映画『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』の背景になったキューバ危機とは?

1962年冷戦時代のアメリカとソ連。『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』で描かれる1962年では核戦争一歩手前までいったキューバ危機の裏にはミュータントが大きく関わっていました。今回はミュータントが関与したキューバ危機について調べてみました。

目次

『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』作品情報


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タイトル X-MEN: ファースト・ジェネレーション(X-Men: First Class)
監督 マシュー・ヴォーン
公開 2011年6月11日
製作国 アメリカ/イギリス
時間 2時間11分

Rotten Tomatoes

あらすじ

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ソ連との冷戦が続く1960年代のアメリカ。

後にプロフェッサーXと呼ばれ、X-MENを設立する青年チャールズ・エグゼビアは、強力なテレパシー能力を持つミュータント。

彼は、自分と同じように超人的な能力を持つ者が次々と出現していることに気づく。

そんな中、幼い頃に母親と引き裂かれた悲しい過去を持つエリック・レーンシャーと出会う。彼もまた磁力を操り、金属を意のままに動かすことができるミュータントだった。

ミュータントたちを結集し、その能力を人類のために使い、平和を築きたいと考えるチャールズは、エリックに協力を依頼する。次第に友情を育んでいくチャールズとエリック。

そんな2人の前に、ミュータント集団“ヘルファイヤークラブ”を利用して世界征服を企む男セバスチャンが立ちはだかる。

しかもセバスチャンは、エリックにとっては母親の仇でもあった。

やがて、チャールズとともに若きミュータントたちを率いてヘルファイヤークラブに戦いを挑むエリックだったが…。

(出典:https://www.allcinema.net/cinema/339180)

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アメリカとソ連の冷戦

第二次世界大戦中にドイツに占領された東ヨーロッパを解放したのはソ連でした。
一方西ヨーロッパを解放に大きく貢献したのは、アメリカでした。

そして戦後ソ連とアメリカの2つの大国が出来上がります。

ソ連はスターリンにより社会主義を推し進め、ソ連が解放した東ヨーロッパは共産党が主導権を握り、ソ連と同じ社会主義国家として歩み始めます。

一方、アメリカをはイギリスやフランスに変わり経済力と軍事力を高めて行き、資本主義国家として西側諸国のリーダとなっていきました。

ソ連と東ヨーロッパでの勢力拡大を恐れたアメリカは、ソ連に対して警戒するようになり第二次世界大戦中は同盟国であった両国は対立していきます。
そしてそれに合わせて東西の対立が生まれていったのでした。

それに加えて両国の核実験がより関係を悪化させていきます。
両国は原子爆弾や水素爆弾などの核爆弾の実験を行い、お互いが相手国の核の脅威を感じていました。
それが二つの大国の関係をより悪くさせたのでした。

キューバ危機

アメリカとソ連の冷戦が続く中、核戦争一歩手前までいったのが1962年のキューバ危機です。
『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』では、そのキューバ危機が物語の背景となっています。

映画の中ではキューバ危機を起こしたのはミュータントによるものだとなっていました。

アメリカの支援のもと政治を行っていたキューバは、カストロが政権を握りアメリカを締め出し始めます。
これによってアメリカとキューバの関係が崩れ始め、さらにカストロはキューバを社会主義国家とします。

アメリカがキューバから離れていく中、代わりにキューバと親密になったのが、ソ連でした。

またアメリカはソ連や東ヨーロッパにミサイルが届くように、トルコにミサイルを配備します。
このことは『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』の中でも描かれています。
軍事会議でソ連に攻撃させないためにもトルコにミサイルを配備しようとなっていました。

これに対してソ連は密かにキューバにミサイルを配備していました。
フロリダがすぐ近くのキューバにミサイルを配備することは、アメリカとっては最も脅威となったのです

これによりキューバ危機が勃発するのですが、映画ではキューバにミサイルを配置するようにソ連の将軍に言ったのは、ミュータントのショウでした。
ショウはアメリカとソ連が核戦争を起こし、人類が破滅することを望んでいたのでした。

映画ではキューバ危機は、チャールズやエリックのおかげで危機を脱します。
実際はケネディ大統領はキュバーへの攻撃する前に、キューバ周辺の海域を封鎖しました。
このケネディ大統領の演説は『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』の中でも出てきます。

それに対してソ連側は封鎖を無視しますが、両国のトップは「戦争を回避するために」話し合いを進めます。

そして最終的にはソ連がキューバからミサイルを撤去することで、戦争にならずにキューバ危機は集結しました。

『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』ではショウを倒しキューバ危機を救ったミュータントたちでしたが、彼らはみんなの前に姿を出したことで両国の共通の敵となってしまいました。

実際はこの先まだまだ冷戦は続くのですが、映画の中では両国がミュータントを敵視することで冷戦が終わったように描かれていました。

学びポイント

1962年を舞台にした『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』。

ミュータントがキューバ危機を作ったことになっていましたが、この映画を見れば当時のアメリカとソ連の緊迫した状況を見ることができます。

戦争一歩手前までいったアメリカの状況はケネディ大統領の演説や、核爆弾に備えるCMなどの本当の映像を見ることで感じることができます。

冷戦時代のアメリカとソ連の状況そしてキューバ危機と歴史的な事実を、『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』では知ることができました。


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