2008年9月15日に投資銀行のリーマン・ブラザーズは経営破綻します。この破綻が市場最悪の金融危機を引き起こしてしまいました。そして多くの人がリストラされてしまい、世界中で失業者が溢れてしまいました。『カンパニー・メン』ではそんなリーマンショック後に、リストラせれてしまった3人の男性の物語です。
『カンパニー・メン』作品情報
タイトル | カンパニー・メン(The Company Men) |
監督 | ジョン・ウェルズ |
公開 | 2011年9月23日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間44分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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ボストンの大企業GTXに勤めるエリート・ビジネスマン、ボビー・ウォーカーは、愛する妻マギーと2人の子どもたちに囲まれながら何不自由ない幸せな毎日を送っていた。
ところが、その順風満帆な人生は、リーマン・ショックによって一夜にして暗転してしまう。
会社側の突然のリストラ通知に為す術もないボビー。
しかも解雇手当はたったの12週間分。
それでも最初はすぐに再就職できると高を括っていたものの、不採用の連続に自信もプライドも打ち砕かれていく。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/340401)
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総合商社
映画『カンパニー・メン』の中に登場する企業は、大手総合商社のGTXです。
もともと造船事業からはじまっったこの企業はいまでは幅広いサービスを取り扱っています。
医療や発電など、社長は「アメリカの重工業は死んだ」と断言します。
鉄鋼、自動車、そして副社長のジーンが担当していた造船と。
社長は赤字の続く、造船所を閉鎖し3000人の社員をリストラしました。
それでもさらに5000人もリストラしようとしています。
社長は社員のことよりも株主のことばかろ考えていたのです。
会社を買収されないように、株主に対しる責任のためにここまで会社を大きくした社員を次々と切り捨てたのでした。
そんな社長の年収は2200万ドル。
さらに結局買収した会社の株を6億持っています。
会社を大きくすることだけそして自分が儲けることばかり考えていた社長は、ジーンにあっさり「市場で生き残るためにリストラした」と言います。
最後まで社長は社員の生活のことは頭になかったのでした。
ジーンは株価が上がるための事業だけを残した社長が許せませんでした。
社員のことではなくて、株価のだけを気にしている社長が許せなかったのです。
自分の手で船作っていたジーン。
それが今では書類仕事に埋もれる日々です。
そんな中、友人でもありともに会社を立ち上げた社長の行動を見て、彼はもう一度再出発することを決意したのでした。
ローン地獄
『カンパニー・メン』の主人公のボビーの年収は12万ドル。
家を買い、高級車に乗る豪華な暮らしを送っています。
そんなボビーは会社をクビになると、一気に生活できなくなってしまいました。
12万ドルももらっていたならと思ってしまいますが、ボビー家族は家のローンやゴルフ会員権のローンに追われることになってしまったのです。
まだまだこの先年収が上がると思って買った家や組んだローン。
その希望が絶たれてしまい、残ったのはローン地獄だったのです。
それはフィルも同じです。
大手商社に30年も務めて、今では重役のフィル。
彼もきっとそれなりにお給料をもらっていたはずです。
しかし、大学生の娘の学費を払わなくてはいけないのです。
アメリカの大学の学費はとても高いと言われています。
それは60歳手前のフィルにとっても大きくのしかかる金額だったのです。
しかも60歳の前の彼には再就職先はありません。
フィルに待っていたのはボビーよりも辛い現実でした。
まとめ
リーマンショック後にクビになった男たちの人生を描いた『カンパニー・メン』。
株価に振り回され人生を壊されてしまった彼らでしたが、株価ではなく自分の手で物を作る素晴らしさに気がつきました。
ジーンは昔自分がやっていたように、そしてボビーは兄の家を作る姿を見て、自分の手で何かを作り上げる素晴らしさに気がつきました。
会社とは?社員とは?仕事とは?そんなこ基本的なことを改めて考えさせてくれるのが『カンパニー・メン』です。