チャン・ツィイーの映画デビュー作となる『初恋のきた道』。初恋の相手のために待ち続けた道。あどけない顔のチャン・ツィイーが初恋という純情の恋を守るために、ひたすら彼を待ち続けるひたむきな女性を演じています。
『初恋のきた道』作品情報
タイトル | 初恋のきた道(我的父親母親) |
監督 | チャン・イーモウ |
公開 | 2000年12月2日 |
製作国 | 中国 |
時間 | 1時間29分 |
Rotten Tomatoes
『初恋のきた道』あらすじ
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都会で働くビジネスマン、ユーシェンは父の訃報を聞き、数年ぶりに故郷の村へ帰ってきた。
年老いた母は、今では行われなくなった古いしきたり通りの葬儀をすると言って周りの人を困らせている。
そんな母の頑固な様子を見て、ユーシェンは村の語りぐさとなっている父と母の恋物語を思い出していた。
都会からやってきた若い教師と、彼に恋した文盲の少女。
手作りの料理に込めた彼女の恋心はやがて彼の元へと届くのだが……。
(出典:https://eiga.com/movie/1618/)
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可憐な少女チャン・ツィイー
チャン・ツィイーの映画デビュー作となった『初恋のきた道』。
その前にはドラマデビューを果たしていましたが、彼女はこの作品で一躍中国で有名になりました。
まだ幼い顔のチャン・ツィイー。
そのあどけなさと汚れのない可憐な顔が、主人公のディの先生を思い続ける気持ちと重なります。
初めて先生を見たときに一目惚れしたディ。
なんとか先生に気が付いてもらうために、料理を作ったり待ち伏せしたりします。
その健気な様子が、チャン・ツィイーの表情を見ていると痛いくらい伝わってきます。
初恋の人に振り向いてもらうために頑張る少女。
彼女の姿を見ていると微笑ましくなってきます。
きっと一度はそんな思いをしたことある人であれば、ディの先生を思い続ける気持ちに胸が張り裂けそうになってしまうでしょう。
純愛を貫いた夫婦
今では少なくなった純愛映画。
『初恋のきた道』初恋を貫き、そして老いても旦那を思い続けるラブストーリーです。
自由恋愛が珍しかった頃に、自分の思いを貫き通したディ。
村で語り草になっているほどの恋愛でした。
それだけディはのちに夫となる先生が大好きだったのです。
そして先生のためならいつまでも待ち続けると決めた覚悟。
若いけど、その心は逞しかったのです。
だからこそ先生が亡くなってしまった時、彼の棺を家まで歩いて持って帰ってきたかったのでしょう。
それは村に伝わる古い伝統なのかもしれませんが、ディにとっては夫を待ちつづけた道。
夫と再会した道。
その道を一緒に戻ってきたかったのです。
若い頃と変わらず彼女の覚悟は決まっていました。
その覚悟があったから、彼女は夫と幸せな生活を気づけました。
だからこそ覚悟を捨てずに、亡き夫を歩いて家まで連れて帰ったのでした。
出会った時から最後まで、純愛を貫いたディ。
そしてディの気持ちに応えた先生。
1組の夫婦の純愛が描かれていました。
まとめ
チャン・ツィイーの映画デビュー作となる『初恋のきた道』の道は、愛を貫き通した男女のラブストーリーでした。
自分の気持ちに正直に生きた男女。
それは障害があっても二人には関係のないものでした。
愛することの美しさを描くと同時に、年老いてもいつまでも夫を愛し続けるひたむきな想いが描かれていて、美しさと切なさを感じてしまいます。
人間の美しい気持ちに出会える作品です。