ドキュメンタリー『ステロイド合衆国 〜スポーツ大国の副作用〜』アメリカで成功者となるために


ステロイドに手を出す人、それはスポーツ選手だけでなく一般人にもたくさんいます。一体なぜアメリカ人はステロイドに手を出してしまうのか?そこにはアメリカの根強い文化の1つである「勝利」が大きく関わっていました。また成功を手にするために薬物を使用するアメリカ人。それはステロイドだけではなかったのです。

『ステロイド合衆国 〜スポーツ大国の副作用〜』作品情報


ステロイド合衆国 ~スポーツ大国の副作用~ [DVD]

タイトル ステロイド合衆国 〜スポーツ大国の副作用〜(Bigger Stronger Faster)
監督 クリス・ベル
公開 2010年12月26日
製作国 アメリカ
時間 1時間45分

Rotten Tomatoes

あらすじ

アーノルド・シュワルツェネガー、ハルク・ホーガン、シルヴェスタ・スターローン等に憧れ、ステロイドを使用し続けている監督自身の兄と弟のエピシード。

また、プロスポーツ選手や医療系のエキスパートたちへのステロイドに関するインタビューを通して進行するドキュメンタリー。

「ステロイドの使用はアメリカ社会を反映している」という真実を暴く。

(出典:© 1996-2020, Amazon.com, Inc. or its affiliates)

ステロイド

ステロイドとはそもそも体内の中で作られる副腎皮質ホルモンの1つのことだが、普段私たちが耳にするステロイドは医薬品のことが多い。

その薬であるステロイドが意味するのは、体内のホルモンを人工的に合成したものである。

いくつか種類があり

・コルチゾン:身体の炎症を治癒する
・ピル:エストロゲンなどから作られ、女性特有の病気に使用される
などがある。

しかし特に問題視されているのが、アナボリック・ステロイドで、テストテロンから作られ筋肉増強を促して疲労を回復させる作用がある。
そしてこれがオリンピックやメジャーリーグなどで問題となっている。

しかしそれはスポーツ界だけの問題に限らず、一般人の間でも普通に普及している。
『ステロイド合衆国 〜スポーツ大国の副作用〜』の監督のクリス・ベルの兄と弟もステロイドを使用し体を大きくしていた。

なぜ彼らはステロイドを使用してしまったのか?
そこには彼らが子供の頃見たスターのぞ存在が大きかった。

・ハルク・ホーガン
・シルヴェスタ・スターローン
・アーノルド・シュワルツェネガー

テレビの中で活躍するスターはマッチョが多く、彼らはみんな成功者だった。
それを見た少年たちは体を大きくすることに憧れる。
そしてやがてステロイドに手を出すようになってしまったのだ。

薬物を使用してまで大きくマッチョになりたかったベル兄弟。
しかし彼らの憧れの存在だった3人もまた、ステロイドを使用してあの肉体を作り出していた。

子供の頃に憧れたスターの肉体は偽物で、また自分たちも偽物肉体を作り出している。
しかし彼らにとってそれは問題ないことなのだ。
なぜなら彼らにとって最強の男こそ成功者なのだから。

勝利者=アメリカ人

スポーツ選手は体を大きくしたい人たちが使用するステロイド。
しかし実際は彼ら以外にも普通の市民たちが薬物を使用しているのだ。

向精神薬を使用する多くのアメリカ人。

・AV男優
・戦闘機のパイロット
・学生
・演奏家

など、彼らは普通に薬物を使用していた。

薬物を使用することで色んな効果がある。

・長時間労働
・集中力UP
・緊張を和らげる

これらの効果を得るために多くの人が薬物に手を出していた。

またアメリカのテレビでは多くの薬やサプリメントのCMが流されている。
しかしそのサプリメントの内容は、怪しいもののたくさんある。

多くの人が修正された嘘の広告だと知らずにサプリメントに飛びつく。

なぜなら彼らは筋肉信仰だからだ。

マッチョでかっこいい肉体の男性。
痩せていて美しい姿の女性。

そんな体に憧れるアメリカ人。
そしてそんな肉体の持ち主が、成功者になれると多くの人が信じているのだ。

アメリカンドリームは勝利した人しか手に入れることの出来ない者。
多くの人がアメリカンドリームを手にするために、薬を使って嘘の自分を作り出しているのだ。

それは「勝利者」=「成功者」というアメリカの文化でもある。
勝利が全てというアメリカ合衆国。
それがステロイドや薬物文化を作り出してしまったのかもしれない。

まとめ

「夢を叶えるため、成功するためなら何をしてもいいのか?」

監督の母親が語った言葉が、『ステロイド合衆国 〜スポーツ大国の副作用〜』の全てを表しています。

強くあることが当たり前の国の中で成功者として生き残るために、アスリートも一般人も気がつけば薬に頼るしかなくなっていました。

しかし1番の問題は、その根本に彼らが気がついていないということなのかもしれません。