「映画が成功したら結婚してください」という変わった言葉で自分の気持ちをなつに伝えた一久さん。一久さんらしい言葉でもありましたが、この言葉が波乱を招くことになってしまいました。一久さんが新しく作った作品はどうなったのでしょうか?
第18週「なつよ、どうするプロポーズ」
https://twitter.com/asadora_nhk/status/1155402558011322369
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なつが原画を担当したテレビ漫画「百獣の王子サム」は大成功となった。
東洋動画では新作の漫画映画を作ることになり、仲は下山を監督に指名するが、下山は断り、坂場を推薦する。
坂場は社内では人気がいまひとつだったが、なつや神地たちアニメーターの応援で、ついに坂場監督が実現する。
坂場は西欧を舞台にした話を元にした企画を通し、なつと神地が原画を担当、映画チームは活気を取り戻す。
そして坂場は、もし映画が成功すれば、僕と一緒になってほしいとなつに告白する。
そんな中、下山と茜の恋仲が発表され、現場はさらに勢いづく。
(出典:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/story/18/)
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神をつかんだ少年クリフ
https://twitter.com/asadora_nhk/status/1156776602673569792
下山さんが一久さんを推してくれて長編漫画の現場に戻ってこれた一久さん。
少し空回り気味ですが、次回作への想いは並並ならぬ感じです。
それもそのはずで、彼は「映画が成功したら僕と結婚してください」となつにプロポーズしていたからです。
仕事の成功=結婚と結びつける男性陣を不思議に思うなつやももっちでしたが、一久さんにとっては色んな意味で大切な作品だったのです。
その一久さんが選んだ作品は「神をつかんだ少年クリフ」という映画でした。
なぜか仲さんに突っかかってしまう一久さん。
一久さんらしくないのですが、仲さんは大人の態度で接します。
そしてその仲さんの助けもあって完成した「神をつかんだ少年クリフ」でしたが、結果はいまいちでした。
今回「神をつかんだ少年クリフ」の元になっているのは高畑勲さんが初めて監督した『太陽の王子 ホルスの大冒険』です。
『なつぞら』の中でもあったよう『太陽の王子 ホルスの大冒険』もキャラクター案の段階で2ヶ月もスケジュルーが遅れていました。
さらに大幅な遅れから途中で中断し、一部のスタッフはテレビ漫画の制作に回っていたようです。
しかも予算も7000万から1億3000万にも膨れ上がってしまいます。
これを知ったら東洋動画の大杉社長の場合はびっくりしてしまうでしょう。
遅れながらも1968年7月21日に公開された『太陽の王子 ホルスの大冒険』でしたが、こちらも『なつぞら』で描かれているように興行的には失敗してしまいました。
しかし『太陽の王子 ホルスの大冒険』は高畑監督が初めて監督した作品でもあり、また宮崎駿監督が場面設計・美術設計で参加した作品でもありました。
今から考えるととても重要な位置付けの作品だったのです。
さらに今回『なつぞら』でアニメーション時代考証として参加している小田部羊一さんは、『太陽の王子 ホルスの大冒険』に原画として参加しています。
今回「神をつかんだ少年クリフ」のキアラを描いたのも小田部さんでした。
ちなみに小田部さんと一緒になつのモデルである奥山玲子さんも原画として『太陽の王子 ホルスの大冒険』に参加していて、1963年に2人は結婚していました。
ありえないことの連続
https://twitter.com/asadora_nhk/status/1157848667623239685
小さい時からありえないことの連続だったなつ。
両親を失い戦争孤児になってしまい、兄妹とも離れ離れになりますが、北海道で素敵な家族と出会いました。
そして素敵な仲間にも出会い自然の美し場所で育ったなつ。
その北海道にのぶさんが訪ねてきてくれて兄とも再会でき、妹との無事も知ることができました。
アニメーターになることを許してもらい東京にやってきて、試験に落ちながらも大好きだったアニメーターに慣れました。
そして原画として子供達に夢あのる作品を作ることもできたなつ。
なつのここまでの人生は全てありえないことの連続だったのです。
そしてそのありえない事が今のなつを造っていたのでした。
そんななつの気持ちにやっと気がついた一久さん。
自分の失敗でなつとの結婚を諦めようとしましたが、なつを失う恐怖に気がつきました。
そしてもう一度なつにプロポーズしたのでした。
2人が東洋動画で出会ってから本当に長い道のりでした。
19歳で東京にやってきたなつも27歳になっていました。
なつも仕事以外の幸せをつかむ事ができました。
一久さんを連れて北海道に帰るなつ。
きっと北海道でもありえない事がたくさん待っているはずです。