1954年の初代ゴジラの続編として作られた『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』。初代ゴジラの登場以来ゴジラも怪獣も日本には上陸していませんでした。50年ぶりに日本に上陸したゴジラは私たちが忘れてしまったものを思いださせるためでした。
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』作品情報
タイトル | ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 |
監督 | 金子修介 |
公開 | 2001年12月15日 |
製作国 | 日本 |
時間 | 1時間45分 |
Rotten Tomatoes
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』あらすじ
ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃 <東宝Blu-ray名作セレクション>
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グアム島沖で突然消息を絶つ米原子力潜水艦。
その救助に向かった作業艇は深海で巨大な生物と遭遇する。
防衛軍准将・立花は、半世紀前に東京に上陸したゴジラではないかと主張するが、兵力に慢心する軍上層部は彼の言葉に耳を傾けない。
一方、TVスタッフとして日本各地で起きている超常現象を追っていた立花の娘・由里は、民間伝説<護国聖獣伝記>の存在に行き当たる。
そして立花の予感通りついに破壊神ゴジラが姿を現した。
だが圧倒的な猛威をふるうゴジラを倒せるのは“ヤマトの守護神”である3匹の護国聖獣しかいないのだ!
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=233937)
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ゴジラ上陸
ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃 S.H.MonsterArts ゴジラ(2001)
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』の最大の特徴は、1954年の『ゴジラ』以来擬似らも怪獣も日本に上陸していないという設定です。
物語だけで考えると1954年の『ゴジラ』の続編に当たります。
なのでゴジラは芹沢教授と海に溶けたことで終わっていました。
それから50年経った世界ではどうやってゴジラを倒したかは謎に包まれていたのでした。
そのゴジラが50年ぶりに日本へ上陸します。
前作のゴジラではなぜゴジラが日本へやってきたかは描かれていませんでしたが、今作品ではその理由がはっきりと描かれています。
ゴジラが日本へやってきたのは戦争でなくなった多くの方の無念からです。
現代の人はその無念や叫びを忘れてしまったため、ゴジラはそれを思い出させるためにやってきたのです。
古くからあがめれれているものを大切に扱わずに、自己欲のままに生き続ける若者たちへの警告でもあったのです。
ゴジラシリーズは途中からゴジラは人間の味方、地球を守ってくれているように描かれていましたが、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』では全くそんなことはありません。
ゴジラは容赦なく人間に襲いかかり、日本を破滅させていくのでした。
大和の守り神
ポリストーンコレクション SCENE M-2 ゴジラ(Vol.2)/「対バラゴン」 ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
日本人への戒めのために姿を見せたゴジラ。
そんなゴジラと戦ったのは古代からの大和の守り神でした。
ゴジラの前に姿を現したバラゴン・モスラ・ギドラ。
彼らは人間を守るというよりは、大和の国を守るためにゴジラと戦ったのでした。
それぞれの怪獣は今まで登場した映画の中の定義と全く違ったもになっています。
3怪獣とも守り神として登場します。
宇宙怪獣でもないし、インファント島の守護神でもありません。
3怪獣は護国聖獣とし祭られていた古代の怪獣だったのです。
神話的要素が強く今までにないゴジラ作品ですが、それは同時に私たちへの警告ともうけとれます。
過去を忘れてしまうことがどれだけ危険なことなのかを訴えているのが『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』であり、またその中で日本を守ってくれたのは古代の神々だったのです。
歴史や古の神など私たちが忘れてしまったいるものを思い出させてくれる作品でもあったのです。
まとめ
1954年『ゴジラ』以降の関連作品をなかったことにし、初代ゴジラの直接的な続編として作られた『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』。
日本人の心に訴える作品となっていました。
神話的要素を取り入れた怪獣の展開も日本人の古代からの考えと結びつくようになっています。
ゴジラは海に沈まられますが、心臓は動いていました。
また私たちが過去を忘れてしまった時、私たちの前に姿を表すかもしれません。