映画『イングリッシュ・ペイシェント』怒りと悲しみが愛に変わった4人の物語


戦争に翻弄された4人の男女。第二次世界大戦は彼らの人生を大きく変えることになってしまいます。愛する人を失い、また自分の人生を壊されてしまった男女、怒りと寂しさが彼らの心を覆っていましたが、終戦とともにそれは安らぎに変わっていきました。そこには色んな形の「愛」がありました。

『イングリッシュ・ペイシェント』作品情報


イングリッシュ・ペイシェント [Blu-ray]

タイトル イングリッシュ・ペイシェント才(The English Patient)
監督 アンソニー・ミンゲラ
公開 1997年4月26日
製作国 アメリカ
時間 2時間42分

Rotten Tomatoes

あらすじ

撃墜されたイギリスの飛行機から、全身に火傷を負った男が助け出された。

記憶を失っていたために“英国人の患者”と呼ばれることになった彼は、収容された野戦病院で看護婦ハナの介護を受け、少しずつその記憶を回想する。

それは人妻との、砂漠での熱狂的な恋の物語だった……。

(出典:https://www.allcinema.net/cinema/54664)

アカデミー賞受賞
・作品賞
・監督賞
・助演女優賞:ジュリエット・ビノシュ
・編集賞
・撮影賞
・作曲賞
・衣装デザイン賞
・録音賞
・美術賞

怒りと絶望に翻弄された4人の男女

アマルシー

人妻キャサリンに恋をしたアルマシー。
彼は一瞬でキャサリンに惚れてしまいました。

少し異常にも見えるアルマシーのキャサリンへの愛情。
しかしそれは、キャサリンへの一途な愛の表れだったのです。

そのため、彼女が自分を避け始めるとアルマシーは怒りへの動かされてしまいました。

そしてその怒りが彼の人生を翻弄することになります。
キャサリンの夫を怒りへと導き、さらに愛するキャサリンさえも失ってしまい絶望を味うことになりました。

また、彼の怒りの果てがプロペラ機を撃墜されてしまうことにも繋がりました。

しかし、ハナの元で看病されるアルマシー。
過去を振り返りながら、キャサリンとの大切な思い出を思い出していきます。

やがて怒りと絶望にあふれていた心は、安らぎに変わっていきました。

最後は亡くなってしまうアルマシーでしたが、きっとその心は安らぎで満ちていたはずです。

ハナ

看護師のハナ。
愛する人を戦争で失い、仲の良かった同僚までも地雷によって失ってしまいました。

彼女の心は寂しさで覆われてしまいます。
ハナは何度も寂しさの中で涙を流していました。

「自分が愛する人は亡くなってしまう」と感じ、心を伏せるハナ。

しかしアルマシーを看病することで、少しずつ明るさを取り戻し始めます。
そして出会ったインド人のキップ。
彼女はもう再び、人を愛することを思い出しました。

健気にアルマシーを看病し、最期を看取ったハナ。

彼女の人生はキップと出会ったことで、希望を取り戻したのでした。

カラヴァッジョ

アルマシーを探し続けていた男カラヴァッジョ。

彼はアルマシーがドイツ軍に地図を渡したことで、人生が狂ってしまいます。
愛する恋人を置き去りにし、しかもドイツ軍に捕まり拷問を受けることになりました。

怒りで満ち溢れてしまったカラヴァッジョの心。
彼の心の中には復讐しかありません。

アルマシーを見つけ出して殺すこと。
それだけを生きる糧にしてきたカラヴァッジョでしたが、彼もまたアルマシーとあったことで人生が変わりました。

アルマシーの話を聞き怒りが消えていったカラヴァッジョ。
そしてその場から去っていきました。

その後、ハナを迎えにやってきたカラヴァッジョの顔は明るい顔でした。
彼の横には恋人がいました。

アルマシーの愛の話と愛する女性の存在で、カラヴァッジョ怒りは消えました。
彼は以前にはなかった明るさを取り戻していました。

キップ

インド人のキップ。
彼はインドがイギリスに占領されてしまったことで、人生が変わってしまいます。

戦地で爆弾を処理する仕事についていましたが、イギリス人に対しては特別な感情を持っていました。
もちろんその感情を表に出すことはありませんでしたが、孤独の中で生きているようでした。

しかしキップはハナにあったことで、孤独ではなくなりました。
彼は心の壁を壊しハナを受け入れました。

部下のハーディが亡くなった時は、心を閉ざしそうになりますがハナが支えました。

移動することになりハナと離れてしまうキップでしたが、2人は決して悲しくありませんでした。

それは2人の場所があるから。
いつかそこで再会することを希望にし、キップは廃墟を後にしたのでした。

まとめ

戦争によって大きく人生が変わってしまった4人の男女。

彼らは戦争が生んだ悲しみや怒りの中で生きていました。

しかし、廃墟で過ごし自分のことを振り返ることで、やがて彼らの心は安らいでいきます。

廃墟は4人にとって新たな出発の場所となったのです。

最後は全員廃墟を離れますが、その顔をみんな愛に包まれていました。