短編映画『SKIN』父親から子供に受け継がれた差別的な思想


人種差別的な考えを持つ父親の元で育った子供。父親が大好きで父親もまた子供を愛していました。そんな愛情たくさんの家で育った息子は、父親の人種差別的な考えを知らないうちに受け入れていました。どんな教えよりも父親の影響の強さが衝撃的なラストに描かれています。

『SKIN』作品情報

タイトル SKIN
監督
ガイ・ナティーブ
公開 2018年8月
製作国 アメリカ
時間 21分

あらすじ

レイシストの父親に洗脳された少年が引き起こす悲劇を通して、子どもの目線を交えながら人種差別問題を描く。

(出典:https://eiga.com/movie/93356/)

アカデミー賞受賞
・短編実写映画賞

父から子供へ

貧しいけど仲の良い3人家族。

父親はどう見てもまともな仕事についてはいなさそうだが、家族を愛していた。

自分の息子を可愛がり、誰よりも愛している。
そしてまた息子も父親が大好きだ。

そんな父と息子の絆は見ているとすぐに伝わってくる。

家族を大切にする父親だったが、彼は白人至上者だった。
息子に話しかけてきた黒人男性のことが気にくわない。

息子の前で平気で差別用語で黒人の男性のことを呼ぶ。
しかも怒りはそれだけではおさまらない。
仲間に連絡しその黒人男性を襲った。
しかも黒人男性の家族の前で。

そんな父親を息子は見ている。
黒人に対して集団で暴行を働く父親を。

言葉で差別を教えなくても、この父親と暮らしていれば父親の思想は息子に伝わる。
しっかり伝わっていた。

子供の視線の先にあるもの

白人至上の父親の子供が自分の父親のやることを見ていたように、襲われた黒人の子供も車の中から殴られる父親を泣きながら見ていた。

彼の父親は瀕死状態に陥る。
いつしかそんな父親を襲った白人たちへの復讐心が芽生えた黒人の子供。

ギャング達とともに復讐に向かった。

一方、白人至上の父親の子供。
家の中に黒人男性がいるのを見て、銃で撃ってしまった。
それは父親の教えが、息子に染み付いていたからだ。

しかし息子が撃った男は自分の父親だった。
復讐のために連れ去られた白人男性。

彼は暴行を受けることはなかった。
その代わり彼の皮膚の色は黒人のようになっていた。
拉致されて全身の皮膚にタトゥーで色をいられれた。
黒人のように。

家に戻って父親。
見た目は変わっている。

それを知らない息子は背後から父親を銃で撃ったのだった。

人間は生まれてきたときは差別なんか知らない。
しかし育った環境で彼らは差別主義者になってしまう、
暴力を覚えてしまう。

白人の子供は、父親の思想を完全に引き継いでいた。
だから父親を黒人と間違えて銃で撃った。

黒人の子供は差別に対して復讐することを覚えただろう。

こうやって差別と暴力は子供達に受け継がれてしまうのだ。

子供の視線の先にあるもの。
それがやがて彼らの考えの中心になってしまうのだ。

まとめ

差別主義の親の元で育った子供。
そして差別に対して復讐する大人を見て育った子供。

そんな子供達の将来が想像できるのが短編映画『SKIN』。

この映画には私たちが何をすべきなのかが詰まっている。