青春学園映画『スパイダーマン:ホームカミング』高校生の成長物語

2度目のリブート作品となった『スパイダーマン:ホームカミング』はMCUの物語として戻ってきました。「スパイダーマン」はアメコミのヒーローですが、今作の物語は青春学園映画となっていて、随所に1980年台の名作の青春映画が散りばめられています。ここではそんな元になった青春映画を紹介します。

目次

『スパイダーマン:ホームカミング』作品情報


スパイダーマン:ホームカミング (字幕版)

タイトル スパイダーマン:ホームカミング(Spider-Man: Homecoming)
監督 ジョン・ワッツ
公開 2017年8月11日
製作国 アメリカ
時間 2時間13分

あらすじ

(引用:MIHOシネマ

青春映画「スパイダーマン」

新たなリブート作品となった『スパイダーマン:ホームカミング』を、監督のジョン・ワッツは「高校生の成長物語」と言っています。

この作品を作るために監督はたくさんの青春映画を見直したそうですが、その中でもジョン・ヒューズ監督の作品がお気に入りのようです。

ここでは『スパイダーマン:ホームカミング』の基盤にある、1980年代の名作青春映画を取り上げています。

フェリスはある朝突然に


フェリスはある朝突然に (字幕版)

『スパイダーマン:ホームカミング』の中でも一瞬映像が使われていますが、ジョン・ヒューズ監督の代表作の1つが1986年に公開された「フェリスはある朝突然に」です。

「フェリスはある朝突然に」では主人公のフェリスはある朝学校をサボって人生を楽しみますが、『スパイダーマン:ホームカミング』では、ピーター・パーカーはトニー・スタークに認めてもらうために、学校をサボってバルチャーを捕まえようとします。

また武器の密売を見つけたピーターは彼らを追いかけますが、このシーンは『フェリスはある朝突然に』のラストで学校をサボったことが親にバレないように、フェリスが走って家に帰るシーンそっくりです。

このピーターが人の家の庭を突っ切るシーンで、プールがある家のテレビに映っていたのが『フェリスはある朝突然に』で、フェリスがピーターと同じように庭を走る場面でした。

ちなみにこの時ピーターは「いい映画」と叫びながら去っていきました。

ジョン・ワッツ監督は『フェリスはある朝突然に』にオマージュを捧げていて、『フェリスはある朝突然に』とそっくりのポスターも製作しファンを喜ばせてくれています。

プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角


プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角 (字幕版)

ジョン・ワッツ監督がジョン・ヒューズ監督作品の中で1番好きな映画は『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』だそうで、『スパイダーマン:ホームカミング』の中でもこの映画を思い出させる展開があります。

『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』では主人公の女子高生がプロムに行く物語ですが、『スパイダーマン:ホームカミング』ではピーターは憧れの人とホームカミンングに向かいます。

『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』で、プロムに行くことを決めた冴えない主人公のアンディにアドバイスしてくれたのはバイト先のオーナーのイオナという女性でしたが、『スパイダーマン:ホームカミング』でホームカミングに行くピーターを助けてくれたのはメイおばさんでした。

このようにピーターがホームカミングに行くまでのシーンで、ジョン・ワッツ監督の好きな映画『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』を思い出すことができるようになっていました。

ブレックファスト・クラブ


ブレックファスト・クラブ (字幕版)

1985年に公開された『ブレックファスト・クラブ』もジョン・ヒューズ監督の代表作で、『フェリスはある朝突然に』同様に、ジョン・ワッツ監督はそっくりのポスターを作成しています。

『ブレックファスト・クラブ』は学校内のヒエラルキーを描いた映画でしたが、それぞれグループの違う学生が同じ時間を過ごす物語です。

『スパイダーマン:ホームカミング』では、そこまで露骨な学校内のグループは描かれていませんでしたが、ピーターはどちらかというと学校では人気者ではありません。

ただ学力大会に参加するピーターが所属するチームには様々なタイプの生徒がいて、それは『ブレックファスト・クラブ』の中で描かれている5人と同じでした。

普段の学校生活では違うグループだけど部活の時だけはみんな一緒に過ごすという設定が、『ブレックファスト・クラブ』を思い出させる設定になっていました。

まとめ

MCUのヒーロー映画『スパイダーマン:ホームカミング』は、監督が大好きな青春映画が詰まった作品になっていて、ヒーロー映画というよりは学園青春映画になっていました。

ピーターと同じような学生達がみても楽しめる作品であると同時に、1980年代に青春を過ごしまた今では名作となった学園青春映画を見た年代の人たちも楽しめる物語です。

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参考資料:ジョン・ワッツ監督インタビュー

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