数々のドラマや映画で女優に変わってアクションをこなしてきているスタントウーマン。彼女達は影の存在ですが映画を作る上で大切な女性達です。そんな彼女達にスポットライトを当てた『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』。現場での差別や苦悩、そして彼女達がスタントウーマンとして誇りにしていることを知ることができます。
『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』作品情報
スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(字幕版)
タイトル | スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(Stuntwomen: The Untold Hollywood Story) |
監督 | エイプリル・ライト |
公開 | 2021年1月8日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間24分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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CG技術の発達と共に迫力ある映像に満ちた映画が日々作られている。
私たち観客は当たり前にその映像を観ているが、そのアクションシーンがCGなのか、それとも実際に誰かが演じているのかといった点に意識が向くことはない。
事実、CGでは表現出来ない動きや迫力あるアクションシーンをより緻密に表現するためにハリウッド映画では今でもスタントパフォーマーたちが活躍している。
(出典:http://stuntwomen-movie.com)
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スタントウーマンの歴史
1910年ごろ最先端だったハリウッド。
そのころのハリウッドでは女性も移民も雇われ活躍していました。
その頃は女性監督も映画会社を持っている女性も現代よりも多かったのです。
そんな中、スタントウーマンも大活躍していました。
CGのない時代。
スタントウーマンは危険なアクションを次々とこなし、たくさんの作品に関わっていたのです。
しかしハリウッドで映画はお金になると分かり、たくさんの男性達がハリウッドにやってきました。
すると女性達はハリウッドから追い出されてしまったのです。
そしていつしかスタントウーマンは少なくなっていきます。
危険なアクションは男性が女装して行うことも多くなってきます。
しかし1970年代。
ウーマンリブ運動が盛んになると女性が活躍する映画やドラマが次々と描かれます。
すると再びスタントウーマンが活躍する時代がやってきました。
しかしそこはあくまで男性の現場。
男性達の中で様々な差別を受けながらも、彼女達はスタントウーマンとして道を切り開いて行ったのでした。
スタントーウーマンとしての覚悟
現代にハリウッドはまだまだ男性社会。
スタントは男性がやればいいと思っている人もたくさんいます。
そこでスタントウーマン達はなんでもこなせるように日々トレーニングを積んでいるのです。
格闘技やドライビングテクニックはもちろんのこと、様々なスポーツなどどんなことででもできるようにしているのです。
しかも女優の代役を務める場合は、ハイヒールにタイトな服など動きにくい洋服を着なくてはいけません。
スカートの場合は膝にパットをすることもできません。
それでも彼女達は、監督の要求するアクションをこなすために、色んな準備をしていました。
それでも危険と隣り合わせのスタント。
彼女達はプロとして決めていることがあります。
それは「中止する勇気」です。
どんなに求められてもイメージができない事はやらないのです。
それは命の危険につながってくるからです。
プロとして「出来ません」と断る勇気を持ち合わせているのがスタントウーマンなのです。
彼女達にとって骨折や打撲は毎度のこと。
しかし仲間を失うことはとても耐えられない事なのです。
色んな作品でスタントマンやスタントウーマンの事故が起きています。
時には命が奪われてしまいます。
だからこそ彼女達は仲間を大切にし、尊敬しています。
これ以上仲間の命が奪われないように、彼女達はプロとして行動しているのです。
まとめ
ハリウッドで活躍するスタントウーマンの姿を描いた『スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち』。
たくさん知っている作品が出てきて、その中でどのようなスタントが行われていたのかを知ることができます。
まだまだ日の目が当たることの少ない世界ですが、彼女達は自分たちの仕事に誇りを持っています。
性別関係なくプロとしてスタントをこなしているのが、スタントウーマン達なのです。