スティーヴン・スピルバーグ監督が製作した『未知との遭遇』は、宇宙人と人間のファーストコンタクトの物語となっていました。のちに『E.T.』や『A.I.』などで宇宙人の作品を作りますが、その始まりは『未知との遭遇』からでした。
『未知との遭遇』作品情報
タイトル | 未知との遭遇(Close Encounters of the Third Kind) |
監督 | スティーヴン・スピルバーグ |
公開 | 1978年2月25日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 2時間18分 |
Rotten Tomatoes
『未知との遭遇』あらすじ
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ある日、ラコーム率いる調査団がメキシコの砂漠で第二次大戦時の戦闘機を発見する。
それは、消失当時と変わらぬ姿で残っていた。
一方アメリカのインディアナ州では、町一帯の停電を調べていた電気技師ロイがUFOのような光を発見。
以来、彼はこの不思議な光にすっかり魅了され、その正体を探っていく。
やがて、光が行き着く先はワイオミング州のデビルズ・タワーという山だと判明するのだが…。
(出典:https://movie-tsutaya.tsite.jp/netdvd/dvd/goodsDetail.do?titleID=1244387395&pT=null)
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宇宙人に取り憑かれた男
ある日UFOの光を目撃した男ロイ。
彼はその日からUFOに取り憑かれてしまいます。
家族に捨てれれることになってまでもUFOの光の真実を知りたかったロイですが、彼を演じたのは同じくスピルバーグ監督作品の『ジョーズ』でサメの研究に没頭していた学者を演じたリチャード・ドレイファスでした。
『ジョーズ』では市長がサメを市民から隠しましたが、『未知との遭遇』では政府がUFOの存在を国民から隠します。
それでもその正体を知りたかったロイは、周囲からみるとおかしくなってしまったかのように見えるほどUFOに取り憑かれてしまったのです。
その行動により家族に捨てられてしまいます。
出て行った妻に電話するロイでしたが、テレビでデビルスタワーを見るとすぐにそこに出かけてしまいました。
そしてここからは家族のことは思い出さずに、UFOのことだけに夢中になってしまいます。
たどり着いた場所で政府が宇宙人とコンタクトを取ろうとしていることを知ったロイ。
彼はそこで見たUFOと宇宙人にもっと興味を持ちます。
そしてその気持ちが宇宙人にも選ばれ、彼はUFOにのり去ってしまいました。
『ジョーズ』ではサメに没頭した学者、『未知との遭遇』ではUFOに取り憑かれたロイ、彼らは自分の目的を達成するためには危険を顧みずに、大胆な行動に出ます。
そして政府が隠している真実を突き止めようとするのです。
自分自身の興味のためなら一心不乱に突き進む主人公たち。
それはもしかするとスピルバーグ自身のことを描いていたのかもしれません。
『未知との遭遇』が劇場作品3作だったスピルバーグ監督ですが、ここから先たくさんの作品を作り続け世界に名を残す監督となりました。
主人公たちのように、スピルバーグ自身も映画作りに没頭していったのです。
ファーストコンタクト
『未知との遭遇』は人間と宇宙人が初めて交信するファーストコンタクト物語です。
原題は『Close Encounters of the Third Kind』で第三種接近遭遇という意味です。
第一種は目撃で第二種は物的証拠そして第三種が接近遭遇となります。
パイロットや市民が謎の光を目撃し、戦闘機や貨物船が突然砂漠に姿を表します。
不思議なことが起こり始めた時、政府は宇宙人と近くでコンタクトする準備をしていました。
そしてその事実に気がついたのがロイでした。
普通の一般人だったロイが、UFOに取り憑かれて宇宙人とともに去っていく物語でした。
スピルバーグ監督は宇宙人とのコンタクトについてこの後も作品を作ります。
『E.T.』や『A.I.』がその代表作ですが、インディジョーンズのなかでも宇宙人のことを描いていました。
さらに『宇宙戦争』でもエイリアンが登場します。
『宇宙戦争』では人間と戦う地球外生物でしたが、それ以外は人類に友好的な宇宙人が描かれています。
スピルバーグ監督の描く宇宙人。
その始まりは『未知との遭遇』だったのです。
まとめ
1977年に公開された『未知との遭遇』。
この後にもたくさん宇宙人の物語やファーストコンタクトの作品は作られますが、何年経ってもファーストコンタクトの代表作とされているのが『未知との遭遇』です。
多くの人の心に残る作品で、多くの人を魅了した作品なのです。
ロイがUFOに夢中になったように、この作品を見て宇宙人に興味をもったりスピルバーグ監督のSFの世界に虜になった人もたくさんいます。
そしてその作品の主人公はスピルバーグ自身を投影した姿でした。