スプリングフィールドで弁護士として働き始めた若きリンカーン。そんな弁護士時代のリンカーンを描いた作品が映画『若き日のリンカーン』です。リンカーンが裁判で弁護する内容はフィクションですが、のちの彼の姿に繋がる志を知ることができます。ここでは映画の中で描かれるニューセイラムにいた頃のリンカーンと弁護士になったリンカーンを見ていきます。
『若き日のリンカーン』作品情報
タイトル | 若き日のリンカーン(Young Mr. Lincoln) |
監督 | ジョン・フォード |
公開 | 1939年5月30日(アメリカ)1951年1月24日(日本) |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間40分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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イリノイ州ニュー・セレムでささやかな雑貨屋を営んでいたエイブラハム・リンカンは、人々にすすめられて州議会選挙に立候補したが、愛し合っていたアン・ルトレッジに先立たれた後、彼女の生前の期待に応えるため、法律家として立つ決心をかためた。
彼はスプリング・フィルドに出て、友人のジョン・スチュアートと法律事務所を開いたが、彼の機智とユーモアに富んだ弁護士振りは次第に人の注目をひいていく。
(出典:https://eiga.com/movie/51105/)
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ニューセーラム時代
エイブラハム・リンカーンは1809年2月12日、ケンタッキー州で生まれます。
農民で大工だった父に育てられたリンカーンは、幼い頃から斧を使って薪割りを行なっていました。
彼が薪割りが得意なのは、そんな幼少時代にあります。
その後、彼が8歳の1816年に家族でインディアナ州に引っ越しています。
映画の中でも描かれているように、奴隷州であったケンタッキー州では貧しい白人は生計を立てることが難しかったのです。
そこでリンカーン一家は、自由州であるインディアナ州に引っ越しました。
この地で母を亡くしたリンカーンでしたが、本をたくさん読み独学で色んなことを学びました。
その後21歳になったリンカーンは家を出てイリノイ州のニューセーラムに向かいます。
映画『若き日のリンカーン』はこの地で人気者になったリンカーンが、1832年に政治家として立候補するところから始まります。
この地でリンカーンは、アン・ラトリッジという女性と出会い恋に落ちます。
(この女性がリンカーンの初恋の相手だったと言われています。)
しかしアンは1835年に亡くなってしまいます。
この地で最初の選挙は負けてしまったリンカーンでしたが、この頃彼は弁護士になることを決意します。
さらに1834年での州議会議員選挙では見事に当選し、政治家としても活動を行うことになるのです。
スプリングフィールド時代
弁護士資格を取得したリンカーンは1837年イリノイ州のスプリングフィールドに向かいます。
ここでジョン・ドット・スチュアートの法律事務所で働くことになりました。
ちなみにこのジョン・ドット・スチュアートはのちにリンカーンが結婚することになるメアリー・ドットのいとこです。
この地で州議会議員を務めまた弁護士として働いたリンカーンは、1839年メアリー・ドットと出会います。
そして恋を実らせた2人は1842年に結婚することになりました。
映画『若き日のリンカーン』の中ではメアリー・ドットと出会った頃に弁護士として活躍するリンカーンの姿が描かれています。
またリンカーンはこの土地で、彼の人生において重要な人物となるスティーブン・ダグラスとも出会っています。
映画の中にも登場するダグラスは、ホイッグ党のリンカーンとは敵対関係にある民主党の党員でありまたイリノイ州の判事でもありました。
のちにリンカーンはこのダグラスと大統領候補として戦うことになるのです。
まとめ
映画『若き日のリンカーン』では、弁護士時代のリンカーンの姿を見ることができます。
それと同時にスプリングフィールドでリンカーンがどのように過ごしていたかなど、若い頃のリンカーンについて知ることもできます。
大統領になる前のエイブラハム・リンカーン。
彼がどんな弁護士だったのかを知ることができる作品、それが映画『若き日のリンカーン』です。