映画『モールス』12歳の少年に突きつけられた究極の選択 「悪」になれるか

いじめられっ子の少年の前に現れた1人少女。雪の中裸足で歩く少女になぜだか少年は心惹かれてしまった。やがて心を通わせる12歳の少年と少女。少年にとってはそれは初恋と呼べるものだった。しかし少年に待っていたのは究極の選択だった。自分は悪になることができるのか?少年の出した答えは….

目次

映画『モールス』作品情報


モールス BD [Blu-ray]

タイトル モールス(Let Me In)
監督 マット・リーヴス
公開 2011年8月5日
製作国 アメリカ/イギリス
時間 1時間56分

Rotten Tomatoes

あらすじ

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しんしんと雪の降る小さな田舎の町。

母親と2人きりで暮らす12歳の孤独な少年、オーウェン。

いつも学校でいじめにあっている彼は、夜になると団地の中庭でひとり寂しく過ごしていた。

ある日、隣に引っ越してきたばかりの謎めいた裸足の少女アビーと出会う。

2人は夜の中庭で言葉を交わすようになり、少しずつうちとけていく。

その後、部屋の壁越しにモールス信号で連絡を取り合うまでになる2人だったが、やがてオーウェンはアビーの驚くべき秘密を知ってしまう。

折しも、町では残酷な猟奇殺人事件が連続して発生し、住民を恐怖に陥れていた。

(出典:https://www.allcinema.net/cinema/338758)

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孤独の中で見つけた光

12歳の少年オーウェンの前に現れた1人の少女。
雪の中裸足で歩く、どこか顔色の欲ない少女の名前はアビー。

なぜか彼女に惹かれるオーウェン。
それは孤独という共通点かあったからだ。

オーウェンの両親は離婚寸前で別居状態。
オーウェン自身は母親と暮らしているが、母と父の中は良くなかった。

離婚に向けて母親は弁護士を雇っている。
そして父親と電話で喧嘩していた。

家庭で孤独を感じているオーウェンは、学校でも孤独だった。
その見かけからオーウェンは「女の子」と呼ばれていじめられていた。

どこにも居場所のないオーウェンは、夜になるといつも公園で1人過ごしていた。
そこがある意味オーウェンの居場所だった。

その公園にやってきたのがアビーだ。
最初は打ち解けられない2人だったが、オーウェンはある日アビー家の物音を壁越しに聞いてしまう。

壁の向こうから聞こえてきたのは、暴れるような音と怒鳴り声だった。
オーウェンはこの時アビーは父親に虐待されていると思った。

これがきっかけでアビーに惹かれ始めるオーウェン。
やがてアビーも孤独なオーウェンに心を許した。
アビーもまた孤独だった。

やがて2人は公園ではなく、お互いの家やオーウェンの秘密の部屋で過ごすようになる。

オーウェンにとっては大切なガールフレンド。
しかし外から家の中で過ごすようになった時、オーウェンは初めてアビーの正体に気づくことになるのだ。

「愛」と「悪」

アビーはオーウェンと同じ12歳の少女のはずだった。
しかし彼女はずっと昔から12歳だった。

彼女はオーウェンに「血が必要なの」という。
そう彼女はヴァンパイアだったのだ。

驚きとショックを受けるオーウェンだったが、それでも彼女に惹かれる。

そして父親に電話してこんな質問をする。
[box class=”red_box” title=””]「この世に悪は存在すると思う?」
「人は邪悪になれる?」[/box]

アビーのことが好きだけど、血を得るために人を殺していいのか。
そんな葛藤がオーウェンの中で生まれていた。

アビーの父親は父親ではなかった。
彼はアビーのために「悪」を選んだ男だった。

それに気がついた時、オーウェンは一度は嫉妬し彼女から離れるが結局彼女を家に入れた。
やっぱり好きだから。

だからオーウェンは彼女と生きることを選んだ。
「愛」のために「悪」を選んだのだ。

それはアビーも同じだった。
彼女はいじめられているオーウェンを助けた。

それは血を必要とする自分のための「悪」ではなく愛するオーウェンを守るための「悪」だった。

12歳の少年が選択した答え。
アビーに血を運んでいた男の様子を見ても、この先オーウェンの未来は暗い。

それでも彼らは「愛」を選んだ。
2人で生きることを選択したのだった。

まとめ

12歳の男女の物語は、壮大なストーリーでもありました。

純粋無垢だからこそ出来たのかもしれない選択。

オーウェンはアビーのために生きることを選びました。

しかしそれは邪悪になることを意味しています。

それでも孤独な少年にとってアビーはたった1つの光だったのです。

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