映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』で描かれる西部開拓時代とスー族

南北戦争終了間際、開拓前線を見たくて西部の地を目指した1人の男と先住民スー族の交流を描いた『ダンス・ウィズ・ウルブズ』。当時の西部開拓の様子とそこで暮らす先住民の生活を見ることができます。ここでは西部開拓時代の白人と先住民について見ていきたいと思います。

目次

『ダンス・ウィズ・ウルブズ』作品情報


ダンス・ウィズ・ウルブズ [Blu-ray]

タイトル ダンス・ウィズ・ウルブズ(Dances with Wolves)
監督 ケビン・コスナー
公開 1991年5月18日
製作国 アメリカ
時間 3時間1分

Rotten Tomatoes

あらすじ

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1863年、南北戦争の激戦地。

その自殺的行為から英雄となり、殊勲者として勤務地を選ぶ権利を与えられたジョン・ダンバーは、当時の最西部で、かねてより興味を持っていたダコダにあるセッジウィック砦を望んだ。

常人なら孤独に耐え兼ね、精神を病んでしまうような荒野に、次第に魅了されてゆくダンバー。

彼は、愛馬シスコとトゥー・ソックスと名付けた野性の狼と共に、不思議に満ち足りた日々を送り始める。

ひと月が経った頃、ダンバーはシスコを盗みに来たインディアンを追い払った事から彼らと次第に交流を深めるようになる。

やがて、インディアンに育てられた白人女性と恋に落ちたダンバーは、“狼と踊る男”という名をもらい、侵略者である白人から彼らを守ろうと努力するが……。

(出典:https://www.allcinema.net/cinema/14317)

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[box class=”red_box” title=”アカデミー賞受賞”]・作品賞
・監督賞:ケビン・コスナー
・脚色賞
・撮影賞
・作曲賞
・録音賞
・編集賞[/box]

西部開拓時代

1860年〜1890年まで続いた西部開拓時代。
未開拓地だった土地を開拓するために多くの白人が、西部を目指しました。

1890年に開拓が太平洋沿岸まで達し、開拓は終わったとされています。

『ダンス・ウィズ・ウルブズ』の中でケビン・コスナー演じるジョン・ダンバーが「失われる前に開拓前線(フロンティア)を見たい」と言ったのは、開拓が太平洋沿岸までたどり着いてしまえばフロンティアがなくなってしまうからでした。

アメリカの西側半分はフランスの土地でした。
この土地をアメリカは1803年にフランスから買います。

さらにフランスから買った土地の太平洋側にあるスペインとメキシコの領土にも土地を拡大していきました。

拡大した土地に対してリンカーン大統領はホームステッド法を制定します。
これは西部に移住し開拓した土地に5年間住めば、その土地を所有できるという法律でした。

これによって多くの人が西部を目指すようになったのです。

その中で西部に住んでいた先住民達は居住を奪われてしまうことになります。
先住民は白人と戦うことになっていきます。

それに対して先住民を追い出そうと考える白人達は、先住民達を保留地で生活させようとしていたのでした。

スー族

映画の中でジョン・ダンバーが交流を深めたのはスー族です。

平原インディアンのスー族は、狩猟民族でバッファローを追って生活を行っていました。

定住地を持たない彼らは、ティーピーと呼ばれるテントに住みながらバッファローを追いかけて移動しながら生活していました。

寒い冬は「冬の住みか」に移動して、暖かくなるのを待つ生活スタイルです。

彼らは自分たちの暮らしを脅かす白人と度々戦っています。
ジョン・デンバーがスー族と出会う前の1862年にはダコダ戦争が起きます。

これはミネソタで起きた戦いでしたが、白人が勝利を収めスー族はミネソタから追い出されてしまいました。

そこからスー族と白人の戦いは続き、1876年にはリトルビッグホーンの戦いが起きます。
この戦いでスー族はカスター将軍率いる騎馬隊を全滅させました。

しかしそんなスー族も映画の最後で説明されているように、その後家を失いバッファローも消滅し生活することができなくなったスー族は、ネブラスカ州の軍基地へ投降し先住民保留地で暮らすようになったのです。

まとめ

1860年代の西部開拓時代のアメリカと先住民の暮らしを見ることができる映画『ダンス・ウィズ・ウルブズ』。

この映画を見ることで当時のアメリカ陸軍がどのように西部開拓を行っていたかを知ることがでます。

そしてその時に犠牲となったのが先住民達だったのです。

彼らの苦悩はこの時からいまだに続いているのです。

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