映画『戦火の馬』第一次世界大戦の西部戦線を駆け抜けた一頭の馬

イギリスのデヴォン州に住むアルバートが育てていた一頭の馬ジョーイ。しかしやがて第一次世界大戦に突入するとジョーイはイギリス兵とともに戦地へ向かうことになりました。1914年から1918年にかけて行われた第一次世界大戦でジョーイが向かったいくつかの戦地。ここではジョーイが駆け抜けた戦地を見ていきたいと思います。

目次

『戦火の馬』作品情報


戦火の馬 [Blu-ray]

タイトル 戦火の馬(War Horse)
監督 スティーヴン・スピルバーグ
公開 2012年3月2日
製作国 アメリカ
時間 2時間26分

Rotten Tomatoes

あらすじ

(引用:MIHOシネマ

ジョーイが駆け抜けた戦地

イギリスのデヴォン州でアルバートの元で育てられた一頭の馬ジョーイ。
荒れ果てた農地を耕しアルバートの家計を助けるまでに成長しました。

しかしやがて世界は第一次世界大戦に突入しました。
1914年8月4日、イギリスはドイツに宣戦布告します。

この戦争によりジーイはイギリス兵士の手に渡り、イギリス軍とともに戦争に向かうことになります。

1914年キエヴルシェン

ドイツ軍がベルギーに侵攻したことでドイツ軍に宣戦布告したイギリス軍は、宣戦布告後からわずか3日後にドーバー海峡を渡りフランスへ向かいました。

もちろんジョーイもともにフランスに渡ります。

『戦火の馬』の中では、イギリス軍はキャンプをしているドイツ軍に背後から奇襲をかける作戦に出ます。

しかしドイツ軍は攻撃されてもいいように充分に準備をしていました。

イギリス軍の騎兵隊はサーベルでドイツ軍のキャンプに攻撃を仕掛けましたが、ドイツ軍は機関銃応戦します。

サーベルと機関銃。
勝負はすぐにつきました。

勝利したドイツ軍は生き残ったジョーイを自分たちの馬にしたのです。

実際、1914年の8月半ばから後半のドイツ軍対イギリスとフランスの連合軍の戦いはドイツ軍が勝利を収めています。

第一次世界大戦が始まったばかりの頃は、ドイツ軍の方が優位に戦いを進めていました。

1918年ソンム川

ドイツ軍の優勢で始まった戦いは、ドイツ軍の勢いは止まらずパリに向かって侵攻を進めます。

最初は劣勢だった連合軍でしたが、フランス軍がドイツ軍のパリの侵攻を止めたことで、流れが変わります。

そして第一世界大戦の西部戦線は、膠着状態に入っていったのです。
ドイツ(ドイツが占領したベルギー)とフランスとの間にそれぞれが塹壕を作り、戦いは塹壕戦になりました。

その戦いは1914年〜1918年の4年間続くことになりました。

映画『戦火の馬』では、そんな塹壕戦の1つである1918年のソンムの戦いが描かれています。

ソンムでは1916年に一度激しい戦いが行われていて、両軍とも多くの兵士が亡くなっていました。
しかし1918年に再びソンムで激しい戦いが起こります。

この頃には膠着状態だった塹壕戦にも動きが起き始めます。
1917年にアメリカが連合軍側に加わったことで、ドイツ軍は押されはじめたのです。
そしてこのソンムの戦いでドイツ軍は後退することになったのでした。

ジョーイが駆け抜けたドイツ軍と連合軍の塹壕の間。
ここは無人地帯(ノーマンズランド)と呼ばれ、誰も立ち入ることができない地帯です。
一歩でもこの中に足を踏み入れれば、激しい銃弾が飛んできてしまうのです。

しかしジョーイはそんな無人地帯を駆け抜け生き延びました。
だからジョーイは奇跡の馬と呼ばれたのです。

その後ジョーイはアルバートと再会することができますが、アルバートは毒ガス攻撃で目が見えない状態でした。
この第一世界大戦は、初めて毒ガスが使われた戦いでもあります。
また劇中に登場した戦車も初めて戦争で使用されました。

1914年に始まった第一世界大戦。
1918年11月11日にドイツは連合国との休戦協定に調印します。

そしてやっと第一次世界大戦は終了したのでした。

ジョーイとアルバートもようやく故郷に戻ることができたのでした。

まとめ

第一次世界大戦が始まったことによって、戦争の馬となったジョーイを描いた映画『戦火の馬』。

それはジョーイの足取りを追うことで、第一次世界大戦の西部戦線の戦いを見ることができる映画でもありました。

誰も踏み込むことのできないノーマンズランドを生き抜いたジョーイ。

そこではジョーイを巡って一時的にイギリス軍とドイツ軍の兵士と友情も芽生えました。

そして最後にはアルバートと再会できたジョーイは、本当に奇跡の馬でした。

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