スタジオジブリの鈴木プロデユーサーがオランダ人の監督とタッグを組んだ作品『レッドタートル ある島の物語』。セリフのない作品で伝えたかったのは、愛を知った男と冒険に出た息子の物語でした。
『レッドタートル ある島の物語』作品情報
タイトル | レッドタートル ある島の物語(The Red Turtle) |
監督 | マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット |
公開 | 2016年9月17日 |
製作国 | 日本/フランス/ベルギー |
時間 | 1時間20分 |
Rotten Tomatoes
『レッドタートル ある島の物語』あらすじ
レッドタートル ある島の物語/マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット作品集 [Blu-ray]
愛を知った男
スタジオジブリの新たなる挑戦、『レッドタートル ある島の物語』。
初めての海外監督による制作。いよいよ、日本で明日から公開です。
台詞はありません。
情報過多な現代に一石を投じる作品です。
普遍的な愛の物語に身を委ねてください。 pic.twitter.com/UCy4q6Y0QA— 映画『レッドタートル ある島の物語』公式 (@red_turtle_jp) September 16, 2016
海に投げ出された男がたどり着いた無人島。
男性はイカダを作り島から脱出しようとしますが、謎か途中でイカダが何かにぶつかり壊れてしまいます。
その正体を突き止めると、そこにいたのはレッドタートルでした。
男は怒りからカメをひっくり返してしまいます。
動かなくなってしまったカメ。
男が罪悪感を感じていると、カメから女性が出てきたのでした。
無人島で女性と過ごし始めた男性。
女性がカメの甲羅を海に流すと、男性も作りかけのイカダを海に流します。
あれだけ島から脱出しようとしていた男性でしたが、女性に出会い愛を知ったのです。
島からの脱出をやめ、女性と生きることを選びました。
本当の愛に出会った男性。
今まで心の中になかった感情を持ち始めます。
一人で島から脱出しようとしていた男性は、家族を持つことを選び幸せを感じることになったのでした。
冒険に出た息子
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女性と暮らすことを選んだ男性は、やがて女性との間に子供ができます。
家族三人で仲良く幸せに暮らしていました。
やがて息子は大きくなり、父を超えてゆきます。
身長も父親を超え、泳ぎも上手くなりました。
ある日島が津波に襲われてしまうと、母親を見付け出し海に流された父親を助け出します。
息子は両親を助ける立派な男性に成長していたのでした。
そして息子は島の外に興味を満ち始めたのです。
かつて父親が島から脱出しようとしたように、島から出て行くことを決めます。
父と母は立派に成長した息子を、送り出します。
父がこの島で愛する女性を見つけたように、息子は島の外で何かを見つけるために冒険に旅立ったのでした。
セリフがない空気感
赤い亀こと『レッドタートル ある島の物語』公開中です~
#これを見た人は赤い画像を貼れ pic.twitter.com/vjLJuVJjqx— 映画『レッドタートル ある島の物語』公式 (@red_turtle_jp) September 28, 2016
セリフの無い映画『レッドタートル ある島の物語』。
その分想像力が湧く映画になっていますし、想像力が試される作品になっています。
島につき女性と出会い家族を持ち、息子を送り出す父親。
父を超え冒険に出ていった息子。
父と息子を見守る母親。
三人の感情を頭の中で想像しながら見続けることになります。
気がつくと「ここではこんな会話をしているのかな?」と考えながら物語に夢中になっています。
セリフの無い分、物語の受け取り方はそれぞれ違うでしょう。
それもまた監督の込めた思いだったのかもしれません。
一人一人受け取り方の違う作品。
この物語を完成させるのは私たちなのです。
まとめ
初の外国人監督によるスタジオジブリ作品『レッドタートル ある島の物語』。
セリフがなく抽象的な物語で観客の想像力を高める作品になっていました。
愛する女性と出会い父となることを選んだ男。
島から出て冒険の旅に出た息子。
大きな意味で私たち人間の物語が描かれている深い映画だと感じました。