映画『ルーム』あらすじとネタバレ 部屋から脱出した先に待っていた現実

7年間部屋に監禁されていたジョイ。生部屋で生まれた子供ジャック。二人はなんとは外の世界に逃げ出しますが、外で待っていた現実は明るいだけのものではありませんでした。壊れそうな母親を救ったのは、リアルな世界を初めて知った子供でした。

目次

『ルーム』作品情報

タイトル ルーム(Room)
監督 レニー・エイブラハムソン
公開 2016年4月8日
製作国 アメリカ
時間 1時間58分

Rotten Tomatoes

『ルーム』あらすじ


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5歳の誕生日を迎えたジャックは、狭い部屋に母親と2人で暮らしていた。

外の景色は天窓から見える空だけ。

母親からは部屋の外には何もないと教えられ、部屋の中が世界の全てだと信じていた。

2人はある男によってこの部屋に監禁されていたのだった。

しかし母親は真実を明かす決断をし、部屋の外には本物の広い世界があるのだとジャックに教える。

そしてここから脱出するために、ついに行動を開始するのだったが…。

(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=355360)

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はじめまして、「世界」

生まれた時から「部屋」にいるジャック。
外の世界を知りません。
彼が外の世界を感じるのは、天窓から見える世界だけでした。

部屋以外の世界を知らないジャックはテレビの中でしか他のものを知りません。
しかも何がリアルでリアルではないのかを知らないジャック。
そんなジャックが母と自分を救うために、初めて外の世界に出て行ったのでした。

外に飛び出たジャック。
そこからしばらくジャックの視線で物語は進みます。

初めて見るものばかりの中で、彼は感動と恐怖を覚えていました。
助けられたジャックの元にやってきた警察官。
パトカーのドアを閉める音や、警察官の声ですら大きく聞こえてしまいます。
そして横に座る警察官がとても大きく見えたのでした。

子供の視点で描かれていることによって、ジャックの初めて見る世界の怖さが伝わってきます。
きっと私たちも子供の頃はこんな視点だったはずです。
世界は子供にとってはとても大きなものなのです。

ジャックは部屋の中でしか生きてきていないので、より外の世界を大きく感じたのでした。

新しい世界で生きる息子と過去にとらわれる母

部屋から脱出できた時。
初めてのことだらけで怯えるジャックと、外に出られた喜びに安堵する母親ジョイ。

ドクターは「子供は柔軟だ」と言います。
この言葉通り、ジャックは初めては新しい世界に怯えていましたが少しづつ適応していきます。

もちろん周りの気遣いや助けがあったからこそですが、ジャックはどんどん色んなものを吸収していったのです。
そしていつしか彼なりにこの世界を受け入れていたのです。

一方で母親のジョイは、「なぜ自分が」という気持ちになってしまいます。
17歳で止まってしまっている彼女の普通の生活。
彼女はそれを受け入れることができず、過去を憎むしかなかったのでした。

息子を見ようとしない父親。
マスコミの心無い言葉。
自分を追い詰めてしまった彼女は壊れてしまったのでした。

柔軟に吸収して行く息子と頑なに心を閉ざしてしまった母親。
外の世界での二人は全く別方向に進んでいたのでした。

母を支えた息子

壊れてしまった母親を救ったのは、ジャックでした。
自分の髪の毛を切って母親にパワーを送ったジャック。

母親がどんなことをしても彼にとっては母親なのです。
そして外に出て少し大人になったジャックは、病んだ母を支えようとしていたのです。
子供ながらに母の苦しみを理解してていたジャック。
静かに母の帰りを待っていました。

ジャックがおばあちゃんに言った「おばあちゃん、愛してる」という言葉は、ジャックの心の綺麗さを映し出していました。
こんなにも純粋な「愛してる」という言葉は他には聞いたことありません。

そんなジャックの綺麗で純粋な心が母親を救い元気にしたのでした。

ジャックとジョイはもう一度自分たちのいた部屋に向かいます。
そこでジャックは全てのものに「さようなら」と言います。
そしてジョイにも「さようならと言って」と言いました。

ジョイはジャックの言葉を聞いて「さようなら」と口にします。
この時初めてジョイはこの部屋から脱出できたのかもしれません。
きっとここからジョイの新たな人生は始めるのです。

まとめ

初めて見る外の世界はジャックにとってはとても大きな世界でした。

その世界でジャックはどんどん色んなことを吸収します。

そして成長したジャックには「部屋」はとても小さく見えたのです。

子供の柔軟性に大人が何ども救われる、そんな映画が『ルーム』でした。

 

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