映画『ウォルト・ディズニーの約束』父を救うためにやってきたのがメリー・ポピンズだった


1965年に日本で公開された『メリー・ポピンズ』。日本だけでなく世界中で愛される名作として今も人気のディズニー映画です。しかしこの映画をスムーズには作られませんでした。なぜなら『メリー・ポピンズ』には原作者P.L.トラヴァースの個人的な想いが強く込められていたからです。『ウォルト・ディズニーの約束』ではそんな『メリー・ポピンズ』の裏側を覗くことができます。

『ウォルト・ディズニーの約束』作品情報


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タイトル ウォルト・ディズニーの約束(Saving Mr. Banks )
監督 ジョン・リー・ハンコック
公開 2014年3月21日
製作国 アメリカ/イギリス/オーストラリア
時間 2時間5分

Rotten Tomatoes

あらすじ

長年にわたり『メリー・ポピンズ』映画化を目指すウォルト・ディズニーは、ついに原作者P.L.トラヴァースと共に映画の製作に入る。

しかし、彼女は提案する脚本やアイデアをことごとく否定しはじめ、製作は難航していく。

なぜ彼女は頑なに映画化を阻むのか。

名作映画誕生に隠された真実とは。

(出典:https://www.disney.co.jp/studio/liveaction/1253.html)

『メリー・ポピンズ』


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1964年に製作された『メリー・ポピンズ』。
風に乗ってやってきた魔法が使える家庭教師のメリー・ポピンズとバンクス家の子供達の物語は、世界中で大ヒットし今でも愛されている名作の1つです。

アカデミー賞では5部門で受賞し、映画の中で歌われた「チム・チム・チェリー」を耳にしたことがある人も多いはずです。

アニメの合成も当時話題となり、大人から子供までみんなが愛する家族で楽しむ作品になりました。

しかし原作者のP.L.トラヴァースはそんな楽しいつもりでこの『メリー・ポピンズ』を執筆したわけではなかったのです。
あくまで『メリー・ポピンズ』は彼女の個人的な物語でした。

幼い頃の辛い体験。
それが彼女に『メリー・ポピンズ』を書かせたのです。

彼女が大好きだった父親に対する想い。
幼いパメラは愛する父親を助けたかったのです。
そして父親を助けるためにやってきたのが、メリー・ポピンズだったのです。

映画の中では母親の姉、パメラにとっての叔母さんがメリー・ポピンズの元になっていました。
叔母さんはパメラの家を助けにやってきてくれます。
しかし、それでも父親は助けられませんでした。

父親の事を忘れられずに大人になったトラヴァース夫人。
彼女の書いたメリー・ポピンズは父親を救うためにやってきたのでした。

P.L.トラヴァース


風にのってきたメアリー・ポピンズ (岩波少年文庫)

世界中で多くの子供達が読んだ児童書『風にのってきたメアリー・ポピン』。
ウォルト・ディズニーの娘のその1人でした。
そして娘のためにもなんとしても『メリー・ポピンズ』を映画化したいと考えました。

そんな『風にのってきたメアリー・ポピンズ』の原作者が『ウォルト・ディズニーの約束』の主人公のP.L.トラヴァースです。
彼女が書いたこの本は1934年に出版されました。

そして多くの子供達に読まれる児童書になったのです。

ウォルト・ディズニーは映画権を得るために20年間費やしました。
それはトラヴァース夫人がなかなか映画化に賛成しなかったからです。
彼女は映画化を拒み続けました。

なぜならそれは彼女にとってとても個人的な作品だったからです。

しかし家を守るためにお金が必要だったトラヴァース夫人は、仕方なく権利を売ります。
ただし彼女は『メリー・ポピンズ』の映画化に対して、たくさんの条件をだしました。

その様子が『ウォルト・ディズニーの約束』の中で描かれているのです。

口うるさく聞こえることあるトラヴァース夫人の出すいくつもの条件。
それは嫌がらせではなく、『メリー・ポピンズ』が大切で愛しているからこその条件でした。

映画の中でトラヴァース夫人は製作スタッフとの会話を全て録音していました。
これは事実でした。
映画の最後に録音された本物の彼女とスタッフのやりとりが流れます。

このテープがあったからこそトラヴァース夫人の伝記映画『ウォルト・ディズニーの約束』が誕生したのですが、そこには細かい事にも妥協しないトラヴァース夫人の声が残っていました。

それだけ父親を救いたかった彼女の思いが詰まっているのが、『メリー・ポピンズ』なのです。

まとめ

『メリー・ポピンズ』の製作過程を描いた映画『ウォルト・ディズニーの約束』。

この映画を見ると『メリー・ポピンズ』の本当の意味を知る事ができます。

そしてそれは原作者P.L.トラヴァースの、幼い頃の切実な思いから誕生した物語だったと分かるのです。

この映画を見るともう一度『メリー・ポピンズ』を見直したくなるはずです。