歴史から抹殺されたという古代エジプトの王女アマネット。彼女は石の棺の中に生き埋めにされてしまいますが、それを見つけたのが偵察兵のニックでした。王女アマネットに「セテパイ」(選ばれし者)とされてしまったニックは、死の神セトを甦らせるためにその肉体を差し出さなくてはいけなくなったのです。
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』 作品情報
タイトル | ザ・マミー/呪われた砂漠の王女(The Mummy) |
監督 | アレックス・カーツマン |
公開 | 2017年7月28日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間51分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
(引用:MIHOシネマ)
死の神 セト
エジプト神話で「戦争の神」とされるセト。
映画『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』の中では「死の神」と描写されています。
邪悪な性格から不毛地帯の砂漠・無秩序・暴力の化身とされています。
そのセトと誓約を結び、自分から権力を奪った王とその家族を殺したのは歴史から抹殺された王女アマネットでした。
さらに彼女はセトに肉体を与え、人類に復讐しようとします。
しかし儀式の直前で捉えられた王女アマネットは生き埋めにされ、彼女に選ばれし者も殺されてしまいました。
そんな王女アマネットをこの世に甦らせたのがニックでした。
彼は現代の選ばれし者となり、王女アマネットはニックの肉体をセトに与えようとします。
セトは死に勝る生の力を持っている神です。
その神が肉体を手に入れ「生ける神」となれば、死を与えることもまた生を与えることもできる最強の神となってしまうのです。
しかしセトに肉体を与えるために必要なの柄に宝石が埋め込まれた短剣です。
それは王女アマネットがミイラにされ埋められた時に、十字軍によって盗み出されていました。
十字軍は聖地エルサレムをイスラム教の国から奪還するために作られた「聖地回復」のための組織です。
その遠征中に十字軍はセトの短剣を奪い、ヨーロッパに持ち帰り隠しました。
さらに柄から宝石を外し、セトが復活しないように短剣と宝石を別の場所に埋めたのです。
しかし王女アマネットのミイラが発見された時、同時に十字軍のお墓も発見され、宝石も発掘されてしまったのです。
王女アマネット・短剣・宝石。
統べたが揃った時、死の神セトにニックの肉体が与えられたのでした。
ジキルとハイド
「モンスターの警告」を意味する組織プロディジウム。
そこでは悪の検証が行われていました。
悪を封じ込め検証し滅ぼす彼らは、古代の悪を呼び起こし滅ぼす組織でした。
その組織のリーダーであるヘンリー・ジキル博士。
ジキルという名前を聞けばわかるように、彼はハイドというもう1人の人格も持ち合わせています。
普段はジキル博士として、注射をしてハイドの性格を抑え込んでいます。
しかし一旦ハイドが表に出てしまうとその性格は凶暴し、手に負えなくなってしまうのです。
ジキル博士はセトを滅ぼすためにニックの肉体を差し出し、セトが肉体を得たときに彼を殺そうと考えていました。
一方、悪の人格ハイドはセトと手を組み世界を混乱させ、手中に収めようと考えます。
(『ジキルとハイド』は人間の善と悪の二面性を描写していますが、この作品ではどちらにしろニックは自分の肉体をセトに差し出すことになっていました)
ニックはハイドの体に薬を注射し、ジキル博士を呼び戻します。
しかし悪を滅ぼそうとしている組織のリーダーは、悪の人格を持ち合わせる人物でもあったのです。
まとめ
悪を滅ぼす組織プロディジウムは、世界中に蔓延る悪であるモンスターを封じ込めようとしていました。
しかしそれが逆に「死の神」セトに肉体を与えることになってしまいました。
しかしセトが得た肉体は心の中に「善」を持っているニック。
彼は手にした力を人類を守るために使い続けるはずです。