映画『アダムス・ファミリー2』ウェンズデーの逆襲 それは虐げられる者の反乱だった


『アダムス・ファミリー2』ではウェンズデーとパグズリーはサマー・キャンプに出かけることになってしまいます。キャンプで行われることになった感謝祭の劇。セレは感謝祭の劇でしたが、その劇の中では開拓者と先住民に関係が描かれていました。そしてそこには強いメッセージが込められていました。

『アダムス・ファミリー2』作品情報


アダムス・ファミリー2 [Blu-ray]

タイトル アダムス・ファミリー2(Addams Family Values)
監督 バリー・ソネンフェルド
公開 1993年12月25日
製作国 アメリカ
時間 1時間34分

Rotten Tomatoes

あらすじ

アダムス一家に新たな一員が加わった。

モーティシアに赤ちゃんができたのだ。

産まれた子供の乳母として、デビーという若い女性がやって来る。

だが、そのデビーは連続殺人犯だった……。

(出典:https://www.allcinema.net/cinema/866)

感謝祭

デビーの仕業で行きたくもないサマー・キャンプに行くことになってしまったウェンズデーとパグズリー。

そこではネクラだということで先生にも生徒にも虐げられてしまいます。

そんな中、劇をやることになります。
「この国の最初の感謝祭」でウエンズデーは先住民のポカホンタスを演じることになりました。

この劇でウエンズデーはみんなに仕返しをするのですが、ウエンズデーのおこなった仕返しは先住民に起こった悲劇を伝えていました。

そもそもアメリカの感謝祭とはアメリカ大陸にやってきた開拓者が、収穫を祝う出来事でした。
この時に先住民達への感謝も込めて、彼らを感謝祭に招待したと言われていて美談とされていますが、実際はこれは事実ではないと言われています。

開拓者達はその地にいた先住民を追い出しました。
その時に残虐なこともおこなったと言われています。

「この国の最初の感謝祭」ではもちろんそんなことは描かれていませんので、ウエンズデーはセリフを変えて真実を伝えました。

・ここは我々の土地よ
・やがて保護施設で貧しいトレーラー生活
・私たちは蔑まれ苦しんでいる

これは実際に先住民に起きたことです。

ウエンズデーは劇の中で、先住民達を虐げている白人の残虐は行為を伝えたのでした。

虐げられた者の反乱

ウエンズデーは劇の中で復讐に出ますが、それは自分たちを虐げる人々への反抗でもありました。

「ネクラで気持ち悪い」と周りから言われるウエンズデー達。
笑顔が1番であるかのような教育さえ受けさせられます。

映画の中での差別は激しく白人で金髪が1番という位置づけになっていました。
かなり露骨にウエンズデー達に対する差別が描かれています。
もちろん『アダムス・ファミリー2』はコメディー映画ですが、このキャンプの中で起きている差別は実際に起こっていることでもありました。

劇の主役に回されたのはスタイルのいい白人で金髪の子供ばかりです。
ウエンズデー達のようにそこに当てはならない子供は、悪役にされてしまいます。
当てはまらない子供とは肥満児や健康的でない子オタク、さらには黒人やアジア人など明らかにW.A.S.P以外の子供達でした。

ウエンズデーはそんな差別と戦いました。
虐げられる気持ちを同じく開拓者によって虐げられた先住民に気持ちを重ね、劇中で反撃に出たのでした。

先住民が開拓者達を追い詰めるシーンは、ウエンズデー達の逆襲だったのです。

まとめ

風が分かりで不気味な家族の物語『アダムス・ファミリー』シリーズ。

しかし『アダムス・ファミリー2』のテーマは「差別」でもあり、その差別と戦う1人の少女の物語でもありました。

先住民が受け続けている差別の真実なども描かれていて、コメデー映画を超えた作品にもなっていました。