オードリー・ヘップバーン主演の『シャレード』の物語は、サスペンスでありながらもヘップバーン演じたランパード夫人の魅力が詰まった作品になっていました。サスペンスなストーリーとランパード夫人の可愛さというギャプに、ファンは夢中になってしまうのです。
『シャレード』作品情報
タイトル | シャレード(Charade) |
監督 | スタンリー・ドーネン |
公開 | 1963年12月21日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間53分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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スキー場からパリの自宅へ戻ってきたレジーナを待っていたのは、離婚予定だった夫の死。
葬儀の会場には見知らぬ三人の男が現れ、大使館では情報局長から、戦時中に夫が軍資金25万ドルを横領していた事を聞かされる。
五里霧中のレジーナはスキー場で知り合ったピーターに助けを求めるが、彼もまた三人組の仲間だった……。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/10385)
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レジーナの魅力
レジーナ・ランパート。
『シャレード』の主人公で大富豪の奥さんです。
しかし旦那が殺されてしまったことで、ある事件に巻き込まれてしまっていくのです。
そんなレジーナ・ランパートを演じたのはオードリー・ヘップバーンです。
映画の冒頭のスキー場でのシーンから彼女の華やかさを感じることができます。
映画の冒頭のクレジットには「MISS HEPBURN’S CLOTHES BY GIVENCHY」と描かれていて、ヘップバーンがこの映画できている衣装は全てジバンシーの洋服になっています。
ジバンシーの衣装を見にまとったヘップバーン演じるレジーナは、そこにいるだけでお金持ちの夫人という空気感が漂っていました。
旦那と離婚したがっているレジーナは、映画の最初では単なるお金持ちのわがままな女性のよう感じてしまいますが、物語が進むにつれて彼女の魅力が溢れてきます。
今でいうどこか天然のようなレジーナ。
真面目な話でシリアスな展開の中でも、彼女のセリフや行動に笑みが溢れてしまいます。
サスペンス映画なのに自由で天真爛漫なレジーナに心が和んでしまうのです。
『シャレード』の監督のスタンリー・ドーネンは、長年多くの作品で見せてきた「洒落」をこの作品にもたくさん詰め込んでいます。
それがヘップバーン演じたレジーナの天然的な雰囲気と重なり、『シャレード』の楽しさの1つになっています。
そしてその面白さがレジーナの魅力をさらに引き出し、『シャレード』をウィットにとんだ作品にしたのでした。
パリの美しさ
『シャレード』の舞台はパリで、パリの美しさも映画の見どころの1つです。
ジバンシーの衣装を着たヘップバーンとパリの風景が『シャレード』をよりおしゃれな映画に見せています。
アイスクリームを食べながらレジーナとピーターはセーヌ川沿いを歩いていました。
この時二人は殺されてしまった男の話をしていたのに、突然レジーナは「ジーン・ケリーが羨ましい」と言い出します。
驚くピーターをよそにレジーナは「『巴里のアメリカ人』でこの川で踊っていた」と続けました。
『巴里のアメリカ人』はジーン・ケリーが出演したミュージカル作品で、ジーン・ケリーの代表作の1つです。
ただし『巴里のアメリカ人』はセットで撮影されているので、本当はジーン・ケリーはセーヌ川で泳いでいません。
レジーナはピーターと歩きながら自分が殺されるかもしれない恐怖をピーターに伝えます。
その時ノートルダム大聖堂を見上げながら「『ノートルダムのせむし男』のように愛する女性を空くことができる」とピータに聞きました。
パリの名所を歩きながらパリを題材にした名作を口にするレジーナを見ていると、彼女の教養も伝わってきました。
またシャンゼリゼ通りの横にある公園も映画の中には登場します。
物語のキーとなる場面でこの公園が使用されていました。
『シャレード』がおしゃれな映画と言われるのは、オードリ・ヘップバーンとジバンシーの洋服だけでなく舞台となったパリの街並みもおしゃれな理由の1つなのです。
まとめ
サスペンス・コメディ映画の『シャレード』。
物語は最後まで犯人が誰なのか分からない展開でドキドキしてしまいますが、それと同時にレジーナの可愛らしさが溢れている作品になっていました。
お洒落でセンスのあるレジーナの魅力は容姿だけでなく、彼女の言動も魅力的で虜になってしまいます。
またパリという街並みにレジーナの赤や黄色の衣装が重なり、美しい画面にも夢中になってしまいました。
今見てもお洒落だなと思う要素がたくさん詰まっているのが『シャレード』なのです。
この映画を見るとすぐにでもパリに行きたくなってしまいます。