ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンド3作品目となる『007 スカイフォール』。ここまで新しい路線の『007』シリーズが確立されてきましたが、今作では原点回帰します。さらに1番の驚きはボンドガールがあの人だったことでした。
『007 スカイフォール』作品情報
タイトル | 007 スカイフォール(Skyfall) |
監督 | サム・メンデス |
公開 | 2012年12月1日 |
製作国 | イギリス/アメリカ |
時間 | 2時間23分 |
Rotten Tomatoes
『007 スカイフォール』あらすじ
[aside type=”normal”]
NATOが世界中に送り込んでいるスパイのリストが盗まれる緊急事態が発生。
英国の諜報機関MI6のエージェント“007”ことジェームズ・ボンドは、リストの収録されたハード・ドライブを取り戻すべくMの指示に従い、敵のエージェントを追い詰めていく。
しかし、その作戦が失敗に終り、組織内でのMの立場も危うくなった上、今度はMI6本部が爆破される事態に。
そんな窮地に立たされた彼女の前に手負いのボンドが姿を現わし、首謀者を突き止めるため僅かな手掛かりをもとに奔走する。
やがてついにその黒幕が判明、一連の犯行は、Mへの復讐に駆られた元MI6の凄腕エージェント、シルヴァによるものだった。
執拗にMをつけ狙うシルヴァとの決死の戦いに挑むボンドだが…。
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=342363)
[/aside]
ボンドガール
『007 スカイフォール』でジェームズ・ボンドの周りにと現れた女性たち。
冒頭でボンドを撃ってしまったMI6の女性、瀕死のボンを助けた女性、敵のシルヴァの彼女と今作もたくさんボンドの周囲に女性は登場しますが、3人ともボンドガールではありませんでした。
今作のボンドガールはなんとMだったのです。
任務のためにボンドを冷たく突き放すこともあったMでしたが、彼女が1番信頼していたのはボンドだったのです。
ボンドにとっても信頼していた上司でした。
だから彼女が「撃て」と自分を撃つように指示したのを聞いたときは、ショックを受けて酒浸りになってしまいました。
それでもMI6が危機的状況にあると知るとすぐにMの元に戻ってきてMの力になろうとします。
そしてMが狙われていることを知ると、自分の力でMを守ろうとしていたのでした。
ある意味相思相愛だったMとジェームズ・ボンド。
今作ではそんな2人の物語が描かれていました。
さらに敵のシルヴァは大好きだった母親のようなMに捨てられたことに復讐心を抱き、また母親は自分以上に可愛がるボンドを敵視して行ったのでした。
原点回帰の『007 スカイフォール』
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じるようになって新しい『007』シリーズになりました。
今までのユーモアをなくし、徹底的にシリアス路線で物語は展開していきました。
もちろん今作の『007 スカイフォール』でもそのシリアス路線は引き継がれますが、要所要所に過去の『007』シリーズを思わせる要素が隠されていて、往年の『007』シリーズファンにとっては嬉しい作品になっています。
まず久々に登場したQ。
若返りを見せたQはITにも強く、ボンドの良きパートナーとなります。
ボンドに渡した拳銃は指紋認証付きでボンドしか撃つことができません。
さらに発信機も渡しました。
そしてボンド隠していた車アストンマーチーン。
『007 ゴールドフィンガー』でボンドが乗っていた車で、助手席が飛び出します。
ボンドはMに対して赤いボタンを押そうとしていました。
『007 ゴールドフィンガー』でボンドを演じたジョーン・コネリーはスコットランド出身です。
ボンドはMをアストンマーティンに乗せて、「過去に行く」と行ってスコットランドに向かいました。
さらにラストシーンでは懐かしのMI6のオフィスが登場します。
そのオフィッスにいたのがボンドを撃ってしまったMI6の女性です。
彼女の名前はマネーペニーでした。
過去作品ではマネー・ペニーという名前でしたが、今作ではイヴ・マネーペニーと苗字になっていました。
マネーペニーは現場を離れてMの秘書になりました。
そしてその秘書のいる部屋を通ってボンドはMのいる部屋に入って行きました。
初期の頃の『007』シリーズでは毎回登場したセット。
この部屋でのボンドとマネー・ペニーのやりとりも楽しみの1つでした。
シリアス路線を進みながらも過去作品のオマージュがたくさん詰まった『007 スカイフォール』。
昔の段は歓喜してしまう作品になっていました。
まとめ
一つの『007』シリーズの集大成のような作品でもあり、また新しいスタートのような作品でもあった『007 スカイフォール』。
新旧のファンが楽しめる要素がたくさん詰まっていました。
そして集大成にふさわしいMのボンドガール。
上司と部下、母と息子として相思相愛だったMとボンド。
2人の美しい信頼関係と強い絆を見ることができる作品でした。