映画『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』内容と解説 夫を伝説の大統領にした妻の決意

アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディの妻ジャクリーン・ケネディ。夫が暗殺されてから夫の葬儀が終わるまでの彼女の行動と心情を描いた『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』では最後までファーストレディであり続けようとするジャクリーンの葛藤が描かれていました。

目次

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』作品情報

タイトル ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命(Jackie)
監督 パブロ・ラライン
公開 2017年3月31日
製作国 アメリカ/チリ
時間 1時間40分

Rotten Tomatoes

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』あらすじ


ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命 Blu-ray

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1963年11月22日、ジョン・F・ケネディ大統領は、テキサス州ダラスでのパレードの最中に銃撃される。

目の前で愛する夫を暗殺されたファーストレディのジャッキーことジャクリーン・ケネディは、怒りと衝撃に震えていたが、悲しんでいる時間はなかった。

すぐに副大統領が新たな大統領に就任して激務を引き継ぎ、刻一刻と夫が過去の人になっていくのを目の当たりにしたジャッキーは、彼の名前と功績が後世に残るかどうかは、この数日間の自分の行動にかかっていると気付いたのだ。

自らの手で築き上げてきた<ケネディ伝説>を永遠にするために、ジャッキーは命の危険さえも顧みず、最後の使命に身を投じる──。

(出典:http://jackie-movie.jp)

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ジャクリーン・ケネディ

アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディの妻ジャクリーン・ケネディ。
ケネディ大統領がパレードの最中に暗殺される衝撃の映像は、誰もが一度は見たことある映像でしょう。

その時、隣にいて撃たれた彼の頭の破片を必死に拾うのが、妻であるジャクリーン・ケネディです。

その後、血のついたままの洋服でジョンソン副大統領の宣誓式に立ち会うなど、ケネディ第r頭領暗殺は彼女にとってショックと恐怖とパニックを招くものでもありました。

アメリカの女性のアイコン的だったジャクリーンが一瞬にして哀れな未亡人になってしまったのです。

動揺を隠せないながらも、夫であるケネディ大統領が忘れられないように懸命に夫を守ろうとする妻。
それは愛だけとは言い切れませんが、彼女のおかげでいまでもなお世界中の人がケネディ大統領の名前を覚えているのです。

元々夫婦仲は良かったとは言い切れない二人の関係。
女性好きの夫や、浪費家のジャクリーン。
そこにあったのは愛情だけではなく、彼女の強かさや虚栄心もあったかもしれません。
それでもファーストレディとして夫の立場を守るため、そして母として子供達を守るために夫の死後直後から戦い始めたのでした。

強さと強かさ

ケネディ大統領が第35代アメリカの大統領になったことで、ファーストレディとなったジャクリーン・ケネディ。

彼女はホワイトハウスのリフォームに取り掛かります。
歴代のファーストレディのリフォームにより近代化が図られていたホワイトハウスを、彼女は「人々が誇りに思う家」としてリフォームしなおしました。
その時に使ったお金は莫大な金額だったと言われています。
映画の中でもケネディ大統領すら批判したと描かれていました。

国民からも税金の無駄ずかいという批判が出ていた時、テレビカメラがホワイトハウスの中を中継しました。
ジャクリーン自身が案内人となり、紹介するホワイトハウスの内部。
多くの国民が見たこの番組で、気品のある姿を見せたジャクリーンは一気にアメリカ女性のアイコン的存在になります。

彼女の来ている洋服は常に注目される存在になったのです。
大統領暗殺事件の時に来ていたピンクのシャネルのスーツは事件の悲しみとともに、多くの人の記憶に残っています。

ファーストレディとして憧れの存在になったジェクリーンでしたが、夫が暗殺されるという悲劇とともにどん底に突き落とされます。
しかし彼女は動揺する心とパニックになる状況を必死で抑えながら妻として母としてファーストレディとしての強さを見せます。

血のついた服でジョンソン副大統領の宣誓式に立ち会ったのも彼女の強さなのかもしれません。
裏口から降りてくださいと言われても、「誰からも逃げません」と言って棺ととともに飛行機から降りたジャクリーン。
彼女はどんな状況でも強さを失わなかったのです。

それと同時に夫が忘れ去られてしまうことの寂しさも感じています。
大統領としてこれからの時に殺されてしまった夫。
の夫の名誉を守るために彼女は今度は強かさを見せて葬儀の準備に取り掛かったのでした。

伝説になったケネディ大統領

アメリカの歴代大統領で大統領中に暗殺された人物は4名います。

[box class=”glay_box” title=””]第16代大統領:エイブラハム・リンカーン
第20代大統領:ジェームズ・ガーフィールド
第25代大統領:ウィリアム・マッキンリー
第35代大統領:ジョン・F・ケネディ[/box]

映画の中でジャクリーンが運転手や看護師に確かめているようにジェームズ・ガーフィールドやウィリアム・マッキンリーの名前は誰も知りません。
でもエイブラハム・リンカーンのことはみんな知っています。
南北戦争や奴隷解放を成し遂げた人物だからです。

アメリカの偉大な大統領とされるエイブラハム・リンカーン。
彼は偉大な功績を残したことでどの時代でも彼は名を残しています。

このままでは夫であるジョン・F・ケネディはいつか忘れられてしまうという危機感をジャクリーンは感じます。
ジョン・F・ケネディは志途中でなくなってしまったからです。

弟のボビーも「これからだったのに」と言うセリフがあります。
リンカーンと自分たちのことを比べ、自分たちは何もしていないとボビーは嘆くのです。

その言葉を聞き、ファーストレディとして最後の仕事をしようと考えたジャクリーン。
それがあの忘れられない伝説のジョン・F・ケネディの葬儀になったのです。

危険がある中、棺とともにセントマシューズ教会大聖堂まで歩いたジャクリーン。
この映像は全世界で放送され多くの人の心に残りました。
厳かでで壮大な葬儀となったのです。

ジョン・F・ケネディが後世に名を残す伝説の大統領となった影には、ジャクリーンの強さと強かさがあったからなのです。

まとめ

多くの人が知っているジョン・F・ケネディ暗殺事件。

しかしその時その裏で何が起こっているかはわかりませんでした。

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』では、あの時の妻であるジャクリーンの気持ちが痛いくらい描かれています。

悲しさだけでなく現実との向き合い方。

夫が暗殺されても時間は流されていく中で、彼女がなし得た行動。

それは妻として見せた最高の振る舞いだったのかもしれません。

 

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