカードで地区シリーズに出場したアスレチックスは、ヤンキース相手に2勝します。
あと1勝すればリーグチャンピョンシリーズ出場のはずでしたが、まさかの3連敗で終わってしまいました。
この結果にGMのビリー・ビーンは苛立っています。
彼は1997年にオークランド・アスレチックスのGMに就任していました。
そんなビリーはお金のないチームでも勝つために、統計学を導入しました。
そして2002年はリーグ記録の20連勝などを達成し、地区優勝します。
しかしまたまた地区シリーズで負けてしまいました。
その後もビリーはワールドシリーズ優勝を目指して戦い続けます。
翌年の2003年も地区優勝しますが、3年連続第5戦で勝利を逃す結果となってしまっています。
残念ながら2020年現在まだビリーの夢は果たせていません。
現在はオークランド・アスレチックスの上級副社長となったビリー。
ずっとアスレチックスに残り続け、今でも優勝を信じているはずです。
相変わらず球団一の貧乏球団ではありますが、ビリーはきっと「優勝」する日を待ち続けているでしょう。
統計学
オークランド・アスレチックスのGMだったビリーは、統計学を取り入れて優勝を目指します。
お金のないアスレチックスは優秀な選手はFAでていくばかりで、その穴を埋めることがでいない状況でした。
そこでビリーが取り入れたのは統計学であるセイバーメトリクスと呼ばれるものでした。
データを元に分析し数値で野球を見るイバーメトリクス。
それは出塁率や長打率を優先する理論でした。
これは映画の中でも言われているように、この理論はビル・ジェームズによって提唱されたものです。
ビリー・ビーンの方法が広まると、ボストン・レッドソックスはビル・ジェームズをアドバイザーに招きます。
そしてレッドソックスは2004年にはワールドシリーズで優勝を果たしています。
映画の中で描かれているように、ビリーもとにかく出塁率を1番に考えました。
そのため四球を選ぶ選球眼を持って選手が重宝されます。
さらに、バントはNGです。
アウトを1つ相手に与えてしまうからです。
またアウトになる可能性もある盗塁もNGでした。
『塁に出なくては点が取れない』これを1番に考えて、ビリーは選手を選びさらには選手にアドバイスを送ったのでした。
マネー・ボール〔完全版〕 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
まとめ
統計学から見た野球の世界を描いた映画『マネーボール』。
貧乏球団がなんとか勝利するために選んだ方法は、統計学でした。
そして出塁することを1番にチーム編成を行ったオークランド・アスレチックス。
いつかビリーの夢は叶う日が来るのでしょうか?