1969年8月15日から3日間に渡って開かれた「Woodstock Music and Art Festival」。40万もの人が集まった伝説の野外フェスの記録が、準備から終了まで全て残されています。なぜ彼らはこのフェスティバルに集まったのか?そこで何が起こっていたのか?この映像を見れば全貌が見えてきます。
『ウッドストック ~伝説の音楽フェス 全記録~』作品情報
タイトル | ウッドストック ~伝説の音楽フェス 全記録~(Woodstock: Three Days that Defined a Genaration) |
監督 | バラク・グッドマン |
公開 | 2019年8月6日 |
製作国 | アメリカ |
『ウッドストック ~伝説の音楽フェス 全記録~』あらすじ
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ウッドストックを企画したのは、大規模な野外コンサートの運営の経験のない4人の若者達。
当初予定していた会場は、ヒッピーを嫌う保守層の抵抗から変更を余儀なくされ、突貫工事の設営は開演後も続いた。
さらに、予想を上回る若者が全米から集まり、周辺の道路は身動きができない程の渋滞。
出演アーティストも急遽ヘリコプターで会場入りすることに。
様々な混乱の中、リッチー・ヘブンスの歌声で、世紀のコンサートは幕を開ける。
(出典:https://www6.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/?pid=190903)
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カウンターカルチャー
1960年代のアメリカの若者達は既存の体制を拒絶しました。
親に対してもコミュニティに対してもビジネスに対しても、すいべてに置いて拒絶したのです。
ベトナム戦争に突入していく時代の中で若者達は政府や親に対して運動を起こします。
それがカウンターカルチャーと呼ばれ、音楽やアートやファッションにも大きな影響を与えたのでした。
ヒッピーと呼ばれる人達がカウンターカルチャー時代のファッションの代表でもあります。
彼らは自由よ愛と平和を求めて一台ムーブメントを巻き起こしたのでした。
毎日テレレから流れるベトナム戦争のニュースを見て、多くの若者達は心を痛めていました。
そしてそんな彼らを癒したのが音楽であり、アートだったのです。
この動きはアメリカだけでなく、イギリスでも起きていました。
イギリスに代表されるカンターカルチャーの代表がビートルズです。
そしてその流れは世界中に広がり1970年代には日本でもカウンターカルチャーがブームが起きました。
ウッドストック・フェスティバル
1969年8月15・16・17日の3日間に渡って行われた野外フェスは、40万人もの人が集まり伝説的なフェスになりました。
ウッドストックを企画したのは4人の若者です。
コンサートを開催した経験があったのたたった1人でしたが、若者たちは仲間を集めながらウッドストック・フェスバル実現に向けて動き出しました。
場所も決まりチケットも売り出して着々と準備が行われていましたが、会場となるウォールキルの住民たちから不満が出てきます。
準備に当たっている人の格好が問題でした。
明らかにヒッピースタイルの彼らを、住民は不安視し嫌ったのでした。
保守的な町でもあったため、結局このウォールキルでの開催はできなくなってしまいます。
それでもチケットはすでに売り出されているので、中止はできません。
彼らは新たな場所を探し、ニューヨーク州サリバン郡ベセルの農場を借りることができたのです。
少しは住民からの不満も出たようですが、住民の人はこの町に来る若者を見守っていました。
のちに、食料が足りなくなった時は、住民がウッドストックに集まった若者に食料を調達してくれました。
予想以上の人が集まり、チケットの回収ができなくなったためフリーライブと急遽変更します。
準備不足ではありましたが、それでもライブはスタートしました。
混乱する運営陣を助けてくれたのはヒッピーコミュニティーの「ホッグファーム」の人たちでした。
彼らが警備に当たり、ドラッグで苦しむ人を解放し、そして食料も提供してくれたのです。
若者たちは助け合いながら3日間を過ごし、音楽とアートに没頭したのでした。
ウッドストック出演者
8月15日
・リッチー・ヘブンス
・スワミ・サチダナンダ
・スィートウォーター
・バート・ソマー
・ヴィ・シャンカール
・ティム・ハーディン
・メラニー・ソフィカ
・アーロ・ガスリー
・ジョーン・バエズ
8月16日
・ザ・クイル
・カントリー・ジョー・マクドナルド
・ジョン・セバスチャン
・サンタナ
・キーフ・ハートリー・バンド
・インクレディブル・ストリング・ バンド
・キャンド・ヒート
・マウンテン
・グレイトフル・デッド
・クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル
・ジャニス・ジョプリン
・スライ&ザ・ファミリー・ストーン
・ザ・フー
・ジェファーソン・エアプレイン
8月17日
・グリース・バンド
・ジョー・コッカー
・カントリー・ジョー・アンド・ザ・フィッシュ
・テン・イヤーズ・アフター
・ザ・バンド
・ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ
・ジョニー・ウィンター、フィーチャリングエドガー・ウィンター
・クロスビー、スティルス&ナッシュ
・ポール・バターフィールド・ブルース・バンド
・シャ・ナ・ナ
・ジミ・ヘンドリックス
まとめ
自由と平和を求めた若者たちが40万人も集まったウッドストック。
保守的な大人たちは彼らを敵視していましたが、3日間暴動も争いもなく無事に終えることができました。
それは他人を助ける若者たちの多くの愛が溢れていたからです。
また混乱が起きそうな時に若者たちを見守る大人が助けてくれたからでもありました。
他人を愛し助け合う人間としての美しい姿が、ウッドストックの3日間では見られました。
ウッドストックに参加した若者たちは大人になった今、この世界情勢を見てどう感じるのでしょうか?そしてどんな気持ちで当時の音楽を聞くのでしょうか?
平和と愛が溢れていたウッドストックを見て、そんな風に感じてしまいました。