黒澤明監督の作品の『用心棒』。三船敏郎演じる用心棒が冴える頭を使って構想を終わらせようとします。激しい時代劇アクションを陽気な音楽で楽しく見せる黒澤明監督の世界観がたっぷり味わえる作品となっています。
『用心棒』作品情報
タイトル | 用心棒 |
監督 | 黒澤明 |
公開 | 1961年4月25日 |
製作国 | 日本 |
時間 | 1時間50分 |
Rotten Tomatoes
『用心棒』あらすじ
[aside type=”normal”]
二組のやくざが対立するさびれた宿場町。
そこへ一人の浪人者がふらりと流れ着く。
男はやがて巧みな策略で双方を戦わせ、最後には自らの刀を抜きやくざたちを倒す。
町の平和を取り戻した彼は、またいずこへとも知れず去っていく……。
(出典:https://eiga.com/movie/30971/)
[/aside]
登場人物の名前に込められた秘密
『用心棒』の登場人物には動物の名前が入った人物が多く登場します。
[box class=”blue_box” title=””]
・丑寅
・卯之助
・亥之吉
・熊
・亀
[/box]
主人公の用心棒は桑畑三十郎と適当な名前を名乗りますが、イメージは犬です。
それぞれのキャラクターを動物で表現した、遊び心も含まれている時代劇になっていました。
リズミカルな音楽
『用心棒』の見どころの1つが劇中で流れる音楽です。
リズミカルで陽気な音楽。
この音楽が『用心棒』の印象を明るく楽しい時代劇にしています。
この音楽に三船敏郎のコミカルな演技が重なり、ヤクザ同士の構想を楽しく見せています。
シリアスなヤクザの戦い。
それぞれのボスも部下も勢いがあり、今にも相手を潰そうとしています。
勢いと派手なアクションで緊張感を観客に与えます。
そんな中三十郎と亥之吉だけはいつまでもコミカルなままです。
特に亥之吉は最後までコミカルなままで終わりました。
彼らの存在が『用心棒』全体に笑いを足し、痛快な時代劇になっていました。
また面白い三十郎と真剣な三十郎。
このギャップで映画を飽きずに最後まで見ることができます。
光る存在卯之助
『用心棒』といえば三船敏郎ですが、もう1人光る存在だったのが卯之助を演じた仲代達矢です。
みんなが刀を持つ中、1人銃を持っていた卯之助。
それだけでも目を奪われてしまいますが、スマートでオーラがある存在でみんなが彼に注目しています。
それはストーリーの中の卯之助と、演じている仲代達矢の両方に当てはまります。
三十郎と同じような頭の良さを持っていて、いつも三十郎を苦しめる存在卯之助。
最後まで彼らしい他の人とは違う死に方でした。
「地獄の入り口で待ってるぜ」と三十郎に最後の言葉を残し死んだ卯之助。
さすがに三十郎も「向こう見ずな本性を崩さすに死んでいきやがった」と言わせるほどの死に方でした。
まとめ
海外でもリメイクされた『用心棒』。
黒澤監督のファンには大好きな作品の1つです。
単なる時代劇ではなく、痛快でありながら人情も描きさらには時代劇アクションも取り入れた全ての面白さが詰まった作品になっています。