実話を元にして作られた『ビリーブ 未来への大逆転』。男性優位の社会の中でルース・ベイダー・ギンズバーグは、法の性差別をなくすために立ち上がりました。1970年、性差別のシステムを崩すため、彼女は法律から変えるべきだと戦いに挑みます。負けてしまえば男女同権を後退させてしまうかもしれない裁判。それでも彼女は諦めませんでした。
『ビリーブ 未来への大逆転』作品情報
タイトル | ビリーブ 未来への大逆転(On the Basis of Sex) |
監督 | ミミ・レダー |
公開 | 2019年3月22日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 2時間00分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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貧しいユダヤ人家庭に生まれたルース・ギンズバーグは、「すべてに疑問を持て」という亡き母の言葉を胸に努力を重ね、名門ハーバード法科大学院に入学する。
1956年当時、500人の生徒のうち女性は9人で、女子トイレすらなかった。
家事も育児も分担する夫のマーティンの協力のもと首席で卒業するが、女だからというだけで雇ってくれる法律事務所はなかった。
やむなく大学教授になったルースは、70年代になってさらに男女平等の講義に力を入れる。
それでも弁護士の夢を捨てられないルースに、マーティンがある訴訟の記録を見せる。
ルースはその訴訟が、歴史を変える裁判になることを信じ、自ら弁護を買って出るのだが──。
(出典:https://gaga.ne.jp/believe/)
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ルース・ベイダー・ギンズバーグ
映画のラストにご本人ルース・ベイダー・ギンズバーグが登場する『ビリーブ 未来への逆転』。
彼女は現在(2019年4月)アメリカの最高裁の判事を務めています。
86歳のルースですが、今でも差別のために戦っているのです。
彼女がハーバードロースクールに入学した1956年。
ルースは9人の女子学生の1人でした。
そんな女性差別の激しい時代、ルースは卒業後弁護士になりたかったのですが女性というだけで雇ってもらえませんでした。
仕方なくルースは大学の教授として法律を教え続けます。
時は流れ1970年。
20年経っても女性の差別は続いています。
男女の平等は憲法に定められているはずなのに、実際は法の性差別はずっと続いていました。
その現実に直面したルースは立ち上がります。
「法律が男女を差別すれば男女は平等になれない」。
ルースは法律から性差別を無くすために、立ち上がりました。
そしてルースは勝利し、性差別が初めて違憲となりました。
彼女は性差別は憲法違反だと認めさせたのでした。
その後も、ルースは女性権利プロジェクトの責任者となり、性差別撤廃の裁判をいくつも行いました。
彼女は1993年6月最高裁判事候補に指名され、承認されました。
そして現在も最高裁判事を務めているのです。
法律上の性差別
1970年代はウーマンリブ運動が盛んで男女同権を求める運動が起きていました。
しかし、法律が男女同権を認めていなかったのです。
[box class=”red_box” title=””]・女性は残業禁止
・社会保障給付金は女性が亡くなっても、家族は受け取ることができない[/box]
こんな事が法律で認められていたのです。
裁判では男性は女性よりも数字に強いなどという理由で、男性が勝利する裁判もありました。
法律に関わっている人たちが、「女性は家庭で男は仕事」と考えていたのです。
「女には男と同じ仕事はできない」
「家族を養うのは男」
そんな考えを持った法律家がたくさんいました。
そんな中、ルースは夫とともに戦います。
女性・男性関係なく平等な権利がみんなに与えられるように、訴え続けたのでした。
まとめ
性差別と戦い続ける女性弁護士ルース・ベイダー・ギンズバーグ。
彼女は最高裁判事としてアメリカのためにいまも戦い続けています。
そんな彼女の原点を知る事ができるのが『ビリーブ 未来への逆転』です。
今の時代だからこそ見るべき作品、そして私たちは時代の変化を受け入れることから始めなくてはいけないのです。